スタッフバッグ、正直に言うと全部を買い揃える必要はありません。
ザックの中で荷物を分けるだけなら、ゴミ袋とジップロックでかなりの部分が足ります。私も最初はそうしていました。
そのうえで買う価値があるのは「濡らしたら困るもの」を入れる1枚かなと思います。寝袋とか、着替えとか。
それと、選ぶときに知っておいてほしいことがひとつ。「撥水」と「防水」は別物で、見分けるポイントは閉じ方です。ここから書きます。
まず、買わなくていい場面から
スタッフバッグの仕事は大きく2つなんですよね。仕分けと、防水。このうち仕分けだけなら、家にあるもので足ります。
| やりたいこと | 代わりになるもの | 買ったほうがいいか |
|---|---|---|
| 中身を分けて探しやすく | ジップロック | 要りません |
| ザック全体を濡らさない | 大きめのゴミ袋 | 要りません |
| 行動食をまとめる | ジップロック | 要りません |
| 寝袋を確実に守る | — | 買う価値あり |
| 着替えを確実に守る | — | 買う価値あり |
ザックの中にゴミ袋を1枚敷くのが、いちばん確実
これは実際そうなんですよね。ザックの内側にゴミ袋を広げて、その中に荷物を入れる。これでザックごと防水になります。
レインカバーは背中側から水が入りますが、この方法なら中身は濡れません。45リットルのゴミ袋が1枚あれば済みます。
スタッフバッグを何枚も買うより、まずこれを試してみてください。それで困らなければ、それでいいと思います。
ジップロックの弱点だけ知っておく
ジップロックは薄いので破れます。とくに角のあるものを入れると、擦れて穴が開きます。
あと冬は硬くなって開けにくいんですよね。手袋をしたまま開けるのは、けっこう難しいです。
このあたりが気になってきたら、スタッフバッグの出番かなと。

撥水と防水は、閉じ方で見分ける
ここがいちばん間違えやすいところかなと思います。「防水」と書いてあっても、閉じ方によって水が入るんですよね。
| 巾着(ひもで絞る) | ロールトップ(巻いて留める) | |
|---|---|---|
| 口の閉じ方 | ひもを引くだけ | 3回巻いてバックル |
| 水の入り方 | 口から入る | 入らない |
| 実質 | 撥水どまり | 防水 |
| 向いている中身 | 仕分け・小物 | 寝袋・着替え |
| 値段 | 700円〜2,500円 | 2,000円〜 |
巾着タイプは生地が防水でも口から入る
生地にどんなに良いコーティングがしてあっても、ひもで絞っただけの口はすき間ができます。水没させれば当然入りますし、大雨でも入ります。
だから巾着タイプは「仕分け用」と割り切るのが正しいかなと思います。それが悪いわけではなくて、役割が違うだけですね。
本当に濡らしたくないならロールトップ
口を3回くらい巻いてから、両端のバックルを留めるタイプです。これは巻いた部分が水を止めます。
寝袋や着替えのように「濡れたらその日が終わる」ものは、こちらに入れてください。
ちなみに3回巻くのが目安です。1回だと止まりません。ここは意外と知られていないところかなと。
縫い目の処理も見ておく
あと、もうひとつの分かれ目が縫い目にテープが貼ってあるかです。生地が防水でも、縫った穴からは水が入るんですよね。
モンベルのライトスタッフバッグは全ての縫い目にシームテープ処理と書かれています。こういう表記があるかを見てみてください。

何をどう分けるか
「使い方」で調べている方もいるので、実際の分け方を書きます。
日帰りなら2枚
- 1枚目…上に着るもの(防寒着・雨具)。すぐ出したいので、ザックの上のほうへ
- 2枚目…すぐ使わないもの(救急用品・予備の電池・ヘッドライト)
ちなみに行動食は、ザックの雨蓋や腰のポケットに直接入れたほうが、いちいち出さずに済みます。
泊まりなら3〜4枚
- 寝袋…ロールトップの防水タイプ。いちばん下に
- 着替え・寝るときの服…これもロールトップ。濡らすと本当に困ります
- 防寒着・雨具…巾着で十分。上のほうへ
- 細かいもの…小さい巾着に
色を分けておくと、探す時間がゼロになるんですよね。これが地味にいちばん助かるかなと思います。テントの中は暗いので。
サイズの目安
| 容量 | 入るもの |
|---|---|
| 0.5〜1L | 救急用品、電池、細かいもの |
| 3〜5L | 着替え1日分、防寒着1枚 |
| 10L | 寝袋(コンパクトなもの) |
| 15L以上 | 寝袋、テント |
迷ったら3〜5Lを2枚から始めるのがいいかなと思います。いちばん使う大きさです。
軽さの差は、思ったより小さい
「ULスタッフサック」で探している方向けに、重さの話も書いておきます。
モンベルの5Lで比べると、こうです。
- ライトスタッフバッグ 5L…26g(40デニール)
- アクアペルスタッフバッグ 5L…51g(70デニール)
差は25g。おにぎり半分もないんですよね。
枚数が増えると差が出る
1枚なら25gですが、4枚だと100gです。ここまで来ると、さすがに少し気になりますよね。
ただ、それでもペットボトル1本の5分の1くらいです。スタッフバッグで軽量化しようとするより、水の量を見直すほうが早いかなと個人的には思っています。
生地が薄いと破れやすい
軽いものは生地が薄いので、その分やぶれやすいです。40デニールと70デニールでは、擦れへの強さがけっこう違います。
寝袋のように毎回押し込むものは、厚いほうが長持ちします。軽さだけで選ばないほうがいいかなと思います。
通販で買える6つ
安い順に並べています。スペック欄の「閉じ方」を見てください。巾着なら仕分け用、ロールトップなら防水用です。
価格は2026年9月時点です。
| 製品名 | こんな人向け | 価格 | 閉じ方 | 防水 | おすすめ用途 |
|---|---|---|---|---|---|
|
イスカ スタッフバッグ 355209
|
最安 ★★★★☆ |
約700円〜 | 巾着 | 撥水どまり | まず1枚、仕分け用に |
|
cocoriko 防水ドライバッグ 6枚セット
|
防水セット ★★★★☆ |
約1,900円〜 | ロールトップ | あり | サイズをまとめて揃えたい人 |
|
MOCAL スタッフバッグ 4枚セット
|
軽量セット ★★★★☆ |
約2,200円〜 | 巾着 | 撥水どまり | 軽さ重視でサイズを揃えたい人 |
|
モンベル ライトスタッフバッグ 5L
|
最軽量 ★★★★★ |
約2,400円〜 | 巾着 | シームテープ処理あり | 1gでも軽くしたい人 |
|
ノースフェイス パーテックス スタッフバッグ 7L
|
見た目 ★★★★☆ |
約2,500円〜 | 巾着 | 撥水どまり | 見た目も気にしたい人 |
|
イスカ ウェザーテック スタッフバッグ
|
ロールトップ ★★★★★ |
約2,500円〜 | ロールトップ | 高い | 寝袋や着替えを確実に守りたい人 |
1. イスカ スタッフバッグ 355209|まず1枚、仕分けに

イスカ スタッフバッグ 355209の価格を比較する
- 閉じ方
- 巾着
- 防水
- 撥水どまり
- 用途
- 仕分け
- 国内
- あり
- 価格帯
- 約700円〜
700円台で買える国産ブランドのスタッフバッグです。イスカは日本の寝袋メーカーですね。
まず1枚だけ試してみたいという段階には、これで十分かなと思います。ジップロックから乗り換える最初の1枚として。
ただし巾着タイプなので防水にはなりません。仕分け用と割り切ってください。
こんな人に:安く1枚だけ試したい人
気になる点:巾着なので防水にはなりません
2. cocoriko 防水ドライバッグ 6枚セット|防水を6枚まとめて

cocoriko 防水ドライバッグ 6枚セットの価格を比較する
- 閉じ方
- ロールトップ
- 防水
- あり
- 枚数
- 6枚
- サイズ
- 複数
- 価格帯
- 約1,900円〜
ロールトップの防水タイプが6枚セットで2千円弱です。サイズも複数入っているので、これ1つで一通り揃います。
口を巻いて留めるタイプなので、こちらは本当に防水ですね。寝袋や着替えを入れられます。
登山ブランドの製品ではないので、生地の耐久性は値段なりです。ただまず防水を試すには、ここからでいいと思います。
こんな人に:サイズを一気に揃えたい人
気になる点:登山ブランドではありません
3. MOCAL スタッフバッグ 4枚セット|軽さ重視の4枚セット

MOCAL スタッフバッグ 4枚セットの価格を比較する
- 閉じ方
- 巾着
- 防水
- 撥水どまり
- 枚数
- 4枚(3/5/10/15L)
- 重さ
- 軽量
- 価格帯
- 約2,200円〜
軽さを重視した4枚セットです。3L・5L・10L・15Lと、よく使うサイズが揃っています。
仕分け用としてはこの構成がいちばん使いやすいかなと。3Lと5Lを日帰りで、10Lと15Lを泊まりで、という使い分けができます。
こちらも巾着なので撥水どまりです。防水がほしいなら前のセットを。
こんな人に:仕分け用を軽く揃えたい人
気になる点:こちらも巾着=撥水どまりです
4. モンベル ライトスタッフバッグ 5L|5Lで26gの軽さ

モンベル ライトスタッフバッグ 5Lの価格を比較する
- 閉じ方
- 巾着
- 防水
- シームテープ処理あり
- 重量
- 26g
- 生地
- 40デニール
- 価格帯
- 約2,400円〜
5Lで26gという軽さです。この記事でいちばん軽い1枚ですね。
全ての縫い目にシームテープ処理がされているので、巾着タイプの中では防水寄りです。口からは入りますが、生地と縫い目からは入りません。
ただし40デニールと薄めです。寝袋のように毎回押し込むものだと、少しずつ傷んできます。軽さを取るか、丈夫さを取るかですね。
こんな人に:1gでも軽くしたい人
気になる点:40デニールと薄めなので擦れに弱いです
5. ノースフェイス パーテックス スタッフバッグ 7L|見た目も気にするなら

ノースフェイス パーテックス スタッフバッグ 7Lの価格を比較する
- 閉じ方
- 巾着
- 生地
- パーテックス
- 防水
- 撥水どまり
- 用途
- 仕分け
- 価格帯
- 約2,500円〜
パーテックスという軽くて丈夫な生地を使っています。7Lという中間サイズで、着替えや防寒着にちょうどいい大きさですね。
正直に言うと機能で選ぶ1枚ではありません。道具の見た目を揃えたい方向けかなと。
巾着タイプなので、こちらも仕分け用です。
こんな人に:道具の見た目を揃えたい人
気になる点:巾着なので仕分け用です
6. イスカ ウェザーテック スタッフバッグ|寝袋を確実に守る

イスカ ウェザーテック スタッフバッグの価格を比較する
- 閉じ方
- ロールトップ
- 防水
- 高い
- 生地
- ウェザーテック
- 国内
- あり
- 価格帯
- 約2,500円〜
ロールトップで、しっかりした生地の防水バッグです。イスカのウェザーテックという素材ですね。
寝袋を入れるならこれかなと思います。濡らすと本当に困るものは、値段で妥協しないほうがいいので。
引き換えに重くてかさばります。軽さ重視の方には向きません。
こんな人に:泊まりを始める人
気になる点:そのぶん重く、かさばります
よくある質問
スタッフバッグは必要ですか?
仕分けだけなら、ゴミ袋とジップロックで足ります。正直なところ、全部を買い揃える必要はありません。
とくにザックの内側に大きめのゴミ袋を1枚敷いて、その中に荷物を入れるやり方は、レインカバーより確実です。レインカバーは背中側から水が入りますが、この方法なら中身は濡れません。
買う価値があるのは「濡れたらその日が終わるもの」を入れる1枚です。寝袋や着替えですね。
「防水」と書いてあるのに水が入りました
閉じ方が巾着(ひもで絞るタイプ)だからだと思います。生地にどんなコーティングがしてあっても、ひもで絞った口にはすき間ができるので、そこから入ります。
本当に濡らしたくないならロールトップ(口を巻いて両端のバックルで留めるタイプ)を選んでください。3回くらい巻くのが目安で、1回だと止まりません。
あわせて縫い目にシームテープ処理がしてあるかも見ておくといいです。
スタッフバッグは何枚必要ですか?
日帰りなら2枚で足ります。「すぐ出したいもの(防寒着・雨具)」と「すぐ使わないもの(救急用品・予備電池)」に分けるだけです。
泊まりなら3〜4枚。寝袋、着替え、防寒着、細かいものですね。このうち寝袋と着替えはロールトップの防水タイプにしてください。
色を分けておくと探す時間がゼロになります。テントの中は暗いので、これが地味にいちばん助かります。
どのサイズを買えばいいですか?
迷ったら3〜5Lを2枚からがおすすめです。着替え1日分や防寒着1枚がちょうど入る大きさで、いちばん使います。
目安としては、0.5〜1Lが救急用品や電池などの小物、3〜5Lが着替えや防寒着、10Lがコンパクトな寝袋、15L以上が寝袋やテントですね。
軽いものを選んだほうがいいですか?
差はそこまで大きくありません。モンベルの5Lで比べると、ライトスタッフバッグが26g、アクアペルスタッフバッグが51g。差は25gで、おにぎり半分もないですね。
4枚使えば100gになるので、そこまでいくと少し気になります。ただスタッフバッグで軽量化するより、水の量を見直すほうが早いかなと。
それと薄い生地は破れやすいです。寝袋のように毎回押し込むものは、厚いほうが長持ちします。
ジップロックではだめですか?
短期的には大丈夫です。むしろ中身が見えるので、探すのは楽ですね。
弱点は2つで、薄いので破れること(とくに角のあるものを入れると擦れて穴が開きます)と、冬は硬くなって開けにくいことです。手袋をしたまま開けるのはかなり難しいです。
このあたりが気になってきたら、スタッフバッグに替えれば十分かなと思います。
まとめ
- 仕分けだけならゴミ袋とジップロックで足ります。全部買い揃える必要はありません
- ザックの内側にゴミ袋を1枚敷くのが、レインカバーより確実です
- 撥水と防水は閉じ方で決まります。巾着は仕分け用、ロールトップが防水用
- ロールトップは3回巻くのが目安。1回だと止まりません
- 日帰りは2枚、泊まりは3〜4枚。迷ったら3〜5Lを2枚から
- 色を分けておくと探す時間がゼロになります。テントの中は暗いので
- 軽さの差は5Lで25g程度。薄い生地は破れやすいので、軽さだけで選ばないほうがいいです
正直、この装備は後回しでいい部類だと思っています。靴やザックが先です。ただ「寝袋を濡らして眠れなかった」は本当につらいので、泊まりを始めるときに1枚だけ、防水のものを用意してもらえたらと思います。



私は長いこと、ザックの中がぐちゃぐちゃのまま歩いていました。何がどこにあるか分からなくて、休憩のたびに全部出していたんですよね。
変わったのは、色の違う袋に分けたときでした。「青が防寒着、赤が救急用品」と決めておくと、探す時間がほぼゼロになります。
高いものを買う必要はないと思います。まずゴミ袋とジップロックで分けてみて、それで不便なところだけ買い足す。この順番でいいかなと。