ルート概要
東京湾一周サイクリング「ワンイチ」は、東京湾をぐるりと一周する約200kmの長距離ライドです。東京湾フェリーを活用することで海上区間をショートカットでき、関東エリアで最も人気の高いロングライドコースの一つとなっています。獲得標高は約600〜900m(ルート選択により変動)と比較的フラットながら、距離の長さが最大のチャレンジとなります。
| 距離 | 約200km | 
| 獲得標高 | 約600〜900m(ルートにより変動) | 
| 所要時間 | 10〜14時間(休憩含まず) | 
| 路面状況 | 全線アスファルト舗装 | 
| 難易度 | 体力:上級者向け / 技術:初心者〜中級者向け | 
| 推奨季節 | 春・秋(3-5月、9-11月) | 
| 推奨方向 | 時計回り(左側に海、車の流れに沿う) | 
| 補給ポイント | コンビニ多数、道の駅複数箇所 | 
| スタート/ゴール | 東京駅(日本橋) | 
          ※所要時間は休憩を含みません。初心者の方は余裕を持って計画してください。
          ※掲載情報は2025年10月時点のものです。天候や道路状況により変更される場合がありますので、出発前に最新情報をご確認ください。
        
          出典:サイクルガジェット
📍 主要スポット紹介
ワンイチルート上には、観光スポットや道の駅が点在しています。以下のマップで主要スポットを確認できます。 地図上をクリックすると、周辺の施設情報が表示されます。
🚴 スタート地点:東京駅(日本橋)
          出典:FUNQ(BiCYCLE CLUB)
🌊 スポット1:山下公園(横浜市)
          出典:ヨコハマレンタサイクル
⚓ スポット2:観音崎公園(横須賀市)
          出典:神奈川県公園協会
⛴️ スポット3:久里浜港(フェリー乗り場)
          出典:東京湾フェリー
🏖️ スポット4:金谷港・金谷ステーション(富津市)
          出典:ちば観光ナビ
🏪 スポット5:道の駅 とみうら 枇杷倶楽部(南房総市)
          出典:南房総いいとこどり
🍴 スポット6:道の駅 木更津 うまくたの里(木更津市)
          ※メインルートの国道16号から少し内陸(圏央道木更津東IC付近)に位置しますが、施設が充実しており立ち寄る価値があります
出典:ちば観光ナビ
🌸 スポット7:幕張海浜公園(千葉市)
          出典:ENJOY SPORTS BICYCLE
🏁 ゴール地点:東京駅
          出典:千代田区観光協会
ワンイチとは?東京湾一周の魅力
          出典:ENJOY SPORTS BICYCLE
「ワンイチ」とは、東京湾を自転車で一周するロングライドの愛称です。東京・神奈川・千葉の3都県をまたぎ、都市部の風景から海沿いの絶景まで、変化に富んだ景色を楽しめるのが最大の魅力です。
このルートの特徴は、東京湾フェリーを利用することで海上区間をショートカットできる点です。久里浜港から金谷港まで約40分の船旅は、ライドの良いアクセントになり、体力の温存にも役立ちます。
また、比較的フラットな地形なため、技術的な難易度は高くありません。ただし、距離が約200kmと長いため、体力面では上級者向けのチャレンジになります。「体力より好奇心でなんとかする」精神で、無理のないペース配分が成功の鍵となります。
ルート沿いには、横浜ベイブリッジ、東京湾アクアライン、幕張メッセなど、関東を代表するランドマークを数多く見ることができ、都市型サイクリングとしても非常に充実した内容となっています。
フルルート vs 半イチ(フェリー活用術)
          出典:サイクルスポーツ
東京湾フェリーの活用方法によって、ワンイチには複数のパターンがあります。2025年7月1日に改定された最新料金をもとに、それぞれの特徴をご紹介します。
🚴 フルルート(約200km)
東京駅スタート・ゴールで、東京湾を完全に一周するクラシックなルートです。フェリー片道料金は1,800円(旅客運賃1,100円+自転車航送料金700円)となります。
このルートの魅力は、3都県の多様な風景を一度に楽しめることです。品川から横浜への都市部、横須賀から久里浜への三浦半島、房総半島の海岸線、東京湾岸エリアと、それぞれ異なる特色を持った区間を走破できます。
⛵ 半イチ(約100km×2パターン)
距離を約半分(100km)に短縮できる「半イチ」も人気です。フェリーと輪行を組み合わせることで、初心者でも挑戦しやすくなります。フェリー片道料金は1,800円(旅客運賃1,100円+自転車航送料金700円)です。
【パターンA】神奈川側を走る半イチ
          ① 東京駅スタート→横浜→横須賀→久里浜港(約100km走行)
          ② 久里浜港→フェリー→金谷港(約40分)
          ③ 金谷港から輪行で帰宅(または木更津駅まで走行して輪行)
        
【パターンB】千葉側を走る半イチ
          ① 自宅から久里浜港まで輪行(電車移動)
          ② 久里浜港→フェリー→金谷港(約40分)
          ③ 金谷港スタート→木更津→千葉→東京駅(約100km走行)
          ④ 東京駅から輪行で帰宅
        
初心者の方や時間に制約のある方には、まず半イチから挑戦することをおすすめします。所要時間6〜8時間で、体力的な負担を軽減しながら、ワンイチの雰囲気を十分に味わえます。
💰 コスト削減のコツ
自転車を輪行袋に入れてフェリーに乗船すると、自転車航送料金(700円)が不要になり、旅客運賃(1,100円)のみで乗船できます。ただし、乗船・下船時の輪行袋の着脱に時間がかかるため、時間に余裕を持って計画しましょう。
【時計回り】推奨ルート詳細
          出典:東京近郊1000円ランチサイクリング
時計回りルートは、初心者から上級者まで広くおすすめできるコースです。左側に海を見ながら走るため景観が良く、また車の進行方向と同じなので安全性が高いのが特徴です。信号待ちの際に海を眺めながら休憩できるのも魅力の一つです。
🌅 区間1:東京駅→品川→横浜(約50km)
国道15号(第一京浜)を中心に南下します。品川駅周辺、羽田空港、川崎工業地帯など、東京湾の発展を象徴するエリアを通過。交通量は多めですが、信号待ちの際に休憩できるため、ペース配分がしやすい区間です。
🌊 区間2:横浜→横須賀→久里浜港(約60km)
国道16号で横須賀方面へ向かいます。山下公園、みなとみらい、金沢八景など、観光スポットが点在する見どころの多い区間。横須賀以降は三浦半島の起伏がありますが、海沿いの絶景が疲れを癒してくれます。
⛴️ 区間3:久里浜港→金谷港(フェリー約40分)
ワンイチのハイライトとなる東京湾フェリーでの海上移動。デッキから眺める東京湾の景色は格別で、足の疲れもリフレッシュできます。フェリー内では軽食の購入も可能です。
🏖️ 区間4:金谷港→木更津→幕張(約70km)
国道127号から国道16号へと進路を変える千葉県側のルート。富津岬、木更津、千葉港など、房総半島の代表的な景勝地を通過します。直線的な道路が多く、ペースを維持しやすいのが特徴です。
🏁 区間5:幕張→東京駅(約20km)
国道357号(湾岸道路)でゴールを目指します。幕張メッセ、東京ディズニーリゾート周辺を通過し、最後は皇居周辺へ。ゴールが近づくにつれて、達成感が高まる区間です。
補給・休憩ポイント
          出典:千葉市観光協会
約200kmの長距離ライドでは、適切な補給と休憩が成功の鍵となります。ワンイチルート上には多くのコンビニエンスストアがあり、基本的な補給には困りません。
🏪 主要コンビニ密集エリア
          東京〜横浜区間:5〜10km間隔でコンビニが点在
          横須賀〜久里浜区間:国道16号沿いに多数あり
          木更津〜千葉区間:国道16号、357号沿いに充実
          千葉〜東京区間:湾岸エリアに24時間営業店舗が豊富
        
🌟 おすすめ休憩スポット
          山下公園(横浜市):ベンチが豊富で景色も抜群。横浜中華街での食事も可能
          道の駅とみうら 枇杷倶楽部(南房総市):国道127号沿い。房総名物の枇杷製品と新鮮な農産物を販売
          道の駅 富楽里とみやま(南房総市):メインルートから少し内陸。大型道の駅で充実の品揃え
          幕張海浜公園(千葉市):広大な芝生エリアでゆっくり休憩可能
        
⚠️ 補給の注意点
最終補給ポイントは幕張海浜公園周辺となります。ここから東京駅まで約20kmはコンビニの間隔が広くなるため、必ず補給を済ませておきましょう。
また、フェリー乗船前の久里浜港周辺でも補給を推奨します。フェリー内での軽食販売もありますが、価格が高めに設定されているため、事前準備が経済的です。
🔧 パンク修理対応店
ルート上の主要な自転車店:横浜駅周辺、横須賀中央駅周辺、木更津駅周辺、千葉駅周辺にそれぞれ複数店舗あり。営業時間と定休日は事前に確認することをおすすめします。
季節・風向きの攻略法
出典:ちりりん(サイクルベースあさひ)
ワンイチの成功は、季節と風向きを理解することで大きく左右されます。東京湾周辺の気象特性を把握し、最適なタイミングでチャレンジしましょう。
🌸 ベストシーズン
          春(3〜5月):気温15〜20℃で最も走りやすい季節。桜の開花時期は特におすすめ
          秋(9〜11月):湿度が低く快適。紅葉と併せて楽しめる
          初夏(6月上旬):梅雨入り前の安定した天候を狙える
        
🌬️ 時間帯と天候
          午前中:比較的風が穏やかで気温も快適。早朝スタートを推奨
          午後:海風が強くなる傾向。14時以降は風速が増すことも
          推奨スタート時間:5〜7時(日の出から活動でき、日没前にゴール可能)
          天候チェック:出発3日前から毎日確認。突然の天候変化に注意
        
❄️ 避けるべき条件
          真夏(7〜8月):気温35℃超えの猛暑日は熱中症のリスクが高い
          真冬(12〜2月):気温5℃以下では体力消耗が激しい
          雨天:路面の滑りやすさに加え、視界不良で事故リスクが増大
          強風日:風速15m/s以上の日は走行困難。気象情報を事前チェック
        
🌡️ 気温別の装備目安
          15〜25℃:半袖ジャージ+アームカバー(調整用)
          10〜15℃:長袖ジャージ+薄手のウインドブレーカー
          5〜10℃:冬用ジャージ+防風ジャケット+グローブ必須
        
特にフェリー乗船中は海上の風が強く、体感温度が5〜10℃下がります。デッキに出る場合は防風対策を忘れずに準備しましょう。
準備チェックリスト
200kmのロングライドを安全に完走するため、事前準備を怠らないことが重要です。以下のチェックリストを参考に、万全の態勢で挑戦しましょう。
🚴 自転車・装備チェック
✅ 必須装備(安全・法令関連)
- ヘルメット(努力義務:2023年4月施行)
 - ライト前後(夜間走行に備えて必須)
 - パンク修理キット(チューブ2本、タイヤレバー、ポンプ)
 - 携帯工具(六角レンチセット)
 
💡 あると便利な装備
- サイクルコンピューター(距離・速度・時間の把握に便利。スマホGPSアプリでも代用可)
 - 輪行袋(フェリー料金節約や緊急時の撤退用)
 - サングラス(長時間の日光対策)
 - グローブ(手のひらの疲労軽減)
 - サドルバッグ(小物の収納に便利)
 
🍫 補給・水分
          エネルギー補給食:エナジーバー5〜8本、ジェル3〜5個
          水分:ボトル2本(1.5〜2L)、電解質サプリメント
          非常食:カロリーメイトやおにぎり(ハンガーノック対策)
        
📱 ナビゲーション・連絡手段
          スマートフォン:GPSアプリ(Strava、Ride with GPS等)
          モバイルバッテリー:大容量タイプ(10,000mAh以上推奨)
          現金・カード:フェリー代、コンビニ購入用
          緊急連絡先:家族・友人への連絡手段確保
        
🏥 安全・応急処置
          保険証コピー:万が一の医療機関受診に備えて
          救急セット:絆創膏、消毒液、痛み止め
          日焼け止め:長時間の屋外活動には必須
          着替え:汗冷え防止用の予備シャツ
        
📅 事前準備
          天気予報チェック:3日前から毎日確認
          フェリー運航状況:悪天候による欠航情報の確認
          ルート下見:Googleストリートビューでの事前確認
          体調管理:前日は十分な睡眠と栄養補給
        
💡 sagasu.life運営者からの一言
ワンイチは景色の移り変わりが早く、短時間でギュッとサイクリングの魅力が楽しめるおすすめコースです。特にフェリーで海を渡るときはテンションあがります!
よくある質問(FAQ)
初心者でも走れますか?
技術的な難易度は初心者向けですが、距離が約200kmと長いため、まずは50〜100kmのライドを数回経験することをおすすめします。不安な方は「半イチ」からチャレンジしてみてください。
所要時間はどのくらいですか?
10〜14時間が目安です(休憩含まず)。早朝6時スタートで、順調に進めば夜8時頃にゴールできます。初心者の方は余裕を持って+2〜3時間を見込んでおきましょう。
フェリーの料金と時間は?
2025年7月改定後の料金は、片道1,800円(旅客1,100円+自転車700円)です。所要時間は約40分。輪行袋に入れれば旅客運賃のみ(1,100円)で乗船できます。
補給ポイントはありますか?
ルート上にコンビニが多数あります。主要な休憩ポイントは山下公園(横浜)、道の駅とみうら(南房総)、幕張海浜公園(千葉)など。最終補給は幕張海浜公園周辺で済ませておきましょう。
ベストシーズンはいつですか?
春(3〜5月)と秋(9〜11月)が最適です。気温15〜20℃で湿度も低く快適に走行できます。真夏は熱中症、真冬は体力消耗のリスクが高いため避けることをおすすめします。
時計回りと反時計回りどちらがおすすめ?
時計回りを推奨します。左側に海を見ながら走れるため景観が良く、また車の進行方向と同じなので安全性が高いです。信号待ちの際に海を眺めながら休憩できるのも魅力です。
なお、他の情報源では「反時計回り」を推奨している場合もあります(体力のあるうちに都市部を抜ける等の理由)。どちらも間違いではありませんが、景観と安全性を重視するなら時計回りがおすすめです。
輪行は必要ですか?
必須ではありませんが、輪行袋の携帯をおすすめします。フェリー料金の節約、悪天候時の撤退、ゴール後の帰宅手段として活用できます。特に初挑戦の方には安心材料となります。
日帰りと1泊2日どちらがおすすめ?
日帰りが一般的ですが、初心者や観光を重視する方は1泊2日も良い選択です。房総半島や三浦半島で1泊すると、温泉や海鮮料理も楽しめ、より充実した旅になります。