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関東トレッキング完全ガイド|はじめての山選び・持ち物・計画の立て方を順番に【2026年版】
更新日: 2026年10月25日

関東でトレッキングを始める方へ、最初の山の選び方、持ち物と服装、計画の立て方を順番にまとめました。最初の1回は、乗り物のある山から。靴・ザック・雨具の選び方や、登山アプリと登山届のことも、くわしい記事へつなげてご紹介します。
関東でトレッキングを始めてみたいけれど、何から準備すればいいんだろう。最初は、そこで手が止まってしまいますよね。
やることは、山を決める、持ち物をそろえる、計画を立てるの3つです。で、最初の1回は、道具を全部そろえてからでなくても大丈夫なんですよね。ケーブルカーのある山なら、歩きやすい靴と動きやすい服で歩き出せます。
ここでは、はじめての方が迷いやすいところを、順番にご紹介します。山ごとの細かい数字や、道具の選び方は、それぞれのくわしい記事へつなげてあります。
はじめてのトレッキング、3つの順番
| 順番 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 1. 山を決める | 歩く時間が短くて、帰りに乗り物で下りられる山から | 高尾山、御岳山、宝登山など |
| 2. 持ち物をそろえる | 山道を歩くなら、最初に買うのは靴・ザック・雨具 | 舗装された道だけなら、手持ちの靴と服で |
| 3. 計画を立てる | 帰りの乗り物の最終から逆算して、行き先を家族に伝える | 登山届は、スマホからも出せます |
「トレッキング」と「登山」に、はっきりした線引きはありません。この記事では、日帰りで歩ける関東の低山を、まとめてトレッキングと呼んでいます。
最初の山の選び方|見るのは3つ

はじめての山は、標高よりも、次の3つで選ぶのがおすすめです。
- 歩く時間が短い…案内に出ている時間は、休憩を入れない数字です。最初は、往復で2〜3時間までの山が歩きやすいかなと思います
- 帰りに乗り物で下りられる…ケーブルカーやロープウェイのある山なら、疲れたら乗って帰れます
- 駅やバス停から歩き出せる…電車とバスで行ける山は、帰りの時刻さえ見ておけば、運転の心配が要りません
たとえば、この3つに当てはまる山だと、歩く時間はこのくらいです。
| 山 | 歩く時間の目安 | 乗り物 |
|---|---|---|
| 高尾山(東京) | ケーブルカーを使って、ふもとの駅から山頂まで約1時間 | ケーブルカー・リフト |
| 宝登山(埼玉) | ロープウェイを使って、長瀞駅から山頂のロウバイ園まで約25分 | ロープウェイ |
| 御岳山(東京) | ケーブルカーの上の駅から、武蔵御嶽神社まで25〜30分 | ケーブルカー |
※2026年10月12日時点の、運行会社とビジターセンターの案内によります。くわしい行き方と運賃は、下の記事にまとめています
同じ「初心者向け」でも、歩く時間は山によってずいぶん違うんですよね。行き先を決めるときは、山ごとの記事で、時間と帰りの足を見比べてみてください。
持ち物と服装|最初に買うなら靴・ザック・雨具
買わなくていい場合|舗装された道を歩くだけなら
高尾山の1号路は、ふもとから山頂まで舗装された道です。御岳山も、ケーブルカーの駅から神社までは舗装されています。こういう道を歩くだけなら、歩きやすい靴と、動きやすい服で大丈夫です。
ただ、土や岩の山道に入るなら、話が変わってきます。たとえば大山について、伊勢原市は「スニーカーでも登ることはできますが、できれば軽登山靴を」と案内しています。
靴|山道を歩くなら、底のしっかりした靴を

最初に買うなら、靴からがいいかなと思います。山道は、木の根や岩、ぬかるみが続きます。底がやわらかい靴だと、足の裏が疲れやすく、すべりやすいんですよね。
足首まであるミッドカットにするか、軽いローカットにするか。これは行き先と好みで分かれるところなので、くわしくは靴の記事でご紹介しています。お店で、厚手の靴下をはいて試してみるのがいちばんです。
ザック|日帰りなら20〜30L
日帰りの山歩きなら、ザックは20〜30Lが目安です。雨具、上に着るもの、水、食べものが入れば足ります。胸と腰のベルトがあると、歩いていて荷物が揺れにくくなります。
雨具|晴れの予報でも持っていく
山の天気は変わりやすいので、雨具は晴れの予報でも持っていきます。警察庁も、山の遭難を防ぐための装備として、登山靴といっしょに「雨具(レインウェア)」を挙げています。
山用のレインウェアは、上下が分かれていて、風よけの上着としても着られます。値段はいろいろですが、5千円台から選べます。
服|汗が乾きやすいものを重ねる
服は、汗が乾きやすい化学繊維やウールのものを、重ね着するのが基本です。綿のTシャツは、汗で濡れると乾きにくくて、止まったときに体が冷えやすいんですよね。
で、山の上は、ふもとより気温が下がります。歩いているときは暑くても、休むと寒くなるので、上に1枚はおれるものを持っていってください。
そのほかの持ち物
東京都の御岳ビジターセンターは、最低限の装備として、次のものを挙げています。
- しっかりとした靴、雨具、体に合ったザック
- 地図、コンパス
- ヘッドライト
- 飲み物、行動食
- 救急用品、タオルなど
日帰りなのにヘッドライト?と思いますよね。ただ、ビジターセンターは「林内は暗くなるのが早いです」として、準備を呼びかけています。小さなものでいいので、ザックにひとつ入れておくと安心です。
※東京都 御岳ビジターセンター「登山・ハイキングをする際の注意点」によります
無くても始められる小物3つ
次の3つは、便利ですが、最初から無くても歩けます。何度か歩いてみて、「これが欲しいな」と思ってからで十分です。
- サコッシュ…スマホや地図、行動食を、ザックを下ろさずに出せる小さな肩かけのバッグです
- スタッフバッグ…ザックの中で、着替えや食べものを分けておく袋です。濡らしたくないものは、防水の袋に入れておくと安心です
- トレッキングポール…下りでひざが気になる方や、長い時間を歩く日に助かる杖です
計画の立て方|帰りの時刻から決める
はじめての山歩きで大事なのは、体力よりも、時間に余裕のある計画だと思います。
警察庁のまとめでは、2025年(令和7年)の山の遭難は3,122件、遭難した人は3,623人でした。原因でいちばん多いのは道迷いで30.9%。次が転倒の19.2%、滑落の17.3%です。高尾山などで、遭難した人が例年より増えた、とも書かれています。
低い山でも、道に迷ったり、転んだりすることはあるんですよね。警察庁は、体力や経験に見合った山を選んで、「休憩時間を確保した余裕のある登山日程」を立てるよう呼びかけています。
日が暮れる前に下りる
御岳ビジターセンターは、その日の日没の時刻を先に確かめて、「特に日が短くなる秋から冬にかけては早めの下山を」とすすめています。山の中は、木が茂っているぶん、暗くなるのが早いです。
あとは、道に迷ったかもと思ったとき。警察庁は、やみくもに進まず、歩いて来た道を引き返すよう呼びかけています。これだけでも、覚えておくといいかなと思います。
※警察庁「令和7年における山岳遭難の概況等」(2026年6月)と、東京都 御岳ビジターセンターの案内によります
帰りの乗り物の最終を、先に見る
ケーブルカーやロープウェイは、16時台から18時台に終わります。駅までのバスも、本数の多くない路線があるんですよね。行く前に、帰りの最終の時刻を見ておいて、そこから逆算して出発の時刻を決めると安心です。
登山届を出す、家族に伝える
登山届(登山計画書)は、行き先と日程、いっしょに行く人、持ち物などを書いたものです。警察庁は、家族や職場と共有しておくと「万一の場合の素早い捜索救助の手掛かり」になる、としています。
出し方は、登山口のポストのほか、インターネットや登山地図アプリからも出せます。オンラインの登山届の「コンパス」は、警視庁、神奈川県警察、埼玉県警察、千葉県警察などと連携しています。
で、いちばん手軽なのは、行き先と帰る時刻を、家族に伝えておくことです。低い山の日帰りでも、これだけはやっておいてくださいね。
登山アプリ|地図は家で落としておく

道に迷わないか不安、という方に心強いのが、登山用の地図アプリです。よく使われているのは、YAMAP(ヤマップ)とヤマレコの2つです。
どちらも、地図を先にスマホへ落としておくと、電波の届かない所でも、GPSで現在地が分かります。なので、地図は、家を出る前に落としておくのが大事です。山に着いてからだと、電波が弱くて落とせないことがあります。
どちらも無料で始められます。ただ、YAMAPの無料プランは、落とせる地図が月に1枚まで(登録してから半年は2枚)です。月に何度も違う山へ行くようになったら、有料にするかを考える、でいいかなと思います。
ちなみに警察庁は、アプリだけに頼らず、紙の地図と併用することをすすめています。携帯電話は、山ではつながる場所が限られること、電池の残りに気をつけることも、あわせて呼びかけています。
気をつけたいのは、電池です。私は、下山中にスマホの電池が残り数%になったことがあります。とくに寒い時期は、減りが速かったんですよね。モバイルバッテリーをひとつ、ザックに入れておくのがおすすめです。
季節と天気で、行き先を変える
慣れてきたら、季節や天気に合わせて行き先を選べるようになると、楽しみが広がります。
- 夏…低い山は、暑さと湿気で体力を使います。標高の高い高原や、沢沿いの道を選ぶと歩きやすいです
- 雨の日…無理に登らなくて大丈夫です。歩くなら、整った道の短いコースを
- 日の出を見に行く…暗い道を歩くので、ヘッドライトが要ります。夜道の短い山から
- 冬…低い山でも、道が凍ることがあります。着るものも変わります
よくある質問
トレッキングと登山の違いは何ですか?
はっきりした線引きはありません。山頂をめざすことにこだわらず、山の中を歩くことを楽しむのがトレッキング、という使われ方が多いです。この記事では、日帰りで歩ける低山を、まとめてトレッキングと呼んでいます。
最初に買うべき登山の道具は何ですか?
山道を歩くなら、靴・ザック・雨具の3つです。迷ったら、靴からがいいかなと思います。
ケーブルカーで上がって舗装された道を歩くだけなら、歩きやすい靴と動きやすい服で始められます。
スニーカーでも歩けますか?
高尾山の1号路や、御岳山のケーブルカーの駅から神社までの道は、舗装されています。こういう道なら、歩きやすいスニーカーで歩けます。
土や岩の山道に入るなら、底のしっかりした靴のほうが安心です。伊勢原市は大山について、スニーカーでも登ることはできるけれど、できれば軽登山靴を、と案内しています。
スマホの電波が無くても、地図アプリは使えますか?
使えます。YAMAPやヤマレコは、地図を先に落としておけば、電波の届かない所でもGPSで現在地が分かります。
ただ、電池が切れると使えなくなります。モバイルバッテリーを持っていくことと、紙の地図もあわせて持つことを、警察庁もすすめています。
登山届は、低い山でも出したほうがいいですか?
出しておくと安心です。警察庁は、登山届を家族や職場と共有しておくと、万一のときの捜索の手がかりになる、としています。オンラインの「コンパス」なら、スマホから出せます。
まずは、行き先と帰る時刻を家族に伝えるところから始めてみてください。
ひとりでも歩けますか?
歩けます。ただ、はじめのうちは、人の多い山の、道のはっきりしたコースを選ぶと安心です。行き先と帰る時刻を、家族や友人に伝えてから出かけてくださいね。
まとめ
- 順番は、山を決める → 持ち物をそろえる → 計画を立てる
- 最初の山は、歩く時間が短くて、帰りに乗り物で下りられる山から
- 山道を歩くなら、最初に買うのは靴・ザック・雨具。舗装された道だけなら、手持ちの靴と服で
- 計画は、帰りの乗り物の最終から逆算する。行き先は家族に伝える
- 地図アプリの地図は、家で落としておく。モバイルバッテリーも
最初の1回が楽しく終われば、次はもう少し長い道を歩いてみたくなります。まずは、歩く時間の短い山から始めてみてくださいね。
※この記事の情報は2026年10月12日時点のものです。運賃や時刻、登山道の様子は変わることがあるので、出かける前に公式の案内で確かめてください。























私は学生のころ、スニーカーで富士山に登って、下山で足首をひねりかけたことがあります。先輩には「ザック・登山靴・レインウェアはケチるな」と言われました。
ただ、最初の1回から全部そろえなくてもいいと、私は思っています。まずは乗り物のある山を歩いてみて、「また行きたいな」と思ったら靴から、という順番でいいんじゃないかなと。
あと、奥多摩で次のバスまで50分待ったことがあります。帰りの時刻だけは、先に見ておくのがおすすめです。