自転車で琵琶湖を一周する「ビワイチ」は、一周約193kmです。琵琶湖大橋から北の「北湖」だけなら約150km、南の「南湖」だけなら約50km(国土交通省のナショナルサイクルルートの案内より)。
初めてなら1泊2日で。国土交通省も、2〜3日かけて回るのをすすめています。自転車に乗り慣れていない人は、完全一周より北湖一周から始めると無理がないんですよね。
それにビワイチは、湖のまわりをぐるりと電車が走っています。疲れたら輪行で帰れるので、全部回れなくても大丈夫です。

ビワイチの距離・時間・獲得標高
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 一周の距離 | 約193km(瀬田の唐橋まで回ると約200km) |
| 北湖一周(琵琶湖大橋から北) | 約150km |
| 南湖一周(琵琶湖大橋から南) | 約50km |
| 獲得標高 | 約530m(TABIRINのビワイチルート196kmの場合) |
| 日数 | 1泊2日から。健脚なら1日でも回れる |
| 回る向き | 反時計回り(湖を左手に見て走る) |
| スタート地点 | 大津・守山など。どこから始めてもいい |
※国土交通省・輪の国びわ湖・TABIRINの案内より

時間は、休憩込みで考える
平均時速15kmで走ったとすると、193kmは走るだけで13時間ほど。ここに休憩や食事、観光が入ります。1日で回るのは、ロングライドに慣れた人向けなんですよね。
獲得標高は、ほぼ平ら
湖岸を走るので、長い上りはほとんどありません。TABIRINのルートだと、196kmで獲得標高は約530m。数字は道の選び方で変わりますが、大きく上るのは、寄り道の奥琵琶湖パークウェイくらいです。
ルートと見どころ
大津から反時計回りに、東岸を北へ上がって北の端を回り、西岸を南へ下ります。数字は大津からのおおよその距離です(この地図のルートで約190km。道の選び方で数km変わります)。

| No. | 地点 | 大津から | ひとこと |
|---|---|---|---|
| 1 | JR大津駅 | 0km | 京都駅からJRで約10分 |
| 2 | シャーレ水ヶ浜 | 約31km | 湖畔のカフェ。休みが多いので営業日を確かめて |
| 3 | 彦根城 | 約56km | 国宝の天守。駅のまわりで補給できる |
| 4 | 道の駅 湖北みずどりステーション | 約81km | すぐ近くに湖北野鳥センター |
| 5 | 道の駅 塩津海道あぢかまの里 | 約94km | 琵琶湖の北の端。ここでしっかり補給 |
| 6 | 奥琵琶湖パークウェイ | 約107km | 上りのある寄り道。初心者は湖岸のまま |
| 7 | 道の駅 マキノ追坂峠 | 約122km | メタセコイア並木も近い |
| 8 | 白鬚神社 | 約149km | 湖に立つ大鳥居。撮影は展望台から |
| 9 | 道の駅 びわ湖大橋米プラザ | 約171km | ゴール前、最後の補給 |
東岸は、補給に困らない

大津から彦根・長浜あたりまでの東岸は、町が続いていて、コンビニや道の駅に困りません。彦根城は、反時計回りなら1日目の昼ごろに着く距離。天守を見て、駅のまわりでお昼にするのがちょうどいいんですよね。
北の端から先は、補給を先に

琵琶湖のいちばん北にある「道の駅 塩津海道あぢかまの里」は、一周のちょうど半分あたり。ここから西岸の北のほう(マキノ〜高島)は、コンビニが少ない区間があります。飲み物と補給食は、ここで多めに買っておきます。補給の間隔は、20〜30kmごとくらいが目安かなと思います。
風とトンネルに気をつける
琵琶湖は、湖の上を渡る風が強い日があるんですよね。とくに琵琶湖大橋の上や、西岸では山から吹き下ろす「比良おろし」が吹くことも。北のほうには暗いトンネルもあるので、ライトは昼でも点けられるようにしておきます。
奥琵琶湖パークウェイは、寄り道

湖に突き出した半島を上る、景色のいい道です。ただ上りが続くので、初心者は寄らずに湖岸を進めば十分。寄るなら、通れるのは8時〜18時で、冬(12月〜3月ごろ)は閉鎖、つづら尾崎展望台から先は一方通行です。規制は年によって変わるので、出かける前に確かめてください。
白鬚神社は、国道を渡らない

湖の中に朱色の大鳥居が立つ、西岸でいちばん有名な景色です。ただ鳥居は国道161号の向こう側で、撮影のために国道を渡るのは危険。神社の側に展望台「藍湖白鬚台」があるので、写真はそこから撮ります。
最後の補給は、琵琶湖大橋のたもと

「道の駅 びわ湖大橋米プラザ」は、ゴールの大津まで残り20kmほどの、最後の補給ポイントです。琵琶湖大橋を渡れば、守山側(東岸)にも戻れます。
1泊2日のモデルコース
回り方は3通り考えられます。距離は、上の地図の大津からの数字をもとにしたおおよその目安です。
| プラン | 1日目 | 2日目 | 3日目 |
|---|---|---|---|
| 北湖一周・1泊2日(初心者向け) | 守山 → 東岸を北へ、北の端あたりで泊 | 西岸を南へ → 琵琶湖大橋 → 守山 | — |
| 完全一周・2泊3日(ゆっくり) | 大津 → 彦根(約56km) | 彦根 → マキノ(約66km) | マキノ → 大津(約70km) |
| 完全一周・1泊2日(健脚) | 大津 → マキノ(約120km) | マキノ → 大津(約70km) | — |
初めてなら、北湖一周を1泊2日
ビワイチの案内をしている「輪の国びわ湖」も、初心者が1泊2日にするなら、完全一周より北湖一周(約150km)をすすめています。1日75kmくらいなので、休憩を多めにとっても日のあるうちに着けます。
スタートは、琵琶湖大橋のたもとの守山がおすすめ。北湖は、琵琶湖大橋を渡ればそのまま一周になるんですよね。
1日目は、短めに
輪の国びわ湖は、1日目の距離は短めに、早めに宿に着く組み立てもすすめています。慣れない日に長く走ると、2日目がつらくなるので。完全一周なら、2泊3日にして1日60km前後に分けると、観光も楽しめる距離になるかなと思います。
疲れたら、電車で帰れる
ビワイチのいちばんのいいところは、湖を囲むようにJRが走っていることです。東岸は琵琶湖線と北陸線、西岸は湖西線。彦根・長浜・近江塩津・近江今津・近江舞子・堅田と、ルートの近くに駅が並んでいます。
自転車を輪行袋に入れれば、そのまま電車に乗れます。JRで持ち込めるのは、3辺の合計250cm以内・長さ2m以内・重さ30kg以内の袋に入れた自転車。1つ持っておくだけで、「最後まで走れなかったらどうしよう」がなくなるんですよね。
レンタサイクルなら、途中で返せる店も
自転車を借りるなら、大津港と米原駅のサイクルステーションには、借りた場所に返さなくていい「途中返却」のサービスがあります(滋賀県の案内より)。返せる場所や料金は、借りる前に確かめてください。
スタート地点と、駐車場・レンタサイクル
| スタート | 行き方 | ここがいい |
|---|---|---|
| 大津(JR大津駅) | 京都駅からJRで約10分 | 関西から電車で来やすい。完全一周の定番 |
| 守山(第2なぎさ公園) | JR守山駅からバス31分/堅田駅からバス16分 | 「琵琶湖サイクリストの聖地碑」がある。北湖一周に便利 |
| 米原(JR米原駅) | 東海道新幹線が停まる | 関東から新幹線で来る人に |
※守山の行き方は守山市の案内より
車なら、守山の無料駐車場
守山市は、ビワイチをする人向けに無料で停められる駐車場を案内しています。ピエリ守山(7時半〜24時・E駐車場)と、美崎公園(8時半〜17時・火曜休み)の2か所。どちらも聖地碑のある第2なぎさ公園の近くです。
手ぶらなら、琵琶湖大橋のたもとで借りる
守山の「ジャイアントストアびわ湖守山」では、クロスバイクが5時間2,970円から、1日3,960円から。e-bike(電動アシスト)も5時間6,930円から借りられます(保険料込み・日によって料金が変わります)。坂がほとんどないビワイチは、クロスバイクでも十分に走れます。
宿と、一周の認定証
宿は「サイクリストにやさしい宿」から
滋賀県には、自転車で来る人を受け入れやすい宿の「サイクリストにやさしい宿」という仕組みがあります。自転車を部屋や屋内に置けるかどうかは、宿選びでいちばん気になるところなので、ここから探すのが早いです。
泊まる場所の目安は、北湖一周なら北の端あたり(長浜〜マキノのあいだ)、完全一周の2泊3日なら彦根とマキノです。
一周したら、認定証がもらえる
「輪の国びわ湖」のびわ湖一周サイクリング認定証は、ルートにあるチェックポイントでスマートフォンからクイズに答えてチェックし、湖南・湖東・湖北・湖西の4つのエリアでそれぞれ1か所以上チェックすると申し込めます。発行手数料は1,200円(ネット申し込み・カード払い・国内宛の場合)で、ステッカー付き。記念に1枚あると、けっこううれしいものです。
ビワイチに持っていく4つ
190km前後を走るなら、一度もパンクしないとは言えません。湖岸の道には小石やガラス片も落ちています。持っておきたいのは、パッチ・タイヤレバー・携帯ポンプの3つと、帰るための輪行袋。4つ合わせても9千円くらいです。
パッチは、家で古いチューブを使って一度練習しておくと、現地で慌てずに済みます。
| 製品名 | こんな人向け | 価格 | 役割 | おすすめ用途 |
|---|---|---|---|---|
|
パナレーサー イージーパッチキット RK-EASY
|
まずこれ ★★★★★ |
約400円〜 | 穴をふさぐ | まず1つ |
|
パナレーサー タイヤレバー 3本セット PTL
|
セットで ★★★★★ |
約300円〜 | タイヤを外す | パッチとセットで |
|
パナレーサー ワンタッチ携帯ポンプ BMP-23AEZ-S
|
空気を戻す ★★★★☆ |
約2,400円〜 | 空気を戻す | 直したあとに |
|
R250 超軽量横型輪行袋
|
電車で帰る ★★★★★ |
約5,500円〜 | 電車で帰る | 疲れたら輪行 |
1. パナレーサー イージーパッチキット RK-EASY|ゴムのりのいらないパッチ

パナレーサー イージーパッチキット RK-EASYの価格を比較する
- 役割
- 穴をふさぐ
- 中身
- パッチ6枚・紙やすり
- ゴムのり
- いらない
- 価格帯
- 約400円〜
ゴムのりのいらない、シール式のパッチです。6枚と紙やすりが入って490円。
穴のまわりを軽くやすって、貼るだけ。パナレーサーは、正しく扱えばゴムのパッチと同じように直せるとしています。
予備チューブを使い切ったあとの、2回目のパンクの保険にもなります。
こんな人に:パンクの備えを1つ持つなら
気になる点:大きな裂けには重ねて貼っても直りません
2. パナレーサー タイヤレバー 3本セット PTL|チューブを傷つけにくいレバー

パナレーサー タイヤレバー 3本セット PTLの価格を比較する
- 役割
- タイヤを外す
- 本数
- 3本(重ねて留められる)
- 長さ
- 11.6cm
- 価格帯
- 約300円〜
3本セットで400円くらいの、タイヤレバーです。
爪の両端が丸くなっていて、チューブを傷つけにくい形。3本を重ねて留められるので、サドルバッグの中でばらばらになりません。
こんな人に:パッチと一緒に必ず
気になる点:はめるときは、まず手でやるのが基本です
3. パナレーサー ワンタッチ携帯ポンプ BMP-23AEZ-S|差し込むだけの携帯ポンプ

パナレーサー ワンタッチ携帯ポンプ BMP-23AEZ-Sの価格を比較する
- 役割
- 空気を戻す
- 対応バルブ
- 仏式・米式
- 上限
- 900kPa
- 価格帯
- 約2,400円〜
差し込むだけで使える、アルミの携帯ポンプです。通販では2,400円くらい。
仏式・米式にそのまま差し込めて、上限は900kPa。フレームに付けるブラケットも付いています。
CO2ボンベと違って、何度でもやり直せるのが安心なんですよね。
こんな人に:直したあとに空気を入れる
気になる点:上限は900kPa。帰ったらフロアポンプで足すと安心です
4. R250 超軽量横型輪行袋|約195gの横型輪行袋

R250 超軽量横型輪行袋の価格を比較する
- 役割
- 電車で帰る
- 型
- 横型(さかさまにして立てる)
- 重さ
- 約195g
- 定価
- ¥5,500
- 価格帯
- 約5,500円〜
約195gの、軽い横型の輪行袋です。定価5,500円。
自転車をさかさまにして、袋をかぶせて立てる形。軽くて小さくたためるので、使わない日も持っておけるのがいいところです。
JRに持ち込めるのは、3辺の合計250cm以内・長さ2m以内・重さ30kg以内。ほかの輪行袋との比べ方は、輪行袋の記事にまとめています。
こんな人に:途中で帰れるようにしておきたい人
気になる点:エンド金具は付いていません
よくある質問
ビワイチは何時間かかりますか?
平均時速15kmで走ると、一周約193kmは走るだけで13時間ほどです。
休憩や観光を入れると、初めてなら1泊2日、ゆっくりなら2泊3日がちょうどいいです。
初心者の日帰りなら、どこを走ればいいですか?
琵琶湖大橋から南の南湖一周(約50km)が、日帰りにちょうどいい距離です。
守山や大津から始められて、坂もほとんどありません。
ママチャリでも走れますか?
坂がほとんどないので、走ること自体はできます。
ただ距離が長いので、まずは南湖や北湖の一部から。手ぶらで行くなら、琵琶湖大橋のたもとでクロスバイクを借りるのがおすすめです。
時計回りでもいいですか?
走れますが、反時計回りが定番です。左側通行なので、湖側の車線を走ることになり、湖を左手に見ながら走れます。
駐車場はありますか?
守山市が、ビワイチをする人向けにピエリ守山と美崎公園の無料駐車場を案内しています。
大津から始めるなら、駅のまわりのコインパーキングになります。
雨の日はどうすればいいですか?
強い雨や風の日は、無理せず近くの駅から輪行で帰るのが安心です。
湖の上は風が強くなりやすいので、予報を見て日程を動かせるようにしておくと気が楽ですよね。
いつ走るのがいいですか?
春と秋です。4月上旬〜中旬の海津大崎の桜は、ビワイチのいちばんの見どころ。
夏は暑さ、冬は北のほうの雪と、奥琵琶湖パークウェイの閉鎖があるので、初めてなら春か秋に。
まとめ
- ビワイチは一周約193km。北湖だけなら約150km、南湖だけなら約50km
- 初めてなら北湖一周を1泊2日で。完全一周なら2泊3日にすると1日60km前後
- 獲得標高はほぼ平ら(196kmで約530m)。上るのは寄り道の奥琵琶湖パークウェイくらい
- 湖のまわりにJRが走っているので、疲れたら輪行で帰れる。輪行袋を1つ持っていく
- 北の端から先は補給を先に。白鬚神社は国道を渡らず、展望台から撮る
※料金・規制などは2026年9月時点の情報です。出かける前に各公式サイトで確かめてください。





琵琶湖一周って、193kmと聞くと身構えますよね。でもビワイチは、湖を囲むように電車が走っていて、疲れたらいつでも輪行で帰れます。
なので私は、初めてなら「全部回らなくていい」くらいの気持ちで出かけるのがいいと思っています。北湖だけでも、十分ビワイチの景色です。