雪山(冬の低山)の靴下は、厚さを靴に合わせて選ぶのが答えです。
夏も履いている3シーズン靴で行くなら、中厚〜厚手。いちばん分厚い極厚の靴下は、冬靴のための靴下なんですよね。3シーズン靴に履くと足が締めつけられて、かえって冷えます。
そのうえで、冷えを防ぐのは厚さより大事なことが3つあります。それを先に書いて、そのあと1,400円台から極厚まで7足を並べます。
靴下の厚さは、靴で決まる
「寒いんだから、いちばん厚い靴下を」と考えたくなるんですが、ここに落とし穴があります。
極厚は、冬靴のための靴下
中に保温材が入った冬靴は、はじめから厚い靴下を履く前提で選ぶ靴です。いっぽう3シーズン靴は、中の余裕が少ない。
そこに極厚の靴下を履くと、足がパンパンに締めつけられて、血の巡りが悪くなります。暖かいはずの靴下を履いているのに、つま先の感覚がなくなる。厚くしたせいで冷える、ということが起きるんですよね。
| 靴 | 靴下の厚さ | 理由 |
|---|---|---|
| 3シーズン靴 | 中厚〜厚手 | 中の余裕が少ない。厚すぎると締めつけて冷える |
| 冬靴(保温材入り) | 厚手〜極厚 | はじめから厚い靴下を履く前提で選ぶ |
3シーズン靴なら、中厚〜厚手
チェーンスパイクを付けて歩くような冬の低山なら、中厚か厚手のフルクッション(足全体にクッションがあるもの)で足ります。
寒がりの方は厚手、汗をかきやすい方は中厚、くらいの分け方でいいかなと思います。ただ、同じ「厚手」でもメーカーによって厚さはかなり違います。店で手に取って比べられるなら、それがいちばんですね。
迷ったら、試し履きのときの靴下で
いちばん確実なのは、靴を試し履きしたときと同じくらいの厚さにすることです。靴はその靴下でちょうどいい大きさに選んでいるので、そこから大きく厚くすると、きつくなるんですよね。
ちなみに、冬用に厚い靴下を買うなら、その靴下を持って靴を履いてみると失敗がありません。

冷えを防ぐのは、厚さより3つ
実は、靴下の厚さを上げるより、足の冷えに差が出ることが3つあるんですよね。
替えの靴下を1足
冬でも、登りでは足に汗をかきます。その汗で湿った靴下のまま山頂で休むと、足が一気に冷えるんですよね。
なので替えの靴下を1足、ザックに入れておく。山頂や長い休憩で履き替えるだけで、下りの足がかなり楽になります。靴下は軽いので、荷物の負担にもなりません。
綿の靴下は履かない
綿は汗を吸うと乾きにくく、濡れたまま冷えます。ウールか、ウール混の登山用を選んでください。ウールは濡れても保温が残るので、冬の靴下に向いています。
靴ひもは締めすぎない
厚い靴下と同じで、靴ひもを締めすぎても血の巡りが悪くなります。とくに足の甲のあたり。下りでかかとが浮かない程度に締めて、甲はきつくしすぎないのがコツかなと思います。
チェーンスパイクのゴムには、甲のクッション
チェーンスパイクや軽アイゼンはゴムやベルトで靴に固定するので、長く歩くと足の甲に食い込んで痛くなることがあります。
足裏だけでなく甲にもクッションがあるフルクッションなら、この痛みがやわらぎます。薄手の靴下より、ここは厚みがあったほうが楽なところですね。

1,400円台から極厚まで7足
ここからは実際に買える7足を、薄い順に並べます。上の3足が中厚、次の3足が厚手、いちばん下が冬靴用の極厚です。
厚さはメーカーの呼び方のまま入れています。値段は2026年9月時点のもので、定価もスペック欄に入れました。
| 製品名 | こんな人向け | 価格 | 厚さ | 靴の目安 | おすすめ用途 |
|---|---|---|---|---|---|
|
ナイガイ メリノウール 登山ソックス 90301018
|
まず安く ★★★★☆ |
約1,400円〜 | 中厚(総パイル) | 3シーズン靴 | まず安く1足 |
|
スマートウール ハイク フルクッション クルー SW70113
|
中厚 ★★★★★ |
約4,100円〜 | 中厚(フルクッション) | 3シーズン靴 | 靴の中でずれにくいもの |
|
ダーンタフ ハイカー ブーツソック ミッドウェイト フルクッション 1405
|
中厚・丈夫 ★★★★★ |
約4,700円〜 | 中厚(ミッドウェイト・フルクッション) | 3シーズン靴 | 1足を長く履く |
|
ファイントラック メリノスピンソックス アルパイン レギュラー FSU0411
|
厚手 ★★★★☆ |
約2,700円〜 | 厚手 | 3シーズン靴 | 汗をかきやすい人 |
| 厚手 ★★★★☆ |
約2,800円〜 | 厚手 | 3シーズン靴〜冬靴 | 厚手を手ごろに | |
|
スマートウール ハイククラシック エクストラクッション クルー SW70117
|
厚手・寒がり ★★★★☆ |
約3,000円〜 | 厚手(上から2番目) | 3シーズン靴(余裕があれば)・冬靴 | 寒がりの人 |
|
ファイントラック メリノスピンソックス EXP FSU0511
|
極厚(冬靴) ★★★★☆ |
約3,900円〜 | 極厚 | 冬靴 | 冬靴を履く人 |
1. ナイガイ メリノウール 登山ソックス 90301018|1,400円台の総パイル

ナイガイ メリノウール 登山ソックス 90301018の価格を比較する
- 厚さ
- 中厚(総パイル)
- 靴の目安
- 3シーズン靴
- ウール
- 20%(メリノ)
- 価格帯
- 約1,400円〜
1,400円台で買える登山用の靴下です。通常1,430円で、セールだと1,200円台。
靴下メーカーのナイガイが作っていて、足全体がパイル編み(クッション)。メリノウールは2割で、残りはアクリルやナイロンです。メーカーは「冬なら関東以南の低山(千メートル程度)の日帰り程度なら十分」としています。
この値段なので、替えの1足にもしやすいんですよね。まず1足試すならこれかなと思います。
こんな人に:最初の1足を安くそろえたい人
気になる点:ウールは2割です
2. スマートウール ハイク フルクッション クルー SW70113|靴の中でずれにくい中厚

スマートウール ハイク フルクッション クルー SW70113の価格を比較する
- 厚さ
- 中厚(フルクッション)
- 靴の目安
- 3シーズン靴
- ウール
- 56%(メリノ)
- 定価
- ¥4,180
- 価格帯
- 約4,100円〜
靴の中でずれにくい、中厚のフルクッションです。4,180円。
足の甲にずれを抑えるバンドが入っていて、つま先とかかとのクッションが特に厚い作り。メリノウールは56%で、リサイクルナイロンを混ぜて丈夫にしています。
3シーズン靴の冬の低山なら、いちばん癖がなくて選びやすい1足かなと思います。
こんな人に:靴の中で足が動くのが気になる人
気になる点:4千円台と高めです
3. ダーンタフ ハイカー ブーツソック ミッドウェイト フルクッション 1405|穴が空いたら交換してもらえる

ダーンタフ ハイカー ブーツソック ミッドウェイト フルクッション 1405の価格を比較する
- 厚さ
- 中厚(ミッドウェイト・フルクッション)
- 靴の目安
- 3シーズン靴
- ウール
- 66%(メリノ)
- 定価
- ¥4,730
- 価格帯
- 約4,700円〜
「通常の使用で穴が空いたら新しい靴下と交換」という生涯保証がある靴下です。4,730円。
メーカーは「中厚」としていて、足全体にクッションがあるフルクッション。メリノウールは66%です。編みが詰まっていて、履き心地はややしっかりめ。
チェーンスパイクで雪道を歩くと靴下もすり減りやすいので、1足を長く使いたい方向けですね。
こんな人に:1足を長く履きたい人
気になる点:この中でいちばん高いです
4. ファイントラック メリノスピンソックス アルパイン レギュラー FSU0411|乾きやすい厚手

ファイントラック メリノスピンソックス アルパイン レギュラー FSU0411の価格を比較する
- 厚さ
- 厚手
- 靴の目安
- 3シーズン靴
- ウール
- 55%
- 定価
- ¥3,168
- 価格帯
- 約2,700円〜
乾きやすさで選ぶなら、日本のファイントラックの厚手です。定価3,168円のところ、通販で2,700円台。
メーカーは「オールシーズンの登山に適した厚手モデル」としていて、ウールにナイロンを混ぜた糸で乾きやすく、においも抑える作り。重さは80gと軽めです。
登りで汗をかきやすい方に向いています。
こんな人に:汗をかきやすい人
気になる点:極厚ではないので冬靴には薄いことも
5. モンベル メリノウール アルパイン ソックス #1118418|厚手を手ごろに

※このモデルはAmazon・楽天ではほとんど流通しておらず、あっても公式より高値のことが多いため、公式オンラインショップか実店舗での購入がおすすめです。
モンベル メリノウール アルパイン ソックス(モンベル公式オンラインショップ)
- 厚さ
- 厚手
- 靴の目安
- 3シーズン靴〜冬靴
- ウール
- 63%
- 価格帯
- 約2,800円〜
モンベルの厚手のウール靴下です。2,860円。
モンベルのオンラインショップでは「雪山トレッキング」の分類に入っていて、ウール63%。重さは118gと、厚手らしい重さがあります。
通販だとモンベル以外の出品が混ざって値段がばらつくので、モンベルの店かオンラインショップで買うのが確実です。
(写真の出典:モンベル公式)
こんな人に:モンベルの店が近い人
気になる点:通販は出品で値段がばらつきます
6. スマートウール ハイククラシック エクストラクッション クルー SW70117|寒がりの人の厚手

スマートウール ハイククラシック エクストラクッション クルー SW70117の価格を比較する
- 厚さ
- 厚手(上から2番目)
- 靴の目安
- 3シーズン靴(余裕があれば)・冬靴
- 定価
- ¥3,850
- 価格帯
- 約3,000円〜
寒がりの人のための厚手です。定価3,850円のところ、通販で3千円くらい。
スマートウールによると、ハイククラシックシリーズのクッションは5段階で、エクストラクッションは上から2番目の厚さ。寒い季節にも対応するものです。
厚いぶん、3シーズン靴では窮屈に感じることがあります。靴に少し余裕がある方向けですね。
こんな人に:足先がとくに冷える人
気になる点:3シーズン靴では窮屈なことがあります
7. ファイントラック メリノスピンソックス EXP FSU0511|冬靴に合わせる極厚

ファイントラック メリノスピンソックス EXP FSU0511の価格を比較する
- 厚さ
- 極厚
- 靴の目安
- 冬靴
- ウール
- 59%
- 定価
- ¥4,158
- 価格帯
- 約3,900円〜
冬靴に合わせる、極厚の靴下です。定価4,158円のところ、通販で3,900円台。
ファイントラックは「保温性最大の極厚手」としていて、重さは120g。ウール59%です。
ここまで厚いと、3シーズン靴にはまず入りません。保温材入りの冬靴を持っている方、これから冬靴を買う方が、試し履きのときにこれを持っていく、という使い方がいいかなと思います。
こんな人に:保温材入りの冬靴を履く人
気になる点:3シーズン靴には厚すぎます
よくある質問
雪山の靴下は、どれくらいの厚さがいいですか?
靴で決めてください。3シーズン靴なら中厚〜厚手、保温材入りの冬靴なら厚手〜極厚です。
3シーズン靴に極厚を履くと、足が締めつけられてかえって冷えることがあります。
靴下は2枚重ねたほうが暖かいですか?
靴に余裕がなければ、1枚のほうが暖かいことが多いです。重ねるときつくなって、血の巡りが悪くなります。
2枚持つなら、重ねるより替えとして持っておいて、湿ったら履き替えるほうがおすすめです。
スキー用の靴下で代用できますか?
代用はできます。ただスキー用は、すねのクッションが中心で、足裏のクッションが薄いものがあります。長く歩くと足裏が疲れやすいので、歩く距離が長い日は登山用のほうが楽です。
ウールと化繊は、どちらがいいですか?
冬はウールかウール混がおすすめです。ウールは濡れても保温が残るので、汗をかいてからも冷えにくいです。
化繊が混ざっているものは乾きが速く、丈夫になります。登山用の靴下は、たいていウールにナイロンなどを混ぜています。
雪国の普段使いにも使えますか?
使えます。登山用はクッションが厚く丈夫なので、雪道の通勤や雪かきにも向いています。
毎日履くなら、この記事では1,400円台のナイガイくらいが気軽かなと思います。
ダーンタフの生涯保証とは何ですか?
ダーンタフの靴下は、通常の使用で穴が空いたら新しい靴下と交換してもらえる、という保証です(日本の代理店の案内より)。
1足4千円台と高めですが、長く履くつもりなら元が取れる考え方もできます。
まとめ
- 雪山(冬の低山)の靴下は、厚さを靴に合わせて選ぶ
- 3シーズン靴なら中厚〜厚手のフルクッション。極厚は冬靴のための靴下です
- 3シーズン靴に極厚を履くと、締めつけでかえって冷えることがあります
- 迷ったら、靴を試し履きしたときと同じくらいの厚さに
- 冷えを防ぐのは厚さより、替えの靴下を1足・綿を履かない・靴ひもを締めすぎないの3つ
- チェーンスパイクのゴムが甲に当たるなら、甲までクッションのあるものを
※価格は2026年9月時点のものです。






私が初めて買った登山用の靴下は、スマートウールでした。冬はいまもスマートウールのフルクッションを履いています。スルッと履けて暖かくて、文句なしですね。
チェーンスパイクを付けるような山に行くなら、登山用の靴下は必須だと思っています。登山靴を試し履きするときにも要りますし。
あと余談ですが、山から下りて、登山靴と靴下を脱いだときの開放感。あれは何度味わってもいいものです。