サイクルコンピューター選びで重視すべき3つのポイント
サイクルコンピューター(サイコン)を選ぶ際、GPS精度、ナビゲーション機能、バッテリー持続時間の3つが特に重要です。2025年現在、スマートフォンのアプリでも走行記録は取れますが、専用機には防水性能、長時間駆動、直射日光下での視認性など、実走行で差が出る明確なメリットがあります。
GPS機能の種類の違い(記録とナビ)
GPS機能には「位置情報の記録」と「ナビゲーション」の2種類があります。エントリーモデルは走行ログの記録のみ可能で、ミドルクラス以上になるとルート案内(ナビ)機能が追加されます。Garmin Edge 850やBryton S810Eのようなハイエンド機種は、カラーマップ表示とターンバイターン(曲がり角ごとの音声案内)に対応しており、初めての道でも迷わず走行できます。
バッテリー持続時間の目安
GPS機能を使用した場合のバッテリー持続時間は、最近のモデルであればエントリーからミドルクラスで20〜35時間、ハイエンドで30〜50時間が一般的です。週末の100kmライド(実走行時間5〜7時間程度)ならどのモデルでも十分ですが、充電の手間を減らしたい方やブルベ(200km以上)を楽しむなら30時間以上のモデルが安心です。特にBryton Rider S810Eは最大50時間駆動を実現しており、ロングライド愛好家から高い支持を得ています。
価格帯別の機能差
サイクルコンピューターは価格帯によって機能が大きく異なります。1万円以下のエントリーモデルはGPS記録とシンプルな速度表示が中心、2〜3万円のミドルクラスはナビ機能とカラー画面を搭載、5万円以上のハイエンドは大画面タッチパネル、音声案内、高度なトレーニング機能を備えています。予算と用途に合わせて選びましょう。
【価格帯別】おすすめサイクルコンピューター7選
2025年12月時点で購入可能な最新モデルを、価格帯別に7機種厳選しました。すべてGPS機能搭載で、Amazon・楽天市場で購入可能です。
価格・機能・バッテリー比較表
| 製品名 | 価格 | 画面サイズ | ナビ | バッテリー | 筆者おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|---|
| XOSS G+ Gen2 | ¥3,500 | 2.2" | × | 28h | ★★★☆☆ (初心者向け) |
| iGPSPORT BSC300T | ¥17,270 | 2.4" | ○ | 20h | ★★★★★ (愛用中!) |
| Bryton 460E | ¥20,000 | 2.6" | ○ | 32h | ★★★★☆ (通勤最強) |
| Magene C606 | ¥27,500 | 2.8" | ○ | 25h | ★★★☆☆ (大画面重視) |
| Garmin Edge 550 | ¥71,800 | 2.7" | ◎ | 36h | ★★★★☆ (ボタン派向け) |
| Bryton S810E | ¥46,200 | 3.5" | ◎ | 50h | ★★★★☆ (ロングライド向け) |
| Garmin Edge 850 | ¥85,800 | 2.7" | ◎(音声) | 36h | ★★★★★ (最高峰・憧れ) |
XOSS G+ Gen2 - 最安値で始めるGPSサイコン
XOSS G+ Gen2 の価格を比較する
XOSS G+ Gen2は、約3,500円という低価格ながらGPS機能を搭載したエントリーモデルです(2025年12月時点)。2.2インチのディスプレイに最大24項目のデータを表示でき、バッテリー持続時間は約28時間と十分な性能を持っています。Type-C充電に対応し、Bluetooth接続でスマートフォンとの連携も可能です。

初心者に勧めるならコレ。3,500円で「サイコンってこんなもの」を体感できるのは大きいです。上位機種との差は感じますが、まず走行ログを記録してみたい人には十分な入門機ですね。
ナビ機能は搭載されていないため、初めての道を走る際は別途スマートフォンが必要ですが、「とりあえず走行ログを記録したい」「サイコンがどんなものか試してみたい」という初心者に最適です。重量は約67gと軽量で、IPX7防水規格により雨天でも安心して使用できます。
iGPSPORT BSC300T - タッチ操作対応のコスパ最強モデル
iGPSPORT BSC300T の価格を比較する
iGPSPORT BSC300Tは、2025年7月に発売されたばかりの最新モデルで、約17,270円(税込)という衝撃的な価格設定です。2万円を切る価格ながら2.4インチのカラータッチスクリーンを搭載し、物理ボタンとの併用操作も可能なため、雨天時でも確実に操作できます。

私が週末ライドで愛用中。多摩川CRで初めて使ったとき、タッチ操作の快適さに驚きました。信号待ちでサッと画面切り替え、走行中は物理ボタンで確実操作。雨の奥多摩でもグローブ越しにボタンが反応してくれて安心でした。2万円以下でこの機能なら、Garminの半額で8割の満足度は確実です。
フルカラーマップ表示とルートナビゲーション機能を備え、バッテリー持続時間は約20時間、重量は約67gと軽量です。Type-C充電、IPX7防水、ANT+/Bluetooth接続に対応し、上位機種に匹敵する機能を手頃な価格で提供しています。「Garminは高すぎる」と感じる方に最もおすすめできるミドルクラスの決定版です。
Bryton Rider 460E - ナビ付き実用機の定番
ブライトン Bryton Rider 460E の価格を比較する
Bryton Rider 460Eは、約20,000円前後で購入できるナビ機能付きモデルです(2025年12月時点)。2.6インチのモノクロワイド画面は直射日光下でも視認性が高く、バッテリー持続時間は最大32時間と長時間ライドにも対応します。

私の通勤用相棒。週に1回しか充電しなくても32時間駆動でバッテリー切れの心配なし。モノクロ画面は地味に見えますが、真夏の直射日光下でも数字がクッキリ見えるのがタッチ機より優秀だと感じます。
ルートナビゲーション機能に加え、クライムチャレンジ機能(登坂区間での勾配表示)を搭載し、ヒルクライム好きにも支持されています。重量は約58gと軽量で、USB-C充電、ANT+/Bluetooth接続に対応。台湾メーカーBrytonの製品は日本語サポートも充実しており、初心者でも安心して使えます。
Magene C606 - スマートナビ搭載の新星
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Magene C606は、約27,500円(税込)で購入できる中国Magene社の注目モデルです(2025年12月時点)。2.8インチのカラータッチスクリーンを搭載し、地図ナビゲーション機能が充実しています。リルート(経路再探索)にはスマートフォンとの連携が必要ですが、基本的なナビ機能は単体で完結します。
バッテリー持続時間はデイリーモードで17〜25時間、ロングバッテリーモードで最大28時間。重量は約105gとやや重めですが、WiFi、Bluetooth 5.0、ANT+に対応し、Type-C充電も可能です。価格帯以上の機能を求める中級者におすすめです。

C606は使ったことないですが、価格と機能のバランスが良さそうです。BSC300Tより1万円高いですが、画面が2.8インチと大きく、WiFi対応も魅力。ただ、重量105gは気になるところ。軽量化重視ならBSC300T(67g)の方が良いかもしれません。
Garmin Edge 550 - ボタン操作の最新定番
ガーミン Garmin Edge 550 の価格を比較する
Garmin Edge 550は、2025年9月25日に発売された最新モデルで、価格は71,800円(税込)です。2.7インチのTFT LCDディスプレイを搭載し、タッチ操作ではなくボタン操作を重視した設計が特徴です。雨天時やグローブ着用時でも確実に操作できるため、実用性を重視するサイクリストに支持されています。
バッテリー持続時間は最大36時間(節約モード使用時)、内蔵メモリは32GBで、クライムプロ、パワーガイドなどの高度なトレーニング機能を搭載しています。重量は約113gで、GNSSマルチバンドGPS(5Hz測位)により精度の高い位置情報を取得できます。「タッチパネルは不要、確実な操作性が欲しい」という方に最適です。
Bryton Rider S810E - バッテリー50時間の怪物
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Bryton Rider S810Eは、2025年7月に発売されたBrytonの最上位モデルで、価格は46,200円(税込・本体のみ)です。最大の特徴は3.5インチの大型カラータッチディスプレイと、最大50時間というクラストップのバッテリー持続時間です。
STRAVAライブセグメント対応、グレードアップしたクライムチャレンジ2.0、フルカラーマップナビゲーションを搭載し、Garminのハイエンドモデルに匹敵する機能を半額以下の価格で提供しています。ブルベや300km超のロングライドを楽しむサイクリストにとって、この電池持ちは圧倒的なアドバンテージです。「高機能だけどGarminは高すぎる」と感じる方に強くおすすめします。

S810Eは使ったことないですが、ブルベ仲間が絶賛していました。「300kmライドで充電不要」「画面が大きくて地図が見やすい」とのこと。私の460Eも32時間持ちますが、50時間は別次元ですね。いつかブルベに挑戦するときは、これを買いたいです。
Garmin Edge 850 - 2025年秋の覇権モデル
ガーミン Garmin Edge 850 の価格を比較する
Garmin Edge 850は、2025年9月25日に発売されたGarminの最新フラッグシップモデルで、価格は85,800円(税込・本体のみ)です。Edge 550と同じ2.7インチディスプレイですが、こちらはタッチパネルとボタンのハイブリッド操作に対応し、内蔵メモリは64GBと2倍の容量を持ちます。
最大の特徴はスピーカー搭載による音声ナビゲーション機能です。曲がり角の手前で音声案内が流れるため、画面を見ずに走行に集中できます。バッテリー持続時間は最大36時間、GNSSマルチバンドGPS(5Hz測位)、クライムプロ、パワーガイド、リアルタイムスタミナなど、Garminの最先端機能をすべて搭載しています。
「予算に余裕があり、最高のサイクルコンピューターが欲しい」「音声ナビで安全に走行したい」という方には、このEdge 850が最適解です。2025年現在、最も完成度の高いサイクルコンピューターと言えるでしょう。

実は私もEdge 850が一番欲しいモデルです。音声ナビがあれば、初めての峠道でも画面を見ずに走りに集中できますからね。今のBSC300Tも満足していますが、いつかは買いたいなと思っています。
価格帯別・用途別の選び方ガイド
初めてのサイコン購入(予算1万円以内)
初めてサイクルコンピューターを購入する方には、XOSS G+ Gen2が最適です。GPS機能と基本的な走行データ表示が可能で、約3,500円という価格は気軽に試せる範囲です。「サイコンってこんなものか」と体感した後、必要に応じて上位機種へステップアップすれば良いでしょう。
週末ライド・ナビ重視(予算2〜3万円)
週末に50〜100kmのライドを楽しみ、初めての道も安心して走りたい方には、iGPSPORT BSC300TまたはBryton Rider 460Eがおすすめです。どちらもナビ機能を搭載し、バッテリーは20〜32時間持続します。タッチ操作が好みならBSC300T、モノクロ画面の視認性重視ならRider 460Eを選びましょう。
本格トレーニング・ロングライド(予算5万円以上)
200km以上のロングライドやブルベに参加する方、パワーメーターを使った本格トレーニングをする方には、Bryton Rider S810EまたはGarmin Edge 850/550が最適です。S810Eはバッテリー50時間という圧倒的なスタミナが魅力、Edge 850は音声ナビと最新機能で安全性と利便性を両立します。予算と重視する機能で選びましょう。
よくある質問(FAQ)
スマホアプリじゃダメなの?サイコンを買う必要はある?
スマートフォンのアプリでも走行記録は可能ですが、私は富士山ダウンヒルでスマホを破損させた経験から専用機を強く推奨します。転倒時の画面割れ(修理3万円)だけでなく、自転車の振動でカメラのOIS(手ぶれ補正)が故障するリスクもあります。専用のサイクルコンピューターなら:
- 転倒・振動に強い:専用設計で耐久性が高く、高価なスマホを守れます
- バッテリー消費が少ない:GPS使用時でも20〜50時間駆動するため、長時間ライドでも安心
- 直射日光下でも見やすい:専用ディスプレイは屋外での視認性に優れています
- 防水性能:IPX7規格で雨天でも故障の心配なし
- 操作が簡単:走行中でもボタンやタッチで素早く操作可能
週末の50km程度ならスマホでも十分ですが、100km以上のライドや雨天走行が多い方はサイコンの導入をおすすめします。
ナビ機能は必要?GPSだけじゃダメ?
GPS機能だけでも走行ログの記録は可能ですが、ナビ機能があると初めての道でも安心して走れます。特に以下のような方にはナビ機能をおすすめします:
- 知らない土地をサイクリングすることが多い
- スマホを頻繁に確認するのが煩わしい
- ロングライドやツーリングを楽しみたい
予算が限られている場合は、まずGPS機能のみのエントリーモデルを購入し、必要性を感じたらナビ機能付きにアップグレードする選択肢もあります。
GarminとBrytonの違いは?どっちを選ぶべき?
Garminは業界トップシェアのアメリカメーカー、Brytonは台湾のメーカーです。主な違いは以下の通り:
- Garmin:高機能・高価格、音声ナビやトレーニング機能が充実、日本語サポート充実
- Bryton:コストパフォーマンス重視、同価格帯ならGarminより高機能、バッテリー持続時間が長い
予算に余裕があり最高の機能が欲しいならGarmin、コスパ重視で実用的な機能が欲しいならBrytonを選びましょう。どちらも信頼できるメーカーです。

Garminの機能やブランド力には憧れますが、やっぱりコストを考えるとBrytonやiGPSPORTに手が伸びちゃいますね。サイコンで浮いた数万円の予算で、良いタイヤやウェアを買い足せるのも「コスパ機」ならではの魅力だと割り切っています。
バッテリーはどれくらい持てば十分?
用途によって必要なバッテリー持続時間は異なります:
- 通勤・短距離ライド(〜50km):10〜15時間で十分
- 週末ライド(50〜100km):20時間あれば安心
- ロングライド・ブルベ(100〜300km):30時間以上が推奨
- ウルトラロング(300km超):50時間クラスが理想
充電頻度を減らしたい方や、複数日のツーリングを楽しむ方は、長時間駆動モデルを選ぶと便利です。
タッチパネルとボタン操作、どっちが使いやすい?
好みと使用環境によって選びましょう:
- タッチパネルのメリット:直感的な操作、地図のズームが簡単、メニュー切り替えがスムーズ
- ボタン操作のメリット:雨天・グローブ着用時でも確実、誤操作が少ない、バッテリー消費が少ない
雨の中でも頻繁に走る方や、冬場のライドが多い方にはボタン操作モデル(Garmin Edge 550など)がおすすめです。晴天の週末ライドが中心なら、タッチパネル搭載モデルが便利です。
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まとめ:用途と予算で最適な1台を選ぼう
サイクルコンピューターは、予算と用途に合わせて選ぶことが重要です。初めての方にはXOSS G+ Gen2、コスパ重視ならiGPSPORT BSC300T、ロングライドにはBryton S810E、最高峰を求めるならGarmin Edge 850がおすすめです。
2025年12月現在、各メーカーから魅力的な新製品が続々と登場しています。特にGarmin Edge 850/550とBryton S810Eは、それぞれ9月と7月に発売されたばかりの最新モデルで、今が購入のベストタイミングです。ぜひ自分のサイクリングスタイルに合った1台を見つけて、より快適で安全なライドを楽しんでください。

サイコン選びで一番大事なのは「自分の走り方に合っているか」です。私も最初はRider410で満足していましたが、週末100kmライドを始めてナビの必要性に気づきました。予算が限られているなら、まずBSC300Tか460Eを買って、必要に応じて買い足すのが賢い選択だと思います。失敗を恐れず、まず1台使ってみてください!
※製品仕様は予告なく変更される場合があります。価格は変動する可能性があるため、購入前に各販売サイトでご確認ください。掲載情報は2025年12月時点のものです。
2018年、富士山ダウンヒルでスマホを転倒破損(修理3万円)してから専用サイコンに切り替えました。最初のRider410は通勤で重宝しましたが、週末100kmライドで「ナビが欲しい」と痛感。460Eに買い替え後、画面が見づらく感じてBSC300T(タッチ対応)へ。結局、用途で2台持ちが正解でした。通勤は460E(32時間駆動)、週末はBSC300T(タッチ+ナビ)と使い分けています。