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サイクリングの花粉症対策|走るのは昼前後と夕方を外して、目はサイドを覆うメガネで【2027年春】

更新日: 2026年10月31日

春の河川敷の菜の花の横を、スポーツサングラスをかけてクロスバイクで走る人
記事概要

春のサイクリングの花粉症対策を、環境省と東京都の資料からまとめました。花粉が多い日と時間帯(昼前後と夕方)、関東のスギとヒノキの飛ぶ時期、メガネとマスクでどれだけ減るか、ウェアの素材、帰ってからの払い方まで。

春になると、走っているうちに目がかゆくなって、くしゃみが止まらない。せっかく暖かくなってきたのに、サイクリングが楽しめないのはつらいですよね。

花粉は、走るだけで顔に向かって当たってきます。だからこそ、花粉の多い日と時間を外して走ることと、目と鼻に入る量を減らすことの2つが大事になります。

環境省と東京都の資料をもとに、走る時間の選び方、メガネとマスクでどれだけ減るか、ウェアの素材、帰ってからの払い方までご紹介します。

先に結論|時間を外して、目を覆って、帰ったら払う

花粉が多い日と時間の図。晴れて暖かい日・乾燥して風が強い日・雨上がりの翌日に多く、1日のうちでは昼前後と夕方に多く飛ぶ。この時間を外して走る
花粉が多いのは、晴れて暖かい日・風の強い日・雨上がりの翌日の、昼前後と夕方です
  • 走る時間:花粉は昼前後と夕方に多く飛びます。朝に出てお昼にかかる前に切り上げる、のように、この時間を外して組むのがいちばん手軽です
  • 走る日:晴れて暖かい日・乾燥して風の強い日・雨上がりの翌日は多い日。予報が「極めて多い」の日は、屋外での活動を控える日と考えて
  • 目:ふつうの眼鏡でも、目に入る花粉はおよそ4割減。横までカバーのある花粉用のメガネなら、およそ6割5分減
  • 鼻と口:マスクで7〜8割減らせますが、強くこぐ間は息が苦しくなります。止まったときや街の中でつける使い方が現実的かなと思います
  • ウェアと帰ったとき:外側にウールを着ない。家に入る前に服と髪を払い、うがい・洗顔をする

買わなくていい場合

  • いまスポーツサングラスやふだんの眼鏡を使っているなら、まずはそれで試してみてください。ふつうの眼鏡でも、目に入る花粉は4割ほど減ります。横のすき間が少ないほど、入りにくくなります
  • 症状が軽いなら、道具を足す前に、走る時間と日を選ぶだけで変わることもあります
  • マスクは、家にある使い捨てのものを、止まったときや街の中で使えば足ります

花粉が多い日と時間帯

多く飛ぶ日は3つ

スギの花粉は、飛び始めてから1週間〜10日ほどで多くなり、そこから4週間ほどが多い時期です。そのあいだに、次の天気になると特に多くなります。

  1. 晴れて、気温が高い日
  2. 空気が乾燥して、風が強い日
  3. 雨上がりの翌日や、気温の高い日が2〜3日続いたあと

とくに春一番のような暖かい南風の日は多く飛びます。走りたくなる日ほど多い、というのがやっかいなところですよね。

1日のうちでは、昼前後と夕方

ある1日(2011年3月14日)の観測でも、花粉は昼すぎと夕方に山がありました。朝に出て、お昼にかかる前に切り上げる、あるいは夕方の前に帰るように組むと、多い時間を外しやすくなります。

ただ、早朝なら少ない、とまでは公的な資料に書かれていません。朝でも、風の強い日は飛んでくると思っておいたほうが安心です。

「極めて多い」の日は、走るのを控える日

花粉の量の表示は「少ない」から「極めて多い」までの5段です。「極めて多い」(1平方cmあたり100個以上)の日は、外遊びや屋外の活動を避けることも考えてと、環境省が呼びかけています。その日はローラー台の日にする、という手もあります。

※環境省「花粉症環境保健マニュアル2022」・環境省「花粉症対策」リーフレット(2024年1月)・東京都「花粉症一口メモ 2026年版」によります。

関東はいつから?|スギは2月中旬、ヒノキは3月中旬

関東の大部分では、スギは2月中旬、ヒノキは3月中旬に飛び始めます(2012〜2021年の平均)。東京では2月から5月上旬まで続き、スギは3月、ヒノキは3月下旬〜4月に多く飛ぶ傾向があります。

年 都内の飛散開始日
2026年 2月13日〜2月14日
2025年 2月13日〜2月24日
2024年 2月9日〜2月14日
2023年 2月10日〜2月18日
2022年 2月15日〜2月26日
2021年 2月6日〜2月12日

※東京都の発表と資料によります。都内の観測地点のうち、いちばん早い地点からいちばん遅い地点まで(都の資料「スギ花粉の回避」・2026年は都の報道発表)。飛び始める前にも、少しの花粉は飛んでいます。

飛び始める日は、年によって2月の上旬から下旬まで動きます。2月に入ったら、もう対策を始めるくらいの気持ちでいると安心かなと思います。

2027年の春は?

日本気象協会が9月30日に出した第1報では、関東甲信は例年の50〜70%と少ない見込みです。ただ、同じ発表に、東京(千代田区)では飛ぶ量がやや少ない年でも、「極めて多い」日が12〜14日ほどあったと書かれています。少ない年でも、多い日はあるということなんですよね。前の年は、12月はじめと1月なかばに予報が更新されました。

※日本気象協会「2027年春の花粉飛散予測」(2026年9月30日)によります。前の年は、第2報が12月はじめ、第3報が1月なかばでした。

河川敷のサイクリングロードは、春のあとも

荒川や多摩川のような河川敷の道は、草の花粉にも気をつけたい場所です。河川敷や公園に生えるイネ科の草は5〜7月ごろ、道端や河原のブタクサは秋に花粉を飛ばし、ブタクサは午前中に飛びます。草の花粉は、スギのように遠くまでは飛ばないかわりに、生えている近くで多く飛ぶんですよね。春が終わっても目や鼻がつらい人は、走るコースの草むらにも目を向けてみてください(荒川サイクリングロード・多摩川サイクリングロード)。

目を守る|ふつうの眼鏡で4割、カバー付きの花粉用で6割5分減

環境省のマニュアルが紹介している実験では、何もつけないときに比べて、目(結膜)に入った花粉は次のように減りました。

つけたもの 目に入った花粉 鼻に入った花粉
何もつけない 791個 1,848個
ふつうの眼鏡・ふつうのマスク 460個(約4割減) 537個(約7割減)
花粉症用のメガネ・マスク 280個(約6割5分減) 304個(約8割減)

※環境省「花粉症環境保健マニュアル2022」の図(日本医科大学耳鼻咽喉科)によります。花粉症用のメガネは「防御カバー」のついたもの。実験の時間や場所の条件は書かれていないので、走りながらでも同じだけ減るとは限りません。

ポイントは、横からの花粉をどれだけ止められるかです。東京都も「サイドカバーが付いたメガネやゴーグルはより効果的」としています。いま持っているスポーツサングラスでも、ふつうの眼鏡と同じくらいは減ると考えて、横のすき間が少ないものを選ぶといいかなと思います。サングラスの選び方はサイクリング用サングラスの選び方でご紹介しています。

コンタクトレンズの人は、花粉の季節はメガネに替えたほうが安心です。コンタクトの刺激で、目の症状が悪くなることがあるからです。

花粉の時季の1本を足すなら、たとえばモンベルのシールドグラスは、公式に「花粉の時季にも最適」と書かれているアイウェアです。

モンベル シールドグラス|目の周りを覆う形。公式も「花粉の時季にも最適」

モンベル シールドグラス
値段
3,850円(税込・公式)
形
目の周りを覆う形
重さ
27g
レンズ
クリアー(透過率91%)/ライトグレー(37%)
UVカット
99%以上
くもり止め
あり(防曇加工)
調整
ノーズパッドとテンプルの角度

目の周りを覆う形の、モンベルのアイウェアです。モンベルはこのグラスを「目の周りを覆う形状により、目に有害な紫外線や風、ほこりを効果的に防ぐ」と説明していて、「花粉の時季にも最適」とも書いています。
重さは27g。レンズはクリアーとライトグレーの2色で、くもり止めの加工つきです。花粉の季節は曇りの日も多いので、クリアーを選んでおくと、朝夕も使いやすいかなと思います。
(出典:モンベル公式)

こんな人に:花粉の時季に、目を守るメガネを1本足したい人/曇りの日や夕方も走る人(クリアー)

気になる点:取扱説明書に「強い衝撃などから目を保護するものではありません」とあります。メガネの上から使えるかは公式に書かれていないので、度付きが要る人は店で試してから

※価格は2026年10月31日時点のモンベル公式オンラインストアの税込(クリアー・ライトグレーとも在庫あり)。

マスクは?|止まったときと街の中で

マスクは、ふつうのものでも鼻に入る花粉を約7割、花粉症用なら約8割減らします。大事なのは、顔にすき間なくフィットすること。横にすき間があると、そこから入ってしまいます。

ただ、走りながらのマスクは別の話です。スポーツ用のマスクを出しているミズノも、ある型の注意書きで「本品着用時の運動は低酸素状態で体に負担がかかる場合があります」と書いています。花粉を防ぐとうたう運動用のマスクもありますが、走りながらどれだけ減るかの公的な数字はありません。

なので、強くこいでいるあいだは外して、信号待ちや休憩、街の中を走るとき、輪行の電車でつける。この使い方が、いちばん無理がないかなと思います。

※マスクの数字は環境省のマニュアル、注意書きはミズノ ハイドロ銀チタンマウスカバーの商品ページによります。

ウェア|外側にウールを着ない

服の素材によって、花粉の付きやすさはかなり変わります。

素材 花粉の付きやすさ(綿を100として)
ウール 980
化繊 180
絹 150
綿 100

※環境省「花粉症環境保健マニュアル2022」の表(屋外に4時間置いたときのスギ花粉の数・NPO花粉情報協会)によります。同じ繊維でも、織り方で大きく変わることがあります。

ウールは、綿の約10倍。サイクルジャージやウインドブレーカーに多い化繊は、ウールの5分の1くらい(それでも綿よりは付きやすい)です。春先の朝に、ウールのセーターやニットを外側に着て走るのは避けて、表面がけばだっていない、払い落としやすい上着を外側にしておくと安心です。春秋の重ね着のしかたは、春・秋サイクリングの服装でご紹介しています。

あとは、顔や手のように肌が出ている所に花粉が付きやすいので、手袋をしておくと安心です。東京都は帽子もすすめていますが、ヘルメットの下にかぶるのは待ってください。OGKカブトやスペシャライズドの取扱説明書は、ヘルメットの下に何もかぶらないよう書いています(ずれたり外れたりするおそれがあるため)。かぶる前に、自分のヘルメットの説明書を見ておいてください(自転車のヘルメット)。

帰ったら|家に入る前に払う

  • 家に入る前に、服と髪に付いた花粉をよく払い落とす
  • うがいと洗顔。洗顔はていねいに。雑に洗うと、目や鼻のまわりの花粉が入りこんで、かえって症状が悪くなることがあります
  • 髪にも付くので、その日のうちにシャンプーを
  • ウェアの洗濯物は、花粉の多い日は外に干さない

走ったあとにシャワーを浴びる人は、そのまま髪まで洗ってしまえば一度に済みますよね。

薬や受診は、飛び始める前に

毎年症状が出る人は、本格的に飛び始める1週間前までに、病院や薬局で薬を用意して使い始めておくと安心です。花粉症の薬の中には、眠気や集中力の低下が出るものもあるので、自転車に乗ることも伝えて、医師や薬剤師に相談しておくと安心です。舌下免疫療法をしている人は、運動との兼ね合いを主治医に確かめておきましょう。

よくある質問

早朝なら花粉は少ないですか?

公的な資料が多いと書いているのは「昼前後と夕方」で、早朝が少ないとまでは書かれていません。ただ、朝に出てお昼にかかる前に切り上げる組み方は、多い時間を避けやすい形です。風の強い日は、朝でも飛んでいると思っておきましょう。

雨の日のあとは走りやすいですか?

雨上がりの翌日は、花粉が特に多くなる日のひとつです。雨のあとの晴れた日は、気をつけたい日です。

ネックゲイターを鼻まで上げれば、マスクの代わりになりますか?

ネックゲイターで花粉がどれだけ減るかの公的なデータは見当たりません。マスクで減るという数字も、顔にすき間なくフィットしていることが前提です。走りながら鼻と口を覆うと息が苦しくなるので、無理をしないでください。

いつから対策すればいいですか?

都内のスギの飛散開始日は、例年2月中旬ごろです(年によって2月上旬〜下旬)。飛び始める前にも少し飛んでいるので、2月に入ったら始めるくらいが安心です。薬を使う人は、本格的に飛び始める1週間前までに。

ローラー台の部屋なら大丈夫ですか?

花粉の季節に窓を全開にして換気すると、たくさんの花粉が部屋に入ってきます。暑くて窓を開けたくなるときは、開ける幅を10cmくらいにして、レースのカーテンを引いておくと入る量を減らせます。洗濯物も外に干さないほうが安心です。

まとめ

  • 花粉は昼前後と夕方に多い。朝に出てお昼にかかる前に切り上げるなど、この時間を外して走る
  • 晴れて暖かい日・風の強い日・雨上がりの翌日は多い日。「極めて多い」の日は控える
  • 目は、ふつうの眼鏡で約4割、カバー付きの花粉用メガネで約6割5分減る
  • マスクは7〜8割減らすが、強くこぐ間は外して、止まったときや街の中で
  • 外側にウールを着ない。家に入る前に払い、うがい・洗顔・シャンプー
  • 関東のスギは2月中旬から。2月に入ったら対策を始める

※2026年10月31日時点。環境省のマニュアル・リーフレット、東京都の資料・東京都の花粉情報をもとにしています。

笑い猫

笑い猫

花粉の多い日は、走りたくなるような晴れて暖かい日と重なりやすいんですよね。だからこそ、日と時間を選ぶのが、いちばん手軽で大きい対策だと私は思っています。

朝の早い時間に出て、お昼にかかる前に切り上げる。春のサイクリングは、そのくらいの組み方がちょうどいいかなと思います。