「クロスバイクが欲しいけれど、種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない」
「通勤用には安くて性能が良いGIANTのエスケープが良いと聞いたけど、R3とディスクの違いは?」
初めてクロスバイクを購入する際、誰もが一度は検討するのがGIANT(ジャイアント)のEscape(エスケープ)シリーズです。しかし、2025年モデルでは「R3」「R DISC」「RX」など複数のモデルが存在し、価格も約7万円から12万円と幅広いため、どれが自分に合っているのか迷ってしまいますよね。
この記事では、2025年最新モデルのEscape R3、Escape R DISC、Escape RX 2 DISCの3台を徹底比較。スペックの違いや価格差の理由をわかりやすく解説し、あなたの用途(通勤距離やスポーツ性)にぴったりの1台を提案します。
※掲載情報は2025年12月時点のものです。製品仕様や価格は変更される場合があります。
GIANT Escapeシリーズとは?日本で最も選ばれるクロスバイク
GIANTのEscapeシリーズは、台湾の世界最大級の自転車メーカーGIANTが日本市場向けに開発したクロスバイクです。日本人の体格や道路環境に合わせて設計され、20年以上愛され続けるベストセラーモデル。GIANTの技術力を活かし、軽量で高品質ながら手頃な価格を実現しているのが最大の特徴です。
特に日本の道路事情や日本人の体格に合わせたフレーム設計(ジオメトリ)が採用されており、スポーツバイク初心者でも前傾姿勢になりすぎず、無理のない姿勢で乗れる点が多くのユーザーに支持されています。通勤・通学から週末のサイクリングまで、1台で幅広くこなせる万能性が魅力です。
ESCAPE R3・R DISC・RX 2 DISC:3モデルの基本スペック比較
まずは主要3モデルの基本スペックを比較してみましょう。2025年モデルでは、定番の「R3」と「R DISC」に加え、よりスポーティな上位モデル「RX」シリーズもラインナップされています。
| 項目 | ESCAPE R3 | ESCAPE R DISC | ESCAPE RX 2 DISC |
|---|---|---|---|
| 価格(税込) | 69,300円 | 77,000円 | 118,800円 |
| 重量 | 11.1kg | 12.0kg | 11.2kg |
| ブレーキ | Vブレーキ | 油圧ディスク | 油圧ディスク |
| フレーム | アルミ | アルミ | 上級アルミ |
| フォーク | スチール | スチール | カーボン |
| 変速 | 3×8 (24段) | 3×8 (24段) | 2×9 (18段) |
| タイヤ | 32C | 32C | 30C |
※重量はサイズにより異なります。価格はメーカー希望小売価格(2025年モデル)。
💡 お得情報:店舗によっては、台数限定の「LTD(リミテッド)モデル」が在庫している場合があります。スペックはほぼ同じで通常より約1万円安いことも。お店でリミテッドモデルを探してみるのもおすすめです!(カラーや在庫は限定的)
【モデル別解説】各モデルの特徴と向いている人
ESCAPE R3:コスパ最強のエントリーモデル

ESCAPE R3は、シリーズの中で最もベーシックかつ軽量なモデルです。価格は69,300円(税込)と最も手頃で、重量も11.1kgと非常に軽量。漕ぎ出しが軽く、信号の多い街中でのストップ&ゴーも苦になりません。
ブレーキは構造がシンプルな「Vブレーキ」を採用しており、メンテナンスが容易なのがメリット。ただし、雨天時は制動力が落ちやすいため、基本的に晴れの日メインで乗る人におすすめです。2025年モデルでは32C(約32mm幅)の太めのタイヤが標準装備され、安定感と乗り心地が向上しています。
ESCAPE R DISC:雨天も安心の油圧ディスク仕様

ESCAPE R DISCは、R3をベースにブレーキを「油圧ディスクブレーキ」にアップグレードしたモデルです。価格は77,000円(税込)。ディスクブレーキは自動車やバイクと同じ仕組みで、雨の日でもブレーキがしっかり効くのが最大の特徴です。
また、油圧式はレバーの引きが軽いため、長い下り坂や長距離走行でも手が疲れにくいというメリットがあります。2025年モデルでフルモデルチェンジされ、ブラックパーツを採用したスマートなデザインに進化しました。毎日の通勤・通学で雨の日も乗る必要がある人に最適です。
ESCAPE RX 2 DISC:本格サイクリング向け上位モデル

ESCAPE RX 2 DISCは、「R」シリーズよりも走行性能を高めた本格スポーツクロスバイクです。価格は118,800円(税込)と上がりますが、フレーム素材が上級グレードになり、フロントフォーク(前輪を支えるパイプ)に「カーボン素材」を採用しています。
カーボンフォークは路面からの微振動を吸収してくれるため、長距離を走っても疲れにくいのが特徴です。また、本来ディスクブレーキは部品点数が多く重くなりがちですが(R DISCが12.0kgなのはそのため)、RX 2 DISCはフレームとフォークの軽量化により、VブレーキのR3とほぼ変わらない「11.2kg」を実現しているのも驚異的です。
変速機には最新のシマノ製「CUES」を採用。変速ショックが少ないだけでなく、従来より摩耗に強い「高耐久設計」なので、長く愛用したい方にぴったりです。独自形状の「D-Fuseシートポスト」もしなりを生かして快適性を向上させています。
タイヤは30C(R3の32Cよりやや細め)を採用。細すぎず太すぎない絶妙なバランスで、路面抵抗が少なくスピードが出しやすい設定になっています。週末に50km以上のサイクリングを楽しみたい人におすすめです。

大学生の頃、当時のESCAPEでワンイチ(湾一周・約160km)に挑戦しました。荷物をキャリアに無理やり載せて走ったので、坂道は正直キツかったです(笑)。でも、軽量なフレームのおかげで完走できました。今のRX 2 DISCならカーボンフォークで振動吸収もあり、もっと楽に走れそうですね。
価格差で何が変わる?コストパフォーマンスを徹底分析
それぞれのモデルには価格差がありますが、具体的に何にお金を払っているのでしょうか?
まず、R3とR DISCの差額は約7,700円です。この差は純粋に「ブレーキシステムの性能差」です。後からVブレーキをディスクブレーキに変更することはフレーム構造上できないため、少しでも雨天走行の可能性があるなら、最初からこの差額を払ってR DISCを選ぶ価値は十分にあります。
次に、R DISCとRX 2 DISCの差額は約4万円です。ここは大きな壁ですが、中身は別物です。RXは「フレームとフォークの素材」「変速機のグレード」「乗り心地」すべてが1ランク上です。単なる移動手段ではなく、「スポーツとしての自転車」を楽しみたいなら、この4万円は決して高い投資ではありません。
用途別おすすめモデルの選び方
これまでの比較を踏まえて、あなたに最適なモデルを提案します。
通勤・通学メイン(片道5km以内)→ R3
片道15〜20分程度の距離で、雨の日は自転車に乗らないという方にはESCAPE R3がベストバイです。軽量で取り回しが良く、初期費用を抑えてクロスバイク生活を始められます。浮いた予算でライトや鍵、空気入れなどの必須アイテムを揃えるのが賢い選択です。
雨の日も乗る・安全性重視 → R DISC
通勤・通学で「雨が降っても自転車で行かなければならない」という方には、迷わずESCAPE R DISCをおすすめします。濡れた路面でのブレーキ性能の違いは安全に直結します。また、手の力が弱い女性や小柄な方にとっても、軽い力でしっかり止まれる油圧ディスクは大きな味方です。
週末ロングライド・スポーツ性重視 → RX 2 DISC
平日の通勤だけでなく、休日はサイクリングロードを走ったり、ちょっと遠くのカフェまで行ったりしたいという方にはESCAPE RX 2 DISCが最適です。カーボンフォークによる振動吸収性は、走行距離が伸びるほど恩恵を感じられます。「せっかく買うなら良いものを長く乗りたい」という所有欲も満たしてくれる1台です。

最初から用途を決めておくと後悔しません。私は通学メインのつもりでESCAPEを買いましたが、週末ロングライドにハマり、結局荷物載せ用のキャリアやバッグを後付けしました。最初から「週末も走りたい」と分かっていれば、もっと上のグレードを選んだかもしれません。
購入方法と販売店について:どこで買える?
GIANT Escapeシリーズの購入を検討する際、最も重要なのが「どこで買うか」です。結論から言うと、全国のGIANT正規販売店での購入が最もおすすめです。
Amazon・楽天での購入について
「Amazonや楽天で安く買えないの?」と思われる方も多いかもしれませんが、実はGIANTの最新モデルは基本的にAmazon・楽天では新品の取り扱いがありません。これはGIANTが正規販売店を通じた販売体制を重視しているためです。
ただし、楽天市場では中古車や型落ちモデルが流通していることがあります。2024年モデルや2023年モデルなど、比較的年式の新しい中古車が見つかればラッキーですが、在庫は流動的で、希望のサイズやカラーが必ず見つかるとは限りません。また、前オーナーの使用状況やメンテナンス履歴が不明なため、初心者にはややハードルが高いかもしれません。
GIANT正規販売店で購入するメリット
正規販売店での購入には、以下のような大きなメリットがあります:
- 適正なサイズ選び:プロが身長や体格に合わせて最適なサイズを提案
- 完全組立済み:調整された状態で納車され、すぐに安全に乗れる
- 初期点検サービス:購入後の初期点検が無料または格安で受けられる
- アフターサポート:メンテナンスや修理の相談がしやすい
- 防犯登録の手続き:店舗で代行してもらえる
特に初めてクロスバイクを購入する方にとって、購入後のサポート体制は非常に重要です。「変速の調子がおかしい」「空気の入れ方がわからない」といった些細な疑問も、購入店に相談できる安心感は大きいです。
※全国のGIANT正規販売店は公式サイトの店舗検索から探せます。
サイズ選びのポイントと試乗の重要性
最後に最も重要なのが「サイズ選び」です。GIANT Escapeシリーズには、身長に合わせて複数のサイズ(XXS〜Mなど)が用意されています。例えば、身長170cmの人は「Sサイズ」か「Mサイズ」の境界になることが多いですが、手足の長さによって適正サイズが変わります。
サイズが合っていない自転車に乗ると、膝や腰を痛める原因になります。ネットで購入する場合でも、可能な限りお近くのGIANT正規販売店で実車に跨らせてもらい、サイズを確認することをおすすめします。特に初めてのクロスバイクでは、プロのアドバイスを受けることが快適な自転車生活への第一歩です。
3モデル比較表:あなたに合うのはどれ?
よくある質問(FAQ)
スタンドやライトは付属していますか?
いいえ、基本的に別売りです。特にスタンドは、GIANT純正の専用スタンド(ESCAPE R QR KICKSTANDなど、約3,500円〜)がおすすめ。見た目がスマートなだけでなく、固定力が強くて緩みにくいので、車体購入時に一緒に取り付けてもらいましょう。汎用品のスタンドは緩みやすいため要注意です。
予算としては、スタンド・ライト(前後)・鍵・空気入れで+1.5万〜2万円ほど見ておくと安心です。
タイヤの空気入れは普通のママチャリ用で大丈夫ですか?
いいえ、Escapeシリーズは「仏式(フレンチ)バルブ」を採用しているため、ママチャリ用の英式クリップは使用できません。スポーツバイク対応の空気入れ(仏式対応)を必ず1本用意してください。
Amazonや楽天で買って自分で組み立てられますか?
通販で購入する場合、7部組み(ハンドルや前輪が外れた状態)で届くことがあります。安全に関わるブレーキや変速の調整が必要なため、自信がない場合は「完全組立済み」で配送してくれるショップを選ぶか、実店舗での受け取りをおすすめします。
高校生の頃、友達のESCAPEを見て「いつか自分も」と憧れていました。大学入学と同時にシティサイクルから念願のESCAPEに買い替え、チバイチ(千葉一周・約200km)やワンイチ(湾一周・約160km)を走破。荷物を無理やりキャリアに載せた姿は不格好でしたが、あの頃の自由な旅は今でも忘れられません。2025年モデルは当時より進化していますが、ESCAPEの「初心者でも乗りやすい」DNAは変わっていないですね。