日帰り登山を快適に楽しむためには、自分に合ったザック選びが欠かせません。容量20L〜30Lのザックは、日帰りハイキングや軽装備の山行に最適なサイズで、初心者から経験者まで幅広く使われています。しかし、ブランドやモデルによって重量や背負い心地は大きく異なります。本記事では、軽さと背負い心地を重視した人気の日帰り登山ザック7モデルを徹底比較し、あなたに最適な1つを見つけるお手伝いをします。
日帰り登山ザックの選び方|容量・重量・背負い心地の3つのポイント
出典:Switchback Travel
容量は20L〜30Lが最適
日帰り登山では、20L〜30Lの容量が最もバランスが良いとされています。この容量であれば、レインウェア、防寒着、水分、行動食、救急セットなど、日帰りに必要な装備を十分に収納できます。20L前後は軽快さを重視した短時間のハイキング向け、25L〜30Lは季節の変わり目や長時間の山行にも対応できる汎用性の高いサイズです。
軽さは疲労に直結する
ザック本体の重量は、登山の疲労に直結します。一般的に、1,000g以下は超軽量、1,000g〜1,500g程度が標準的ですが、背面システムの快適性や耐久性を重視したモデルでは1,500gを超えることもあります。軽量モデルはクッション性や機能を省略している場合があるため、背負い心地とのバランスが重要です。重量だけでなく、背負ったときの体感的な軽さも試着時に確認しましょう。
背負い心地は試着で確認
背負い心地は、背面システム、ショルダーハーネス、ヒップベルトの設計によって大きく変わります。背面長の調整機能があるモデルは体格に合わせやすく、通気性の高いメッシュ素材は夏山で快適です。購入前には、実際に荷物を入れて試着し、肩や腰への荷重分散を確認することをおすすめします。
【比較表】おすすめ日帰り登山ザック7選のスペック一覧
| ブランド・モデル名 | 容量 | 重量 | 参考価格 | 背面長調整 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| グレゴリー ズール30 | 28L/30L | 1,380g/1,420g | 約26,000円 | ○ | 通気性抜群のフリーフロート背面 |
| オスプレー タロン22 | 22L | 1,080g | 約27,500円 | ○ | 軽量で動きやすい |
| ドイター スピードライト24 | 24L | 770g | 約18,000円 | × | 超軽量ミニマルデザイン |
| モンベル クロスランナーパック15 | 15L | 291g | 約13,700円 | × | トレランにも対応の超軽量 |
| カリマー リッジ30+ | 30L+ | 1,360g(S) | 約31,900円 | × | 定番の安定感と耐久性 |
| ミレー サースフェーNX 30+5 | 30+5L | 1,500g | 約28,000円 | × | 優れたフィット感と背負い心地 |
| マムート デュカン スパイン28-35 | 28〜35L | 1,670g | 約37,400円 | ○ | アクティブスパイン機構で動きやすい |
※価格は2025年10月時点の参考価格です。購入前に公式サイトでご確認ください。
①グレゴリー ズール30(GREGORY ZULU 30)
出典:グレゴリー公式サイト
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グレゴリー ズール30は、日帰り登山の定番として長年愛されているモデルです。最大の特徴は、背中との間に空間を作るフリーフロート・サスペンションにより、優れた通気性を実現している点です。夏山でも蒸れにくく、快適な背負い心地が続きます。
容量はSM/MDサイズで28L、MD/LGサイズで30Lと、体格に合わせて選べます。重量はSM/MDサイズで約1,380g、MD/LGサイズで約1,420gと、機能性を考えれば十分軽量です。価格は約26,000円前後(2025年10月時点)。
背面長は無段階調整が可能で、体格の異なる人でもフィット感を調整できます。レインカバーが標準装備されており、急な雨にも対応できます。デイジーチェーンやポールアタッチメントなど、拡張性の高い装備も魅力です。
ユーザーレビューでは「長時間背負っても疲れにくい」「通気性が本当に良い」との声が多く、初心者から経験者まで幅広く支持されています。重量がやや重めのため、超軽量を求める方には不向きかもしれませんが、安定感と快適性を重視する方には最適です。
②オスプレー タロン22(OSPREY TALON 22)
出典:オスプレー公式サイト
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オスプレー タロン22は、軽量性と機能性を高次元で両立した人気モデルです。容量22L、重量約1,080gと、軽快な日帰りハイキングに最適なスペックです。価格は約27,500円(2025年10月時点)。
背面長は46〜56cmの範囲で調整可能で、幅広い体格に対応します。背面システムにはエアスケープバックパネルを採用し、通気性とクッション性を両立。長時間の山行でも快適さが持続します。
特徴的なのは、フロントパネルへのアクセス性です。トップだけでなく、フロントのジッパーからも荷物にアクセスでき、パッキングや取り出しが非常にスムーズです。ストレッチメッシュポケットが多数配置されており、行動中に必要な小物を素早く取り出せます。
ユーザーからは「軽いのにしっかりしている」「背負い心地が自然で疲れない」との評価が多く、テクニカルなトレイルにも対応できる安定性が評価されています。レインカバーは別売りですが、推奨サイズはSサイズです。
③ドイター スピードライト24(deuter SPEED LITE 24)
出典:ドイター公式サイト
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ドイター スピードライト24は、重量わずか770gという驚異的な軽さが最大の魅力です。容量24Lで、必要最低限の機能に絞り込んだミニマリスト向けモデルです。価格は約18,000円前後(2025年10月時点)と、コストパフォーマンスにも優れています。
軽量化のため、背面長調整機能はありませんが、柔軟なDelrin®製Uフレームにより、適度な支持力を確保しています。コンタクトバックを採用し、背中に密着するタイプのため、通気性はやや劣りますが、荷重の安定性は高いです。
フロントには大型のストレッチポケットがあり、脱いだジャケットなどを素早く収納できます。サイドにはボトルポケット、ヒップベルトには小物用のジッパーポケットを装備。73cmの2ウェイジッパーで、荷物の出し入れもスムーズです。
ユーザーレビューでは「とにかく軽い」「シンプルで使いやすい」との声が多い一方、「クッションが薄め」「荷物が多いと安定感が落ちる」との意見もあります。軽量装備のファストハイクや、スピード重視の登山者に最適なモデルです。
④モンベル クロスランナーパック15(mont-bell CROSS RUNNER PACK 15)
出典:モンベル公式サイト
モンベル クロスランナーパック15は、重量291gという圧倒的な軽さを誇るモデルです。容量は15Lとやや小さめですが、トレイルランニングやスピードハイク、短時間の日帰り登山に最適です。価格は約13,700円(2025年10月時点)と、非常にコストパフォーマンスに優れています。
荷物の揺れを抑える独自のストラップシステムを搭載し、走っても安定した背負い心地を実現。背面には3Dメッシュバックパネルを採用し、通気性も確保しています。フロントには伸縮性のあるポケットが配置され、行動中の小物収納に便利です。
ハイドレーションシステムに対応しており、2Lまでのリザーバーを収納可能。長時間の行動でも水分補給がスムーズです。ウエストベルトを必要としないデザインで、体へのフィット感が高く評価されています。
ユーザーからは「走っても揺れない」「軽くて快適」との声が多い一方、「容量が小さい」「防水性が低い」との意見もあります。軽装備での山行や、トレランと登山を兼用したい方におすすめです。
⑤カリマー リッジ30+(karrimor ridge 30+)
出典:カリマー公式サイト
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カリマー リッジ30+は、「山でちょうどいい」と評判の定番モデルです。容量30L+拡張容量で、日帰りから小屋泊まで幅広く対応します。重量はSサイズで1,360g、Mサイズで1,420gと、機能性を考えれば妥当な重さです。価格は約31,900円(2025年10月時点)。
背面システムには3Dバックパネルを内蔵し、フィット感と安定性を高めています。立体構造のヒップベルトが荷重を効果的に分散し、長時間の山行でも疲れにくい設計です。素材には210デニール リップストップナイロンを採用し、優れた耐久性を誇ります。
フロントオープンポケット、ヒップベルトジッパーポケット、デイジーチェーンなど、豊富な収納機能を装備。ホイッスル付きチェストベルトやキーフックなど、細部まで使いやすさを追求しています。レインカバーも標準装備です。
ユーザーレビューでは「背負いやすく疲れづらい」「収納が多くて便利」との評価が多く、多機能性と信頼性が高く評価されています。やや重量はありますが、安定感と耐久性を重視する方におすすめです。
⑥ミレー サースフェーNX 30+5(MILLET SAAS FEE NX 30+5)
出典:Amazon
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ミレー サースフェーNX 30+5は、ミレーの定番トレッキングザックがリニューアルしたモデルです。容量30+5L、重量約1,500gで、日帰りから小屋泊まで対応できる汎用性の高さが魅力です。価格は約28,000円前後(2025年10月時点)。
最大の特徴は、SAAS FEE BACKと呼ばれる背面システムです。背中との一体感、汗処理能力、クッション性を高次元で両立し、長時間行動での真の快適さを実現しています。素材にはシリコン耐久撥水加工を施したコーデュラナイロンを使用し、雨にも強い設計です。
2気室構造を採用し、荷物の整理がしやすく、下部の荷物にも素早くアクセスできます。高さ調節可能な雨蓋やボディフィットストラップなど、細部まで使いやすさを追求。背面長はM(48cm)とL(51cm)の2サイズ展開です。
ユーザーレビューでは「背負い心地が抜群に良い」「撥水性が高くて安心」との声が多く、快適性と機能性を重視する方に高く評価されています。やや重めですが、その分安定感と耐久性に優れています。
⑦マムート デュカン スパイン28-35(MAMMUT Ducan Spine 28-35)
出典:マムート公式サイト
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マムート デュカン スパイン28-35は、Active Spine Technologyを搭載した革新的なモデルです。容量は28〜35L(拡張可能)、重量約1,670gで、日帰りから1泊2日の山行に対応します。価格は約37,400円(2025年10月時点)と、やや高めですが、その分高機能です。
特許技術Mammut Active Spine 3.0が身体の動きに合わせて可動し、腰と肩の動きやすさを最大限に高めています。これにより、テクニカルなトレイルでも自然な動きが可能です。エアスペースサスペンションシステムにより、通気性も確保されています。
背面長は約46cm(無段階調整式)で、Mサイズ相当の体格に対応。素材には210Dリサイクルナイロン"Dragon"を使用し、環境にも配慮しています。PFCフリーDWR加工により、撥水性も優れています。
ユーザーレビューでは「動きやすさが別格」「背負っていることを忘れる」との高評価が多く、ダイナミックな動きが求められる山行に最適です。重量はやや重めですが、最新技術と快適性を求める方におすすめです。
用途別|あなたに最適なザックの選び方
これまで紹介した7モデルの中から、あなたに最適なザックを選ぶためのポイントをまとめました。
【軽量性を最重視する方】
モンベル クロスランナーパック15(291g)やドイター
スピードライト24(770g)がおすすめです。ファストハイクやトレラン寄りの登山に最適で、身軽に山を楽しめます。
【背負い心地と通気性を重視する方】
グレゴリー ズール30やオスプレー
タロン22が最適です。夏山や長時間の山行でも快適さが持続し、疲労を軽減します。
【多機能性と耐久性を重視する方】
カリマー リッジ30+やミレー サースフェーNX
30+5がおすすめです。豊富な収納と高い耐久性で、さまざまな山行スタイルに対応します。
【最新技術と動きやすさを求める方】
マムート デュカン スパイン28-35が最適です。Active Spine Technologyにより、テクニカルなルートでも自由な動きが可能です。
【初心者で迷っている方】
グレゴリー ズール30やオスプレー
タロン22が無難な選択です。バランスの良いスペックと高い信頼性で、長く使い続けられます。
よくある質問(FAQ)
日帰り登山のザックは何リットルが最適ですか?
一般的に20L〜30Lが最適です。短時間のハイキングなら20L前後、長時間や季節の変わり目なら25〜30Lがおすすめです。必要な装備をすべて収納できる容量を選びましょう。
ザックの重量はどのくらいが理想ですか?
1,000g以下は超軽量、1,000g〜1,500g程度が標準的ですが、背面システムの快適性や耐久性を重視したモデルでは1,500gを超えることもあります。軽量モデルはクッション性や機能を省略している場合があるため、背負い心地とのバランスを考えて選びましょう。
背面長の調整機能は必要ですか?
体格に合わせたフィット感が得られるため、あると便利です。特に背が高い方や低い方、複数人で共用する場合は調整機能付きがおすすめです。ただし、重量は若干増えます。
レインカバーは必要ですか?
山の天気は変わりやすいため、レインカバーは必須です。標準装備されているモデルもありますが、別売りの場合は必ず購入しましょう。ザックの容量に合ったサイズを選んでください。
試着せずにネットで買っても大丈夫ですか?
可能であれば店舗で試着することを強くおすすめします。背負い心地は個人差が大きく、スペックだけでは判断できません。ネット購入の場合は、返品・交換が可能なショップを選びましょう。
初心者におすすめのザックはどれですか?
グレゴリー ズール30またはオスプレー タロン22がおすすめです。どちらも信頼性が高く、バランスの取れたスペックで、長く使い続けられます。
※製品仕様は予告なく変更される場合があります。購入前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
※掲載情報は2025年10月時点のものです。価格や在庫状況は変動する可能性があります。