高尾山や大山のような手軽な山歩きに慣れてくると、次は「もう少し登りごたえがある山にも挑戦してみたい」と思う方も多いはず。そんな中級者向けの山選びで目安になるのは、標高1000m以上・累積標高差600m以上・コースタイム4〜6時間程度のコースです。
ただし、急な岩場や長時間歩行も増えるため、体力や登山装備にも少しずつ慣れていくことが大切。本記事では、関東近郊で日帰り可能、かつ適度な負荷と絶景を楽しめるスポットを厳選しました。下山後に温泉で疲れを癒せる山も紹介していますので、ぜひ次のステップに向けた登山計画に役立ててください!
鍋割山(標高1273m)は、丹沢山塊に位置する中級者向けの人気スポット。名物「鍋割山荘の鍋焼きうどん」を目指して登るハイカーも多いです。
登山口となる大倉バス停からのコースタイムは、往復で約6〜7時間。累積標高差も1000m近くあり、緩やかな尾根歩きと急登がバランス良く配置されています。途中、水を運ぶボランティア活動なども行われており、登山文化を感じられるのも魅力。
小田急線「渋沢駅」からバスで約15分「大倉」下車 ※登山口までは徒歩すぐ
秦野市内には「秦野天然温泉 さざんか」などの日帰り温泉施設があり、登山後の汗を流すのにぴったりです。
中級者向けデビューに最適なのが、標高2057mの大菩薩嶺。一番人気の上日川峠コースなら、累積標高差は少なめながら、アルプスのような稜線歩きを気軽に体験できます。
コースは約4時間ほどで、山頂直下は林間歩き、稜線上は360度の大パノラマ。特に晴天時には富士山の絶景が楽しめ、登山の醍醐味を存分に味わえます。
JR中央本線「塩山駅」からバスで「上日川峠」へ(シーズン運行)
近くには「大菩薩の湯」があり、汗を流してのんびり過ごせます。
赤城山の最高峰黒檜山(1828m)は、関東平野を一望できる名峰。黒檜山登山口から直登するルートは、岩場や急登が続き、登りごたえは十分です。
コースタイムは往復約4〜5時間。標高差約600mの急坂をクリアすると、山頂からの眺めは絶景。余裕があれば隣の駒ヶ岳まで縦走するのもおすすめです。
JR前橋駅からバスで約1時間半、「赤城山ビジターセンター」下車
「赤城温泉郷」には、秘湯感たっぷりの温泉宿が点在しています。
男体山(2486m)は、栃木・日光エリアにそびえる独立峰。二荒山神社から山頂までのコースは、なんと標高差1200m超。登り続けるハードな道のりですが、本格登山デビューにうってつけです。
コースタイムは往復約6〜7時間。最初は階段、後半はガレ場・岩場が続き、体力も気力も試されます。ただし山頂に立った時の達成感は格別!日光の湖沼群を見下ろす絶景に出会えます。
JR・東武日光駅からバスで「二荒山神社前」下車すぐ
日光湯元温泉エリアで、登山後の疲れをゆっくり癒せます。
金時山(1213m)は、箱根エリアの中でも富士山の眺望が抜群な中級者向けスポット。気軽に登れる山として知られていますが、コースによっては急登もあり、ステップアップにも最適です。
代表的な「公時神社ルート」は、往復約3〜4時間。登りごたえのある坂をクリアすれば、山頂から広がる富士山ビューが待っています。
箱根湯本駅からバスで「仙石案内所」下車、徒歩
登山後は箱根湯本温泉へ。多彩な温泉宿や日帰り施設が充実しています。
瑞牆山(2230m)は、鋭くそびえ立つ花崗岩の岩峰で知られる名山。道中には大小の岩場があり、プチクライミング気分も楽しめる本格派向きのコースです。
富士見平小屋を経由して瑞牆山頂を目指す標準ルートは、往復約5〜6時間。標高差約800m、ゴツゴツとした岩場も多く、バランス力や体力を試されます。中腹から眺める巨大な瑞牆岩や山頂からのパノラマは圧巻!
JR中央本線「韮崎駅」からバスで「瑞牆山荘」下車(本数注意)
韮崎駅周辺には「韮崎旭温泉」など、立ち寄り湯が点在しています。
関東近郊には、日帰りでも十分登りごたえのある中級者向けの山がたくさんあります。
今回紹介した7つの山は、標高・標高差・コースタイム・岩場経験など、すべて本格登山へのステップアップにぴったりの条件を満たしています。
まずは無理せず、装備を整えながら、体力や技術をじっくり育てていきましょう。
登山後の温泉リフレッシュも、きっと次のチャレンジへの活力になりますよ!
安全第一で、充実した登山ライフを楽しんでくださいね。