この記事で紹介するのは「ジャケットだけ」です
登山用のレインウェアと聞くと、多くの人が「上下セット」を思い浮かべると思います。
実際、多くのブランドではジャケットとパンツがセットで販売・紹介されることが多く、登山初心者には「セットで買うのが基本」と感じられるかもしれません。
ですが、実際の山の現場では「ジャケットだけ買い替える」「パンツは別で兼用している」というケースもよくあります。
たとえば——
以前買った上下セットのうち、ジャケットだけが劣化してきた
普段のハイキングや通勤用に、軽量な上だけ欲しい
パンツはもう持っていて、上だけ良いモノが欲しい
そんなニーズに応えるために、この記事ではレインウェアの「ジャケット(上)」に特化して紹介していきます。
もし、上下セットで探している方はこちらの記事をどうぞ👇
登山に強いレインジャケットブランド7選【特徴&おすすめモデル】
登山用のレインジャケットは、見た目だけでは違いがわかりにくいもの。
でも実は、ブランドごとに「動きやすさ」「通気性」「耐久性」などの設計思想が異なり、着心地や安心感に大きな差が出ます。
ここでは、筆者の実体験も交えながら、登山向けのレインジャケットに強い7ブランドと、おすすめの代表モデルをご紹介します。
ファイントラック(finetrack)|ストレッチ+立体裁断で行動快適

日本発の登山ウェア専門ブランド・ファイントラックは、「行動中に着ていても快適」なウェア作りに定評があります。
中でも「エバーブレス フォトン」は、登山用として求められる防水性・透湿性・動きやすさを高いレベルで実現した一着。
ストレッチ性が非常に高く、腕や肩の動きがラクなので、岩場の登りやザックを背負ったままでもストレスを感じにくいのが特徴です。
私自身、何度も雨の登山で使っていますが、「あ、これ脱がなくていいや」と思える快適さは他と段違いです。
おすすめモデル:
エバーブレス フォトン
👉 動きやすさと快適性で選ぶなら、間違いない1着。
- エバーブレスフォトンジャケット
モンベル(mont-bell)|定番中の定番。迷ったらこれ

「価格と性能のバランスが最強」と言われる、日本の登山ブランドの代表格。
モンベルの「ストームクルーザー ジャケット」は、ゴアテックスを使用した本格モデルながら、3万円を切る価格帯で手に入ります。
軽量・コンパクトで、耐久性や透湿性も十分。登山初心者の最初の一着としても、中級者の買い替え用としても信頼度の高いモデルです。
おすすめモデル:
ストームクルーザー ジャケット
👉 軽さ・性能・価格の三拍子がそろった定番。
ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)|街にもなじむデザイン性

ノースフェイスの「クライムライトジャケット」は、登山スペックと街でも着られるデザイン性を両立したバランス型モデル。
軽量な3レイヤー構造のゴアテックスを使用しており、防水・透湿性ともに高性能。普段使いや通勤用にも着回したい人におすすめです。
おすすめモデル:
クライムライトジャケット
👉 山でも街でも着られる、見た目と実用性のちょうどいいバランス。
ミズノ(MIZUNO)|スポーツブランドの本気。コスパ最強

あまり登山ブランドのイメージがないかもしれませんが、ミズノの「ベルグテックEX ストームセイバーVI」は価格破壊レベルの高性能。
防水性・透湿性・動きやすさを兼ね備えながら、上下セットでも2万円台前半という驚きのコスパ。
登山初心者や、サブ用レインウェアを探している人にぴったりです。
おすすめモデル:
ベルグテックEX ストームセイバーVI(ジャケット)
👉 雨具でここまでコスパいいのはミズノだけかも。
- ベルグテックEX ストームセイバーVI
ティートンブロス(Teton Bros.)|UL志向&抜群の動きやすさ

日本の山岳アスリートに支持される、ファストパッキング系ブランド。
TBジャケットはその代表モデルで、しなやかな動きやすさと軽量性に特化した設計です。
フィールドテストに基づいた機能性重視のデザインで、特にUL派や夏山のスピードハイクに相性抜群です。
おすすめモデル:
TBジャケット
👉 ULスタイルやスピード登山にも対応する、動きのためのレインウェア。
パタゴニア(Patagonia)|環境配慮×軽量な旅ウェア

アウトドアと環境配慮の先駆者的ブランド・パタゴニア。
「トレントシェル3L ジャケット」は、軽量かつ防水性の高い素材を使用しつつ、リサイクル素材を積極的に活用しているのが特徴です。
折りたたむと非常にコンパクトになるため、旅行やバックパック旅にも使いやすい一着。
おすすめモデル:
トレントシェル 3L ジャケット
👉 軽さとエコ志向を両立した、旅にも使えるジャケット。
アークテリクス(ARC’TERYX)|一生モノのプレミアムレインウェア

機能美と耐久性で登山者を魅了するアークテリクス。
「ベータ ジャケット」は、軽さ・防水性・フィット感すべてが高水準で、「もう他に戻れない」と言われるほどの完成度を誇ります。
価格は高めですが、「長く使うならいいものを」という人には間違いない選択肢です。
おすすめモデル:
ベータ ジャケット
👉 高性能・高耐久。価格以上の価値を感じたい人に。
【タイプ別】自分に合ったレインジャケットの選び方
レインジャケットを選ぶとき、つい「素材はゴアテックスがいいのかな?」などとスペックに目が行きがちですが、実際は「どんな山に、どんなスタイルで登るか」のほうが大切です。
ここでは、登山のスタイルや重視したいポイントごとに、ぴったりのブランドをタイプ別で整理してみました。
重視したいポイント | 向いているブランド | 理由・特徴 |
---|---|---|
動きやすさ・着心地重視 | ファイントラック、ティートンブロス | ストレッチ素材&立体裁断で、行動中も快適 |
コスパ重視&初心者向け | モンベル、ミズノ | 初めての1着に最適。価格と性能のバランス◎ |
普段使いや街でも着たい | ノースフェイス、パタゴニア | タウンユースにもなじむデザイン性と汎用性 |
一生モノがほしい | アークテリクス | 耐久性・機能性すべてに優れ、長く使える安心感 |
選び方のコツとしては、「着る頻度」「山行スタイル」「体型・フィット感」の3つを軸にするのがおすすめです。
たとえば──
雨でもしっかり行動するなら、ストレッチ性や通気性の高いモデル
初めての登山なら、コスパの良い軽量モデル
普段も着たいなら、デザイン性の高いモデル
高山や長期縦走なら、高耐久の上位モデル
“自分に合った1着”が見つかれば、雨の登山もぐっと快適になりますよ。
登山で“いいレインジャケット”が必要な理由
登山においてレインジャケットは、“万が一”に備える命綱のひとつでもあります。
雨具だからといって、街用のレインコートや簡易カッパでは心もとない理由は大きく3つあります。
① 防水だけじゃなく「透湿性」が超重要
登山では雨だけでなく、自分の汗による蒸れも大敵です。
安価なレインウェアは外の水は防げても、中の蒸れを逃がせず、結果的に内側からびしょびしょになることも。
透湿性に優れた登山用ジャケットなら、雨の日でも汗がこもりにくく、快適に動き続けることができます。
② 着たまま行動できる“快適さ”が疲労を減らす
天気が変わりやすい山では、「脱ぎ着を繰り返す」のが地味にストレス。
だからこそ、ストレッチ性や動きやすさのあるレインジャケットは、着たままでも快適=疲れにくいというメリットがあります。
「結局一日中着っぱなしだったけど快適だった」──
そんな一着があると、雨の登山でも心が軽くなります。
③ 緊急時の防寒着としても使える安心感
山の天候は急変するもの。
低体温症のリスクがある場面では、レインジャケットが“最終防衛ライン”になることもあります。
信頼できる素材・設計の1着を持っていれば、標高が高いエリアや秋〜春先の肌寒い時期でも安心です。
価格だけを見ると「高いな…」と感じるかもしれませんが、登山中にずっと身に着けるかもしれないウェアと考えると、その価値は決して小さくありません。
「登山用」として作られた1着の力を、ぜひ体感してみてください。
まとめ|“着たくなるレインジャケット”を選ぼう
レインジャケットは、ただの「雨具」ではありません。
天候の変わりやすい山の中では、快適さ・安全・信頼感を担う、いわば“行動のパートナー”です。
だからこそ、「これを着れば大丈夫」と思える一着があると、
雨の日の登山が、ちょっとだけ楽しみになることだってあります。
性能や価格も大事ですが、いちばん大切なのは「自分にしっくりくる」かどうか。
フィット感、動きやすさ、デザイン…そのすべてが納得できる一着に出会えれば、きっと登山はもっと自由で心地よいものになります。
まずは、自分の登山スタイルや使い方をイメージしながら、気になるブランドやモデルをチェックしてみてください。
“着たくなる”レインジャケットが、あなたの山旅をきっと軽やかにしてくれるはずです。
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