ロードバイクのパンクは、出先なら穴を探して貼るより、チューブごと替えるほうが早くて確実です。リムブレーキ車なら、ブレーキを開いてホイールを外すところから。
そして新しいチューブを入れる前に、ぜひ見てほしいのが穴の位置です。ハの字に2つならリム打ち、タイヤ側に1つなら異物が刺さったまま、というふうに、穴の場所で原因がだいたい分かるんですよね。刺さったままの異物に気づかないと、替えたばかりのチューブがまたパンクします。
空気が抜けたら、まずバルブ
タイヤがへこんでいても、パンクとは限らないんですよね。ロードバイクに多い仏式バルブは、先端の小さなネジが開いたままだと少しずつ抜けます。空気を入れたら、ネジを閉めてキャップまで付けておきます。
それに、細いタイヤに高い空気圧で入れているロードバイクは、乗らなくても少しずつ空気が抜けていきます。久しぶりに乗る日にへこんでいたら、まず空気を入れて、しばらく様子を見てください。それで抜けなければ、パンクではないかもしれません。
出先で要るのは3つ
- タイヤレバー2〜3本:タイヤをリムから外す道具
- 予備のチューブ:タイヤの太さが入る範囲(たとえば700×23〜28C)で、バルブがリムの高さより長いもの
- 携帯ポンプかCO2ボンベ:新しいチューブに空気を入れる
あとは、軍手とタイヤブート(タイヤが裂けたときに内側から当てるシート)があると助かります。どれもサドルバッグや、ボトルケージに入るツールケースにまとめておけます。
リムブレーキ車のホイールの外し方
先にブレーキを開く
リムブレーキは、ブレーキのゴム(シュー)がリムのすぐ近くにあるので、そのままだとタイヤが引っかかってホイールが抜けません。ブレーキ本体の小さなレバーを上げて、シューの間を広げてから外します。ブレーキレバー側にボタンがあるメーカーもあります。

※画像はイメージです
後輪は、いちばん小さいギアに入れてから
後輪を外すときは、先にチェーンをいちばん小さいギア(トップ)にかけておきます。変速機が外側に寄って、ホイールが抜きやすくなるんですよね。戻すときも、この位置のままだと楽です。
クイックリリースのナットは、外しきらない
ハブのクイックリリースのレバーを開いて、反対側のナットを数回まわして緩めます。ナットは外しきらなくて大丈夫。外すと中のバネが落ちて、なくしやすいんです。後輪は、変速機を少し後ろに引きながら、ホイールを下へ抜きます。
タイヤとチューブの外し方
- 空気を抜ききる:キャップとリムナット(バルブの根元のナット)を外し、先端のネジを緩めて押して、残った空気を全部出します
- タイヤの縁をリムの中央に落とす:タイヤを一周もんで、縁(ビード)をリムのいちばん深い溝に寄せます。これだけで、レバーがかなり入りやすくなるんですよね
- バルブの反対側からレバーを入れる:レバーの先で縁をすくい上げて、スポークに引っかけます。10〜15cm離して2本目を入れ、そのまま横にすべらせると片側が外れます
- チューブを抜く:バルブは最後に、リムの穴から押し出して抜きます

※画像はイメージです
穴の位置で、原因を探す
新しいチューブを入れる前に、抜いたチューブの穴を見ます。穴の場所と形で、パンクの原因がだいたい分かるんですよね。
| 穴の位置・形 | 原因 | 次にやること |
|---|---|---|
| ハの字に2つ | リム打ち(段差でチューブが挟まれた) | 空気圧をタイヤの推奨の範囲に |
| タイヤ側に1つ | ガラス片や金属片が刺さった | タイヤの内側に残っていないか探す |
| リム側 | リムテープのずれ・切れ | リムテープを直すか、替える |
| バルブの根元 | チューブのずれ(空気圧が低い) | 空気圧を上げて、リムナットは指で締める |

いちばん多いのは、リム打ち
パナレーサーによると、パンクの原因の約6割がリム打ちと推定されています。空気圧が低いと起きやすいので、乗る前に空気を入れるだけで、かなり減らせるんですよね。
タイヤの内側を、必ず確かめる
タイヤ側に穴があるときは、原因の異物がまだタイヤに刺さっていることがあります。そのまま新しいチューブを入れると、すぐにまたパンクします。タイヤの内側を、軍手や布でゆっくりなぞって探してください。素手だと、ガラス片で指を切ることがあります。
タイヤのロゴをバルブの位置に合わせてはめておくと、チューブの穴の位置から、タイヤのどこに刺さったかをすぐ見つけられます。
新しいチューブを入れて、タイヤをはめる

※画像はイメージです
- チューブに少しだけ空気を入れる:丸く形が整う程度。ぺちゃんこのままだと、ねじれたり噛んだりしやすいです
- バルブをリムの穴に通して、チューブをタイヤに収める
- バルブの反対側から、縁をはめていく:左右から均等に、バルブに向かって
- 最後はバルブのところ:いちばん硬いところです。バルブを一度タイヤの中へ押し込み、はまった部分の縁をリムの中央の溝に寄せると、余裕ができます。指先ではなく手のひらで押すのがコツで、どうしても無理なときだけレバーを使います
- チューブが噛んでいないか確かめる:タイヤを一周つまんで、縁とリムのあいだにチューブが挟まっていないか見ます。噛んだまま空気を入れると、破裂することがあります
- 空気を入れて、リムナットは指で締める:工具で締めると、バルブの根元を傷めることがあります(パナレーサーのよくある質問より)

※画像はイメージです
ホイールを戻して、ブレーキを閉じる
外したときと逆の順で戻します。クイックリリースのバネは、細いほうを内側(ハブ側)に。後輪は、チェーンをいちばん小さいギアにかけながらはめます。
そして最後に、開いたブレーキを必ず閉じる。ここを忘れると、ブレーキをかけてもほとんど止まれません。ホイールを回して、シューに当たっていないか、ブレーキがちゃんとかかるかを確かめてから出発、が安心かなと思います。

穴のあいたチューブは、家でパッチ
出先ではチューブごと替えて、穴のあいたほうは持ち帰ります。家でパッチを貼れば、次の予備になるんですよね。
シール式のパッチでも、正しく貼れば直る
ゴムのりのいらないシール式のパッチは応急用と思われがちですが、パナレーサーは正しく扱えばゴムのパッチと同じように直せるとしています。コツは3つです。
- 穴のまわりの汚れと水分を、しっかりふき取る
- パッチの貼る面には触らない
- 台紙をはがしたら、すぐに貼る
ただ、裂けたような大きな穴は、シール式を重ねて貼っても直りません。そういうチューブは、新しいものに替えます。
ホイールを外さずに直せるのは、パッチまで
ホイールを付けたままでも、タイヤの片側を外してチューブを引き出せば、穴にパッチを貼るところまではできます。チューブごと替えるときは、チューブがフレームをくぐれないので、ホイールを外す必要があります。
後輪を外すのが大変なシティサイクル(ママチャリ)なら、この「付けたままパッチ」が現実的です。自信がなければ、自転車店に頼むのがいちばん早いかなと思います。
パンク修理に使う4つ
出先で要る3つ(レバー・チューブ・ポンプ)に、家で直すパッチを足した4つです。パナレーサーでそろえると、合わせて5千円くらい。
CO2ボンベやタイヤブートまで含めた比べ方は、パンク修理キットの記事にまとめています。
| 製品名 | こんな人向け | 価格 | ポイント | おすすめ用途 |
|---|---|---|---|---|
|
パナレーサー タイヤレバー 3本セット PTL
|
外す ★★★★★ |
約300円〜 | チューブを傷つけにくい爪 | 外す |
|
パナレーサー R’AIR 700×23〜28C 仏式48mm
|
替える ★★★★★ |
約1,600円〜 | 23〜28Cに1本で対応 | 替える |
|
パナレーサー ワンタッチ携帯ポンプ BMP-23AEZ-S
|
入れる ★★★★☆ |
約2,400円〜 | 差し込むだけのワンタッチ | 入れる |
|
パナレーサー イージーパッチキット RK-EASY
|
直す ★★★★☆ |
約400円〜 | ゴムのりがいらない | 直す |
1. パナレーサー タイヤレバー 3本セット PTL|チューブを傷つけにくいレバー

パナレーサー タイヤレバー 3本セット PTLの価格を比較する
- ポイント
- チューブを傷つけにくい爪
- 本数
- 3本(重ねて留められる)
- 長さ
- 11.6cm
- 価格帯
- 約300円〜
3本セットで400円くらいの、タイヤレバーです。
縁を引っかける爪の両端が丸くなっていて、チューブを傷つけにくい形。3本を重ねて留められるので、ツールケースの中でばらばらになりません。
はめるときは手のひらが基本で、どうしても硬いときだけ使います。
こんな人に:はじめてパンクを直す人
気になる点:はめるときは、まず手でやるのが基本です
2. パナレーサー R’AIR 700×23〜28C 仏式48mm|23〜28Cに1本で対応

パナレーサー R’AIR 700×23〜28C 仏式48mmの価格を比較する
- ポイント
- 23〜28Cに1本で対応
- バルブ
- 仏式48mm(33・60・80mmもあり)
- 重さ
- 77g
- 定価
- ¥1,980
- 価格帯
- 約1,600円〜
700×23〜28Cに使える、軽いチューブです。定価1,980円(48mm)。通販では1,600円台から。
重さは77g。ふつうのチューブと同じくパッチで直せるので、穴があいても家で直して予備にできます。やわらかいゴムなので、タイヤの外で穴を探すときは、膨らませすぎないようにしてください(パナレーサーの注意書きより)。
バルブは33・48・60・80mmがあるので、リムの高さより10〜15mm長いものを。
こんな人に:25c〜28cのロードバイク
気になる点:30c以上には30〜35C用が要ります
3. パナレーサー ワンタッチ携帯ポンプ BMP-23AEZ-S|差し込むだけの携帯ポンプ

パナレーサー ワンタッチ携帯ポンプ BMP-23AEZ-Sの価格を比較する
- ポイント
- 差し込むだけのワンタッチ
- 対応バルブ
- 仏式・米式
- 上限
- 900kPa
- 付属
- フレーム取付ブラケット
- 価格帯
- 約2,400円〜
差し込むだけで使える、アルミの携帯ポンプです。通販では2,400円くらい。
仏式・米式にそのまま差し込めて、上限は900kPa。フレームに付けるブラケットも付いています。
CO2ボンベより時間はかかりますが、何度でもやり直せるのが安心なんですよね。
こんな人に:やり直しがきくほうが安心な人
気になる点:上限は900kPa。帰ったらフロアポンプで足すと安心です
4. パナレーサー イージーパッチキット RK-EASY|ゴムのりのいらないパッチ6枚

パナレーサー イージーパッチキット RK-EASYの価格を比較する
- ポイント
- ゴムのりがいらない
- 中身
- パッチ6枚・紙やすり
- ケース
- プラスチック
- 価格帯
- 約400円〜
ゴムのりのいらない、シール式のパッチです。6枚と紙やすりが入って490円。
穴のまわりを軽くやすって、貼るだけ。パナレーサーは、正しく扱えばゴムのパッチと同じように直せるとしています。
家で直すのにも、出先で2回目のパンクをしたときの保険にもなります。
こんな人に:穴のあいたチューブを予備にしたい人
気になる点:大きな穴は、重ねて貼っても直りません
よくある質問
出先のパンクは、パッチとチューブ交換のどっちがいいですか?
チューブ交換がおすすめです。穴を探したり、パッチを貼ったりする手間がいりません。
穴のあいたチューブは持ち帰って、家でパッチを貼れば予備になります。
予備のチューブは、どのサイズを買えばいいですか?
タイヤの側面の太さ(たとえば25c)が入る幅の範囲のもの(700×23〜28Cなど)で、バルブがリムの高さより10〜15mm長いものを選びます。
タイヤのサイズの見方は、タイヤサイズの記事にまとめています。
同じところが何度もパンクします。
タイヤに異物が残っているか、リムテープがずれていることが多いです。
チューブの穴がタイヤ側ならタイヤの内側を、リム側ならリムテープを見てください。
パンクしたまま走っても大丈夫ですか?
空気のないまま走ると、リムやタイヤを傷めることがあります。
直せないときは、降りて押して歩くほうが安心です。
CO2ボンベでもいいですか?
数十秒で入るので速いですが、1本で1回しか使えず、やり直しがききません。
慣れないうちは、何度でもやり直せる携帯ポンプが安心です。
ディスクブレーキ車も同じ手順ですか?
チューブとタイヤの扱いは同じです。違うのはホイールの外し方で、スルーアクスルを抜いて外します。
外しているあいだにブレーキレバーを握らないようにしてください。
まとめ
- 空気が抜けたら、まずバルブと空気圧。パンクではないこともある
- 出先はチューブごと交換。要るのはレバー・予備チューブ・ポンプの3つ
- リムブレーキはブレーキを開いてから、後輪はいちばん小さいギアに入れてから外す
- 新しいチューブの前に、穴の位置で原因を見る。タイヤ側の穴なら、刺さった異物を必ず探す
- 戻したらブレーキを閉じる。穴のあいたチューブは、家でパッチを貼って予備に
※価格は2026年9月時点のものです。





はじめてのパンクは、出先でパッチを貼って直そうとして失敗しました。直したはずなのに、走り出すとまた抜けてくるんですよね。結局、そのときは自転車屋さんに駆け込みました。
いまの私は、出先ではチューブごと替えて、穴のあいたほうは家でゆっくりパッチを貼っています。落ち着いてやれば、ちゃんと直るんです。