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【関東近郊】中級者向け日帰り登山おすすめ7選|絶景と達成感を味わうステップアップルートガイド

【関東近郊】中級者向け日帰り登山おすすめ7選|絶景と達成感を味わうステップアップルートガイド
高尾山・大山を卒業したら次はここ!関東近郊で日帰り可能な中級者向け登山7選。コースタイム4時間以上、累積標高差500m以上の本格ルートを厳選紹介。装備の考え方から山選びまで完全ガイド。
目次

高尾山や大山を卒業したら次はここ!関東近郊で日帰り可能な中級者向け登山コースを厳選紹介。初心者向けの山に慣れてきた方が次に挑戦したい、コースタイム4時間以上・適度な岩場や急登を含む本格的な山歩きを楽しめる7つのルートをご案内します。

中級者向け登山とは、基本的な登山装備と体力を前提に、コースタイム4時間以上・累積標高差500m以上・適度な岩場や急登を含むコースのこと。標高1000m以上の山が多く、山頂からの絶景や稜線歩きなど、本格的な登山の醍醐味を味わえるのが魅力です。下山後の温泉も含めて、充実した山行を楽しみましょう。

中級者登山へのステップアップ|初心者登山との違いを理解する

中級登山に必要な装備の準備
中級登山に必要な装備を事前にしっかり準備。万が一に備えた装備が安全登山の基本だ

初心者登山と中級者登山の違い

初心者向けの山(高尾山、大山、御岳山など)と中級者向けの山では、求められる体力・技術・装備のレベルが大きく異なります。初心者向けコースはコースタイム2〜3時間、累積標高差300〜500m程度で、整備された登山道を歩くことがほとんどです。

一方、中級者向けコースはコースタイム4時間以上、累積標高差500〜1200mと長時間・高負荷になります。岩場や鎖場、ガレ場など技術的な要素も増え、判断力や体力配分の技術も求められるようになります。体力面だけでなく、地形の変化や岩場への対応力が必要となるのが中級者登山の特徴です。

中級者に必要な装備の考え方

初心者登山では最低限の装備(登山靴、リュック、レインウェア)でも対応できますが、中級者登山では「万が一」に備えた装備が必須になります。以下の装備を揃えましょう。

装備カテゴリ 初心者レベル 中級者レベル
登山靴 ハイキングシューズ ミドルカット以上の登山靴(足首保護)
ウェア レインウェア、防寒着 レインウェア、防寒着、速乾インナー、予備着
安全装備 ヘッドランプ、地図 ヘッドランプ、地図・コンパス、ヘルメット(岩場)、軽アイゼン(冬季)
行動食・水分 500ml〜1L、軽食 1.5〜2L以上、行動食、非常食
緊急装備 簡易救急セット ファーストエイドキット、ツェルト、ホイッスル、予備電池

体力づくりとトレーニング

中級者向けの山に挑戦する前に、段階的な体力づくりが重要です。いきなり難易度の高い山に挑むのではなく、以下のようなステップを踏みましょう。

  • コースタイム4時間の山を余裕を持って歩ける体力をつける
  • 週1回の低山トレーニングまたは平日の階段昇降トレーニング
  • 累積標高差600m程度の山を2〜3回経験してから本格的な中級コースへ
  • 縦走や岩場を含むコースで技術的な経験を積む

計画と準備の重要性

中級者登山では、事前の計画と準備が安全登山の鍵を握ります。初心者登山のように「行き当たりばったり」では危険です。以下の準備を必ず行いましょう。

  • 登山計画書の作成・提出(家族・友人への共有、登山届の提出)
  • 天候の入念なチェック(前日・当日朝の気象情報確認)
  • エスケープルートの確認(途中で引き返す判断基準を決めておく)
  • コースタイムの把握(自分のペースで+1〜2割の余裕を見る)
  • 山小屋・水場情報の確認(補給ポイントの把握)

ステップアップの目安

初心者から中級者にステップアップする目安として、以下の基準を参考にしてください。すべてをクリアしてから中級者向けコースに挑戦するのが安全です。

  • コースタイム4時間の山を3時間以内で歩ける体力がある
  • 高尾山を往復2時間以内で登れる(1号路コース)
  • 基本的な登山装備を揃えている(三種の神器+緊急装備)
  • 地図とコンパスの基本的な使い方を理解している
  • 5回以上の登山経験があり、筋肉痛や疲労を翌日に残さない

これらの準備が整ったら、いよいよ中級者向けの山にチャレンジです。以下では、関東近郊で日帰り可能な中級者向け登山コース7選を具体的に紹介します。

関東近郊・中級者向け日帰り登山7選|一覧比較表

今回紹介する7つの山を、難易度・コースタイム・標高差・特徴で比較できる一覧表にまとめました。自分の体力や経験に合った山選びの参考にしてください。

山名 標高 コースタイム(往復) 累積標高差 難易度 主な特徴 おすすめ度
大菩薩嶺
(山梨)
2,057m 4〜5時間 約500m ★★☆☆☆ 稜線歩き・富士山展望・中級デビューに最適 初挑戦におすすめ
金時山
(静岡)
1,213m 3〜4時間 約500m ★★☆☆☆ 富士山の絶景・箱根温泉・手軽さ 週末日帰りに最適
筑波山
(茨城)
877m 3〜4時間 約600m ★★☆☆☆ 双峰・都心から近い・ロープウェイあり アクセス重視派に
赤城山(黒檜山)
(群馬)
1,828m 4〜5時間 約600m ★★★☆☆ 急登・大沼展望・関東平野一望 体力試しに
鍋割山
(神奈川)
1,273m 6〜7時間 約1,000m ★★★☆☆ 鍋焼きうどん・丹沢の名峰・長時間歩行 グルメ登山派に
瑞牆山
(山梨)
2,230m 5〜6時間 約800m ★★★★☆ 岩場・花崗岩の奇岩・クライミング要素 岩場経験を積みたい人に
男体山
(栃木)
2,486m 6〜7時間 約1,200m ★★★★★ 標高差最大・ガレ場・達成感抜群 体力に自信がついてから

難易度の見方:★が多いほど体力・技術が必要です。★★☆☆☆は中級者デビューに、★★★★☆以上は複数の中級登山経験後がおすすめです。

【山梨】大菩薩嶺|緩やかな稜線歩きと絶景パノラマ

大菩薩嶺の稜線と富士山の絶景
なだらかな稜線が続く大菩薩嶺。富士山を眺めながらの稜線歩きは格別だ

中級者向けデビューに最適なのが、標高2057mの大菩薩嶺。日本百名山の一つで、上日川峠コースなら累積標高差は約500mと比較的少なめながら、アルプスのような稜線歩きを気軽に体験できます。

コースタイムは約4〜5時間ほどで、山頂直下は林間歩き、稜線上は360度の大パノラマが展開します。特に晴天時には富士山の絶景が楽しめ、登山の醍醐味を存分に味わえるでしょう。

アクセスはJR中央本線「塩山駅」からバスで「上日川峠」へ(シーズン運行)。車の場合は上日川峠駐車場を利用可能です。紅葉シーズン(10月中旬〜11月上旬)は特に美しく、多くの登山者で賑わいます。

下山後は近くの「大菩薩の湯」で汗を流してのんびり過ごせます。山梨の自然に囲まれた温泉で、登山の疲れを癒しましょう。

※冬季は積雪・凍結の可能性があります。適切な装備でお出かけください

【神奈川】鍋割山|名物鍋焼きうどんと達成感を味わう

鍋割山の登山道と丹沢の景色
丹沢の奥に聳える鍋割山。山頂では名物の鍋焼きうどんが登山者を待っている

鍋割山(標高1273m)は、丹沢山塊に位置する中級者向けの人気スポット。名物「鍋割山荘の鍋焼きうどん」を目指して登るハイカーも多く、グルメな登山として親しまれています。

大倉バス停からのコースタイムは往復で約6〜7時間。累積標高差は約1000mあり、緩やかな尾根歩きと急登がバランス良く配置されたコースです。途中、水を運ぶボランティア活動なども行われており、登山文化を感じられるのも魅力の一つです。山頂の鍋焼きうどんは人気のため、昼過ぎには売り切れることもあります。

アクセスは小田急線「渋沢駅」からバスで約15分「大倉」下車、登山口まで徒歩すぐ。車の場合は大倉駐車場を利用できます(有料)。山頂からは丹沢の山々と相模湾を一望でき、晴天時には富士山も望めます。

下山後は秦野市内の「秦野天然温泉 さざんか」などの日帰り温泉施設で汗を流すのがおすすめ。登山後のリフレッシュに最適です。

※料金・営業時間は変更される場合があります。訪問前に公式サイトでご確認ください

【群馬】赤城山(黒檜山)|表情豊かな道のりで実力試し

赤城山黒檜山の登山道と大沼の景色
赤城山最高峰の黒檜山から眺める大沼。急登の先には関東平野を見渡す絶景が待つ

赤城山の最高峰黒檜山(1828m)は、関東平野を一望できる名峰。黒檜山登山口から直登するルートは、岩場や急登が続き、登りごたえは十分です。

コースタイムは往復約4〜5時間。標高差約600mの急坂をクリアすると、山頂からの眺めは絶景です。余裕があれば隣の駒ヶ岳まで縦走するのもおすすめで、大沼を眼下に望む景色は格別です。

アクセスはJR前橋駅からバスで約1時間半、「赤城山ビジターセンター」下車。車の場合は赤城山大洞駐車場を利用できます。バスは季節により運行状況が変わるため、事前確認が必須です。春はツツジ、秋は紅葉が美しく、四季を通じて楽しめる山です。

下山後は「赤城温泉郷」に点在する秘湯感たっぷりの温泉宿で疲れを癒せます。山間の静寂な環境で、ゆっくりと登山の余韻に浸れるでしょう。

※強風時は登山を控え、天候確認を十分に行ってください

【栃木】男体山|標高差1200m超の本格登山

男体山の雄大な山容と中禅寺湖
中禅寺湖の奥に聳える男体山。標高差1200m超の登りは中級者の実力試しにぴったり

男体山(2486m)は、栃木・日光エリアにそびえる独立峰。二荒山神社から山頂まで標高差1200m超という、今回紹介する中でも最もハードなコースです。体力に自信がついてからの挑戦をおすすめします。

コースタイムは往復約6〜7時間。最初は階段、後半はガレ場・岩場が続き、体力も気力も試されます。ただし山頂に立った時の達成感は格別で、日光の湖沼群を見下ろす絶景に出会えます。

アクセスはJR・東武日光駅からバスで「二荒山神社前」下車すぐ。車の場合は中禅寺湖畔の駐車場を利用します。登山期間は例年4月下旬〜11月上旬(年により変動)のため、二荒山神社公式サイトで最新情報をご確認ください。

下山後は日光湯元温泉エリアで、登山後の疲れをゆっくり癒せます。硫黄泉の効能で、筋肉の疲労回復にも効果的です。

※登山は二荒山神社への登拝料が必要です(2025年12月時点:1000円)。この山は標高差が非常に大きいため、初めての中級登山には他の山から始めることをおすすめします

【静岡】金時山|富士山を望む箱根の名山

金時山山頂から見た富士山の絶景
金時山から望む富士山は箱根随一。手軽に登れて絶景が楽しめる人気の山だ

金時山(1213m)は、箱根エリアの中でも富士山の眺望が抜群な中級者向けスポット。気軽に登れる山として知られていますが、コースによっては急登もあり、ステップアップにも最適です。

代表的な「公時神社ルート」は、往復約3〜4時間。登りごたえのある坂をクリアすれば、山頂から広がる富士山ビューが待っています。特に秋から冬にかけては、空気が澄んで富士山がより美しく見えます。

アクセスは箱根湯本駅からバスで「金時神社入口」または「仙石」下車、徒歩で登山口へ。車の場合は金時神社駐車場などを利用できます。複数のコースがあるため、体力に応じて選択可能です。

登山後は箱根湯本温泉へ。多彩な温泉宿や日帰り施設が充実しており、富士山を眺めた余韻に浸りながら温泉を楽しめます。

※冬季は凍結の可能性があります。軽アイゼンなどの装備を準備してください

【山梨】瑞牆山|迫力の岩峰に挑戦!クライミング気分を味わう

瑞牆山の花崗岩の奇岩群
花崗岩の巨岩が迫力満点の瑞牆山。岩場のスリルと山頂からの大展望が楽しめる

瑞牆山(2230m)は、鋭くそびえ立つ花崗岩の岩峰で知られる名山。道中には大小の岩場があり、プチクライミング気分も楽しめる本格派向きのコースです。

富士見平小屋を経由して瑞牆山頂を目指す標準ルートは、往復約5〜6時間。標高差約800m、ゴツゴツとした岩場も多く、バランス力や体力を試されます。中腹から眺める巨大な瑞牆岩や山頂からのパノラマは圧巻です。

アクセスはJR中央本線「韮崎駅」からバスで「瑞牆山荘」下車(本数に注意)。車の場合は瑞牆山荘駐車場を利用します。奇岩群の造形美を楽しみながら、本格的な岩場登山を体験できます。

下山後は韮崎駅周辺の「韮崎旭温泉」など、立ち寄り湯で疲れを癒せます。山岳の厳しさを味わった後の温泉は格別です。

※岩場が多いため、登山靴のグリップ力と三点支持を意識した慎重な行動が必要です

【茨城】筑波山|アクセス抜群の関東名山

筑波山の男体山と女体山の双峰
関東平野に聳える筑波山。男体山と女体山の双峰が印象的で都心からのアクセスも抜群

筑波山(877m)は、男体山と女体山の双峰からなる関東平野のシンボル。標高は低めながら、複数の登山コースがあり、中級者向けの充実したルートも楽しめます。

白雲橋コースなら往復約4時間、御幸ヶ原コースなら約3時間と、体力に応じて選択可能。岩場やガレ場もあり、技術的な要素も含まれています。山頂からの関東平野の大展望は見応え十分です。

アクセスはつくばエクスプレス「つくば駅」からバスで各登山口へ。車の場合は筑波山神社駐車場などを利用できます。ケーブルカー・ロープウェイもあり、下山時に利用すれば足への負担を軽減できます。

下山後は筑波山温泉郷の日帰り温泉施設で汗を流せます。都心からのアクセスの良さと充実した設備で、気軽な中級登山を満喫できるでしょう。

※梅雨時期は滑りやすいため、雨具と滑り止めの効いた靴での登山を心がけてください

中級者向け日帰り登山まとめ|次の一歩を踏み出そう!

次の山へ向かう登山者の後ろ姿
準備が整えば次の山へ。一歩ずつステップアップして、本格登山の醍醐味を味わおう

関東近郊には、日帰りでも十分登りごたえのある中級者向けの山がたくさんあります。今回紹介した7つの山は、標高・標高差・コースタイム・岩場経験など、すべて本格登山へのステップアップにぴったりの条件を満たしています。

まずは無理せず、装備を整えながら体力や技術をじっくり育てていきましょう。登山後の温泉リフレッシュも、きっと次のチャレンジへの活力になりますよ。安全第一で、充実した登山ライフを楽しんでください。

よくある質問(FAQ)

中級者向け登山に必要な装備は何ですか?

基本装備として、登山靴、レインウェア、ヘッドランプ、防寒着、地図・コンパスは必須です。さらに中級者向けでは、軽アイゼン、ヘルメット、ファーストエイドキット、非常食なども準備しておきましょう。岩場のある山では特にヘルメットの着用をおすすめします。

初心者から中級者にステップアップする目安は?

コースタイム4時間程度の山を問題なく歩けるようになったら中級者向けに挑戦できます。具体的には、高尾山を2時間以内で歩ける、大山や御岳山で疲労を残さない、基本的な登山装備を揃えている、などが目安となります。

悪天候時の判断基準を教えてください

雨天時は滑落リスクが高まるため、特に岩場の多いコースは避けましょう。風速10m/s以上の強風、視界不良、雷雨の可能性がある場合は登山を中止してください。事前の天気予報確認と、現地での柔軟な判断が重要です。

単独登山と グループ登山、どちらがおすすめ?

中級者向けコースでは、安全面を考慮してグループ登山をおすすめします。特に岩場や鎖場の多いルートでは、万が一の際にお互いサポートできる体制が重要です。単独の場合は、より慎重なルート選択と事前の登山計画書提出を心がけてください。