この記事でわかること|しまなみ海道“もうひと味楽しみたい人へ”周回プランのすすめ
しまなみ海道といえば、瀬戸内海の島々を結ぶ絶景サイクリングロード。今治から尾道まで片道約80km、旅情にあふれるこの道を「一度は走ってみたい」と憧れている人も多いはずです。
片道でももちろん十分に満足できるルートですが、「せっかくならもう少し走ってみたい」「いつもと違うコースにも挑戦したい」という人におすすめなのが、“周回スタイル”での楽しみ方です。
行きと帰りでルートを変えたり、電車移動を組み合わせて距離を調整したりと、自由度が高く、1泊2日での旅にもぴったり。
「走りごたえのあるプランにしたい」「しまなみを2度目以降も楽しみたい」
そんなあなたに向けて、景色もルートも2倍楽しめる周回スタイルのモデルコースをご紹介していきます。
王道スタイル|しまなみ海道を往復で走る
見どころを2倍楽しめる“鉄板プラン”

今治から尾道まで片道約80kmのしまなみ海道。多くのサイクリストが「片道だけ」走って輪行で戻る中、あえて同じ道を往復するスタイルは、景色も感動も2倍になる王道プランです。
往路では朝日に輝く瀬戸内海を、復路では夕日に染まる大橋群を。時間帯によってまったく違う表情を見せるのがしまなみ海道の魅力。
同じ道でも、逆方向から見るだけで新鮮な発見があります。
橋の上から見下ろす海の色、島に吹く風の向き、立ち寄るカフェや道の駅の利用タイミング。往復することで「この道、本当に来てよかった」と心から思える瞬間が増えます。
1泊2日なら余裕。日帰りチャレンジも可能

日帰りで往復(約140km)を走破するなら、中級者以上がおすすめ。
早朝に今治を出発し、昼前に尾道へ到着。軽くランチ休憩を挟んで、午後から今治へ折り返せば、夕方には戻ることができます。
ゆったり楽しみたい人には1泊2日がおすすめ。
途中の大三島・生口島・因島などに宿泊拠点が多く、しまなみ温泉喜助の湯や海沿いのゲストハウスも人気です。
体力的にも、補給・休憩ポイントが多いため安心。
気になる風向きも、当日の天候によって往路・復路の快適さが逆転することもあり、「結果的に両方楽しめた」という声もよく聞きます。
アクセス
・起点:今治駅 or 尾道駅(どちらスタートでも可)
・しまなみ海道沿いの橋はすべて自転車通行可能(有料:一部橋で50〜200円程度)
・しまなみレンタサイクルの乗り捨ても対応(要事前予約)
ハイブリッドスタイル|倉敷まで走って輪行で戻る
倉敷まで走って、電車で今治へ戻るという選択
「しまなみ海道は走った。でも、同じ道をそのまま戻るのはちょっと物足りないかも?」
そんなときにおすすめしたいのが、今治から倉敷まで一気に走って、帰りは輪行でサクッと戻る“ハイブリッド周回ルート”です。
行きは瀬戸内海の島々をめぐる絶景ライド、帰りは本州側を走って倉敷の町並みや文化も楽しめる。
まさに「海も陸も、ぜんぶ味わう」スタイル。瀬戸内海のハイライト。
しかも、「しまなみ走ったよ」より「倉敷まで走った!」のほうが、
ちょっと“走れる人”っぽくてカッコよくないですか?
観光と変化を楽しめる1泊2日の構成が◎

倉敷まではしまなみ海道を抜けたあと、尾道〜福山〜笠岡〜倉敷と国道2号や海沿いルートを使って約125〜135km程度の行程。都市間ルートにはなりますが、平坦基調で道の駅も多く、走りやすさはまずまず。走行距離的には1日でいけなくも無いですが、せっかくなので尾道や福山などでゆっくり過ごして、1泊2日行程にするのも楽しいと思いますよ。
途中で立ち寄るなら福山の鞆の浦や笠岡ベイファームなどもおすすめ。
ゴールの倉敷では、美観地区や町家カフェ、銭湯などの文化的な観光要素も充実しています。
帰路は倉敷駅→今治駅まで輪行(特急しおかぜ or 普通列車乗継)を使います。瀬戸大橋を渡る特急列車の車窓から見える、瀬戸内の多島美も旅の締めくくりにぴったりです。
ちなみに、私が初めてしまなみ海道を走ったときは、
東京ー福山:夜行バス
福山のリサイクルショップで中古ママチャリを買う
尾道側からしまなみ海道を走る
今治着、自転車を売る
今治から夜行バスで東京に戻る
というお得意のなんちゃって輪行スタイルでした。
アクセス
今治→尾道→倉敷まで:約90〜110km(平坦・都市部多め)
倉敷→今治:特急しおかぜで約1時間40分(輪行袋必須)(瀬戸大橋は自転車不可)
途中で時間が足りなければ、福山などからの途中輪行も可能
FAQ|しまなみ海道 周回プランの気になる疑問
Q. 周回スタイルは日帰りでも可能ですか?
はい、可能ですが体力レベルによります。今治〜尾道の往復は約140kmあるため、スポーツバイクに慣れた中級者以上向けです。
日帰りで楽しみたい初心者の方は、片道のみの走行+輪行袋を使った電車移動で戻るスタイルがおすすめです。今治・尾道ともに駅が近く、アクセスもしやすいため安心です。
Q. フェリーで一気にショートカットする方法はありますか?
現時点では、今治〜尾道間をダイレクトに結ぶフェリー航路は存在しません。
一部の島から今治方面への生活航路はありますが、便数が少なく観光利用には不向きです。
途中リタイアやショートカットには、輪行(電車移動)を使うのが現実的です。
Q. レンタサイクルでも周回はできますか?
可能です。ただし乗り捨てができるのは片道走行の場合のみです。
往復・周回したい場合は、今治または尾道で借りて、同じ場所に返却する必要があります。
自分の自転車を持ち込める人であれば、輪行による柔軟な移動がしやすくなります。
Q. 周回ルートのおすすめ季節はいつですか?
春(4〜5月)と秋(10〜11月)がベストシーズンです。
夏は日差しが強く熱中症のリスクがあるため、早朝出発+こまめな補給が必須。
冬は走行可能ですが、海風が冷たく防寒対策が必要です。
まとめ|しまなみ海道は“周回スタイル”でさらに楽しくなる
しまなみ海道といえば片道ライドが王道ですが、行きと帰りでルートや景色を変える**「周回スタイル」**には、また違った魅力があります。
今回は以下のような周回ルートを紹介しました:
同じ道を往復して絶景を2度味わう【王道往復プラン】
倉敷まで自走して、帰りは電車で戻る【輪行ハイブリッド】
いずれも、自分の体力や日程に合わせて柔軟に組めるのが周回スタイルの魅力。
しまなみ海道だけで完結しない旅に出れば、瀬戸内の新たな表情や出会いも待っています。
まだしまなみを走ったことがない人も、2回目を検討している人も、
次はぜひ「周回」をキーワードに、自分だけの旅を描いてみてください。