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輪行のエンド金具とは?いる・いらないの判断と、リム/ディスク別の選び方・付け方
更新日: 2026年7月31日

輪行のエンド金具は、縦型の輪行袋を使うなら要りますが、横型の袋や折りたたみ自転車では要りません。まずは要る・要らないの分かれ目から。必要な場合は固定方式(クイックリリースかスルーアクスルか)とエンド幅、軸径の3つを確認すれば失敗しません。忘れたときにどうしのぐか、リムブレーキ車とディスクブレーキ車それぞれの付け方、同じ型番でも中身が別売りに分かれている製品の注意点まで。
輪行で後輪を外すと、フレームの後ろ側(リアエンド)とリアディレイラーが無防備になります。エンド金具は、そこに挟んで取り付けて、地面から浮かせておくための部品です。
ただ、使っている輪行袋によっては、なくても困らないんですよね。要る場合と要らない場合がはっきり分かれるので、そこから順に見ていきます。
エンド金具とは?ホイールを外した自転車を支える部品
エンド金具は、後輪を外したあとのリアエンド(フレーム後端の、車軸が刺さっていた溝)に挟み込んで固定する、コの字型の金具です。輪行袋のなかで自転車を立てたとき、この金具が足になるイメージですね。

やっていることは3つです。
- リアディレイラーを地面から浮かせる:変速機は自転車のいちばん出っ張った部品で、そのまま置くと真っ先に当たります
- リアエンドの幅を保つ:車軸が抜けた状態で横から押されると、フレームの後ろ三角が内側にたわみます
- 自転車を立たせる:袋の中で自立するので、置いたときに倒れにくくなります
いちばん大きいのは1つめです。リアディレイラーが曲がると変速が決まらなくなり、ひどいとディレイラーハンガーごと折れて、その日はもう走れません。ハンガーはフレームごとに形が違う部品なので、出先で調達するのも難しいんですよね。
エンド金具がいる人・いらない人
で、分かれ目は輪行袋が縦型か横型かです。ここさえ分かれば決まります。

縦型の輪行袋を使うなら要ります
縦型は、前後輪を外したフレームを縦に立てて袋に入れます。立てるための足が要るので、エンド金具があることが前提の作りなんですよね。輪行袋として広く売れているのは、こちらのタイプです。
横型の輪行袋なら要りません
横型は、フレームを横に寝かせてハンドルとサドルで支えます。リアエンドが地面に着かないので、金具の出番がありません。
金具の付け外し自体が面倒だと感じるなら、最初から横型を選ぶという手もあるかなと思います。
折りたたみ車・ミニベロも要りません
後輪を外さずにたたんで袋に入れるタイプは、リアエンドがそもそも露出しません。前輪だけ外す使い方でも同じです。
袋に付属していることもあります
縦型でも、エンド金具が最初から付いてくる製品があります。これから輪行袋も一緒に買うなら、金具付きのセットを選べば別に買う必要はありません。
すでに輪行袋を持っているなら、付属品の小袋をもう一度開けてみてください。中締めベルトやフレームカバーと一緒に入っていることがあります。
| 輪行袋のタイプ | エンド金具 | 理由 |
|---|---|---|
| 縦型(前後輪を外して立てる) | 要る | 立てるときの足になるため |
| 縦型で金具が付属する製品 | 別に買わなくてよい | 最初から入っている |
| 横型(前後輪を外して寝かせる) | 要らない | リアエンドが地面に着かない |
| 折りたたみ車・ミニベロ | 要らない | 後輪を外さないため |
忘れたとき・持っていないときはどうするか
先に言っておくと、エンド金具がなくても輪行そのものはできるんですよね。ただ、置き方を変える必要があります。
縦型の袋を、置くときだけ横向きにする
縦型の袋でも、地面に置くときにハンドルとサドルを下にして横向きに置けば、リアエンドは浮きます。運ぶときは肩に掛けるので、問題になるのは置く瞬間だけです。
注意は2つあります。ひとつは、縦型の袋は縦に入れる前提で作られているので横向きだとファスナーを閉じにくいこと。もうひとつは、リアディレイラーから出ているワイヤーが出っ張るので、潰して折らないように置く向きを選ぶことです。
自作・代用は、変速機付きの自転車では勧めません
木材やパイプで似た形を作っている人はいます。変速機のないシングルスピードのように、市販の金具がそもそも合わない自転車なら、現実的な手だと思います。
ただし変速機の付いた自転車では勧めません。エンド金具は幅と高さがミリ単位で決まっていて、寸法が合わないとリアエンドを押し広げる向きに力がかかったり、ディレイラーに当たったりします。守るために付けたものが原因で壊れると本末転倒です。
代用でしのげるのは「その日1回」までと考えてください。次の輪行までに正規のものを用意するほうが、結局は安上がりです。
選び方|自分の自転車の3か所を見るだけ
エンド金具は規格が合わないと物理的に付きません。ただ逆に言うと、次の3つさえ合っていれば、どのメーカーのものでも使えます。
①固定方式|クイックリリースかスルーアクスルか
で、後輪の中心を見てください。
- クイックリリース:レバーが付いていて、起こして回すと細い軸が抜けるタイプ。リムブレーキの自転車はほぼこれです
- スルーアクスル:レバーがなく、六角レンチ(または収納式のレバー)でねじを緩めて太い軸を引き抜くタイプ。ディスクブレーキの自転車に多く使われています
ブレーキから見分けることもできます。ホイールの外周(リム)をゴムで挟んで止めるのがリムブレーキ、ハブの近くにある金属の円盤を挟むのがディスクブレーキです。

②エンド幅|130・135・142・148mm
左右のフレーム後端の内側の距離です。測らなくても、だいたいこのあたりが目安かなと思います。
- 130mm:リムブレーキのロードバイク
- 135mm:リムブレーキのクロスバイク・MTB
- 142mm:ディスクブレーキのロード・クロスバイク
- 148mm(ブースト):ディスクブレーキのMTB・一部のグラベルバイク
③軸径|スルーアクスルなら12mmか15mmか
スルーアクスルの場合だけ、軸の太さも見ます。リアは12mmがほぼ標準で、15mmは古いMTBなどに残っています。
規格が分からないときは、外した後輪と軸を持って自転車店に行くのがいちばん確実です。買ったお店なら記録が残っていることもあります。
同じ型番でも中身が違うことがある
気をつけたいのが、同じ型番でクイックリリース用とスルーアクスル用が別売りになっている製品です。商品ページに両方の仕様が並んでいることがあって、「1つで両方に対応」と読めてしまうんですよね。でも実際に届くのは、選んだどちらか一方です。
カートに入れる前に、選んでいるのがどちらの版かを必ず確かめてください。
主なエンド金具の規格早見表
| 製品 | 固定方式 | 対応エンド幅 | 向いている自転車 |
|---|---|---|---|
| オーストリッチ エンド金具 リア用 130mm | クイックリリース | 130mm | リムブレーキのロード |
| オーストリッチ エンド金具 リア用 135mm | クイックリリース | 135mm | リムブレーキのクロス・MTB |
| オーストリッチ エンド金具 リア用 12mmスルー | スルーアクスル(12mm) | 142mm | ディスクロード |
| GORIX GX-0114(クイックリリース) | クイックリリース | 130・135mm | 幅違いを1つでまかないたい人 |
| GORIX GX-0114(スルーアクスル) | スルーアクスル(12・15mm) | 142mm | ディスクロード・一部MTB |
オーストリッチの12mmスルー用は、15mmスルーには対応しません。また148mm(ブースト)幅で使う場合は、別売りの6mmスペーサーを足す必要があります。
それぞれの中身はこのあとの比較で見ていきます。
エンド金具と、一緒に持っておくもの
エンド金具を3つと、輪行を楽にするものを3つ。最後の1つは、金具そのものを要らなくする横型の袋です。価格はAmazonの実売です。
| 製品名 | こんな人向け | 価格 | 種別 | 対応 | おすすめ用途 |
|---|---|---|---|---|---|
|
オーストリッチ エンド金具 リア用 130mm
|
リム車の定番 ★★★★★ |
約1,600円〜 | エンド金具(クイックリリース) | エンド幅130mm | リムブレーキのロード |
|
オーストリッチ エンド金具 リア用 12mmスルー
|
ディスク車の定番 ★★★★★ |
約2,100円〜 | エンド金具(12mmスルーアクスル) | エンド幅142mm×12mmスルー | ディスクロード |
|
GORIX エンド金具 GX-0114(クイックリリース)
|
幅違いを1つで ★★★★☆ |
約2,200円〜 | エンド金具(クイックリリース) | エンド幅130・135mm(5mmスペーサー付) | 130と135を1つで |
|
MARUTO スプロケット&ブレーキローターカバー RS-S570
|
袋と手を汚さない ★★★★☆ |
約700円〜 | スプロケット/ローターカバー | ギヤ34T・ローター203mmまで | 袋を破らせない |
|
オーストリッチ 中締ベルト軽量型(3本組)
|
車体がバラけない ★★★★☆ |
約900円〜 | 中締ベルト3本組 | H18×W800mm・厚0.8mm | 車体をまとめる |
|
TIOGA ロードポッドHP BAR04600
|
金具そのものが不要 ★★★★☆ |
約4,800円〜 | 横型輪行袋 | L1100×W200×H900mm | 金具を使わない輪行 |
1. オーストリッチ エンド金具 リア用 130mm|リムブレーキのロードならこれ

オーストリッチ エンド金具 リア用 130mmの価格を比較する
- 種別
- エンド金具(クイックリリース)
- 対応
- エンド幅130mm
- 材質
- アルミ
- 重量
- 135g(レバー除き75g)
- 留め位置の高さ
- 95mm・110mmの2段
- 価格帯
- 約1,600円〜
リムブレーキのロードバイクなら、まずこれで問題ありません。輪行袋を作っているメーカーの定番で、店頭でもよく見かけます。
アルミ製で、クイックリリースのレバーを含めて135gほど。折りたためるので、輪行袋の付属袋に一緒に入ります。
細かいところですが、ディレイラーを留める穴が95mmと110mmの2段で開いています。大きめのリアディレイラーでも高さが足りなくなりません。「高さが足りない」という古い評判は、2段になる前のモデルの話です。
こんな人に:クイックリリースのロードバイクに乗っている人
気になる点:クロス・MTBの135mm幅には別サイズが要ります
2. オーストリッチ エンド金具 リア用 12mmスルー|ディスクロードならこれ

オーストリッチ エンド金具 リア用 12mmスルーの価格を比較する
- 種別
- エンド金具(12mmスルーアクスル)
- 対応
- エンド幅142mm×12mmスルー
- 材質
- アルミ
- 浮かせる高さ
- 約110mm
- 注意
- スルーアクスルは付属しません
- 価格帯
- 約2,100円〜
ディスクロードならこれが本命です。アルミ製の折りたたみ式で、リアエンドを約110mm浮かせます。
スルーアクスルは付属しません。後輪から抜いた軸をそのまま通して使う前提なので、届いてから「軸がない」と慌てないように。
もうひとつ、構造上チェーンを金具に通せません。リムブレーキ用のようにフックへ掛けられないので、チェーンフックなどで引っ張って、フレームに当たらないようにしておきます。
こんな人に:12mmスルーアクスルのディスクブレーキ車
気になる点:15mmスルーは非対応。148mm幅は別途スペーサーが要ります
3. GORIX エンド金具 GX-0114(クイックリリース)|130と135を1つでまかなう

GORIX エンド金具 GX-0114(クイックリリース)の価格を比較する
- 種別
- エンド金具(クイックリリース)
- 対応
- エンド幅130・135mm(5mmスペーサー付)
- 材質
- スチール
- 高さ
- 10cm
- 価格帯
- 約2,200円〜
130mmと135mmを、スペーサー1枚で行き来できます。ロードとクロスの2台持ちなら、金具を2つ買わずに済みます。
スチール製なのでオーストリッチより重く、そのぶんしっかりしています。底に鍵穴が開いていて、板にねじ留めすれば室内スタンドや車載の固定具としても使えます。
ひとつ注意があって、この型番にはスルーアクスル用が別にあります。商品ページに両方の仕様が並んでいるので、選んでいるのが「クイックリリース」側かどうかを確かめてください。
こんな人に:130mmと135mmの自転車を両方持っている人
気になる点:スルーアクスル用は同じ型番でも別売りです
4. MARUTO スプロケット&ブレーキローターカバー RS-S570|袋を内側から破らせない

MARUTO スプロケット&ブレーキローターカバー RS-S570の価格を比較する
- 種別
- スプロケット/ローターカバー
- 対応
- ギヤ34T・ローター203mmまで
- 材質
- ポリエステル・パイル
- 原産国
- 日本
- 価格帯
- 約700円〜
スプロケットの歯は、内側から輪行袋を破ります。薄手の袋ほど危なくて、一度裂けると同じところがまた裂けます。
被せておくと袋を守れるうえに、袋から出すときに手や服が油で汚れません。輪行は駅で作業するので、ここは地味に助かるんですよね。
ディスクローターも同時に覆えるので、ディスクブレーキ車ならこれ1枚で足ります。
こんな人に:薄手の輪行袋を使う人・ディスクブレーキ車
気になる点:これ自体はエンド金具の代わりにはなりません
5. オーストリッチ 中締ベルト軽量型(3本組)|ホイールとフレームを束ねる

オーストリッチ 中締ベルト軽量型(3本組)の価格を比較する
- 種別
- 中締ベルト3本組
- 対応
- H18×W800mm・厚0.8mm
- 留め方
- ワンタッチバックル
- 価格帯
- 約900円〜
外したホイールをフレームに縛って、ひとかたまりにするベルトです。これがないと袋の中で車輪とフレームが別々に動いて、担いだときに形が崩れます。
薄いテープにワンタッチのバックルが付いているだけなので、かさばりません。
ただ輪行袋を買うと付いてくることが多いので、まず手持ちを確認してからで十分です。なくした・足りないときの買い足し用と考えてください。
こんな人に:袋の中で自転車が動いてしまう人
気になる点:輪行袋に付属していることも多いです
6. TIOGA ロードポッドHP BAR04600|そもそも金具を使わない手

TIOGA ロードポッドHP BAR04600の価格を比較する
- 種別
- 横型輪行袋
- 対応
- L1100×W200×H900mm
- 重量
- 375g
- 素材
- 70Dナイロン(撥水)
- 価格帯
- 約4,800円〜
エンド金具を使わない、という選び方もあります。これは横型の袋で、前後輪を外したフレームを寝かせて入れます。リアエンドが地面に着かないので、金具そのものが要りません。
駅での作業も単純になります。金具を組んで挟む工程が丸ごとなくなるので。
引き換えに、置いたときに横幅を取ります。混んだ車内では縦型のほうが取り回しやすい場面もあります。
こんな人に:エンド金具の付け外しをしたくない人
気になる点:置いたときに縦型より場所を取ります
付け方|クイックリリース編・スルーアクスル編

クイックリリースの場合
- 変速をトップ(いちばん外側の小さいギア)に入れる:チェーンがたるまず、ディレイラーがいちばん内側に引っ込みます
- 後輪を外す:ブレーキを開放してから、クイックリリースのレバーを起こしてナットを緩めます
- 金具をリアエンドに挟む:車軸が刺さっていた溝に金具の板を合わせ、外したクイックリリースを通して締めます
- チェーンを金具のフックに掛ける:たるんだチェーンがフレームに当たって傷を付けるのを防げます
製品によっては、金具を付けるときだけロー側(内側の大きいギア)に入れるよう指定しているものがあります。ディレイラーと金具が当たらないようにするためです。付属の説明書があれば、そちらを優先してください。
スルーアクスル(ディスクブレーキ)の場合
流れは同じなんですが、3つ違います。
- 軸は自分の自転車のものを使います:スルーアクスル用のエンド金具には、軸が付属しないのが普通です。後輪から抜いた軸をそのまま金具に通します
- チェーンは金具に通せません:スルーアクスル用は構造上、軸にチェーンを通せない作りです。チェーンフックなどで引っ張って、フレームに当たらないようにしておきます
- ブレーキパッドの間にスペーサーを挟みます:ローターが抜けた状態でレバーを握るとパッドが閉じて戻らなくなります。新車に付いてきた樹脂の板がそれです。見当たらなければ、厚紙を折って挟んでおくだけでも防げます
よくある質問
フロント用のエンド金具も要りますか?
電車の輪行なら、基本は要りません。前輪を外してもフォークの先は地面に着かないためです。オーストリッチもフロント用については「車載や飛行機での輪行では効果が大きい」と説明しています。車に積む・飛行機に預けるときだけ検討すれば十分です。
130mmと135mm、どちらを買えばいいですか?
リムブレーキのロードバイクなら130mm、リムブレーキのクロスバイクやMTBなら135mmが目安です。スペーサーを足して両方に使える製品もあるので、家に2台あって規格が違うなら、そちらのほうが1つで済みます。
スルーアクスルの軸が金具に入りません
軸径が合っていない可能性があります。リアは12mmが標準ですが、15mmの自転車もあります。また、148mm(ブースト)幅のフレームに12mmスルー用を使う場合は、別途スペーサーを足す必要があります。
エンド金具を付けたまま走れますか?
走れません。後輪を戻すときに外します。折りたためる製品が多いので、輪行袋と一緒にたたんで持ち歩くことになります。
輪行袋に入れれば電車に乗せられますか?
鉄道各社とも、解体するか折りたたんで専用の袋に収納することが条件です。車輪やハンドルが袋からはみ出していると断られることがあります。混雑する時間帯を避ける、車両の端に立つといった配慮も必要です。
まとめ
- 横型の輪行袋・折りたたみ車なら要りません。縦型の袋を使うなら要ります
- これから輪行袋も買うなら、エンド金具付きのセットを選べば別に買わずに済みます
- 選ぶときに見るのは固定方式・エンド幅・軸径の3つだけ。ここが合っていれば失敗しません
- 同じ型番でもクイックリリース用とスルーアクスル用が分かれている製品があります
忘れたときは横向きに置けばしのげますが、袋が閉じにくいですし、ワイヤーを潰す心配も残ります。私は、縦型の袋で輪行を続けるつもりなら早めに1つ持っておくほうが気楽かなと思います。



