1泊2日の自転車旅、いくらかかる?
自転車旅にかかる費用は、旅のスタイルや地域によって大きく変わりますが、1泊2日であれば1.2万円〜2.5万円程度がひとつの目安になります。ここでは、おおよその予算感と主な費用項目を紹介します。
合計予算の目安は?

1泊2日のサイクリング旅では、2万円前後を想定しておくと、ある程度余裕を持ったプランが立てられます。
宿泊費:4,000〜8,000円
食費:2,000〜4,000円
交通費(輪行):1,000〜4,000円
その他(入場料・補給・雑費):1,000〜3,000円
節約を重視すれば1万円台前半でも可能ですし、少し贅沢すれば2万円台後半になることも。
旅のスタイルで大きく変わる費用感
同じ「1泊2日」でも、以下のようなスタイルで出費は変わります。
輪行+宿泊:交通費がかさむ分、宿を安めにするとバランスが取れる
自走+キャンプ:移動費と宿泊費を抑えられるが、装備が増える
現地集合+ゲストハウス泊:快適性とコスパのバランスが良い
どういう旅をしたいか?によって、予算の組み方も変わってきます。
ロングツーリングとの違い
数日〜1週間以上のロングツーリングに比べると、1泊2日は「思い立ったら行ける」気軽さが魅力。そのため、装備や費用面でも準備が少なくて済み、初心者でもチャレンジしやすいというメリットがあります。
項目別|費用の目安と節約ポイント
自転車旅の出費は、主に「宿泊費」「食費」「交通費」「補給・雑費」に分けられます。それぞれの費用感と、節約するコツを押さえておけば、1泊2日の旅もぐっと身近になります。
宿泊費|工夫次第で大きく節約できる
目安:4,000〜8,000円程度
宿泊費は旅の中で最も差が出やすい部分。
ビジネスホテルの早割やポイント予約を活用すれば、6,000円以下も可能。
ゲストハウスやライダーハウスなら2,000〜3,000円台で泊まれる場所も。
寝袋持参で無料キャンプ場や公園泊という選択もあるが、初心者にはややハードル高め。私はこれが好き。
快適性と価格のバランスを見ながら、自分に合った宿泊スタイルを選びましょう。
食費|ご当地グルメと節約飯のバランス
目安:2,000〜4,000円程度
食事は旅の楽しみのひとつですが、外食が続くと出費も増えます。
朝食はコンビニのおにぎり+スープで300円以内に抑えるなど、1食軽め+1食ご当地グルメのスタイルがおすすめ。
昼食は道の駅や定食屋で1,000円前後、夕食は名物料理で少し贅沢してもOK。
携帯食(パン・バー)を持参すれば、補給も食事も兼ねて節約に。
“安くて美味い”を探すのも、自転車旅の醍醐味です。
交通費・補給費|輪行代や飲み物代を抑えるコツ
目安:1,000〜4,000円(輪行)、500〜1,000円(補給)
輪行費は往復の交通費と駅からのアクセス次第。青春18きっぷや1日乗車券の活用で節約できます。
飲み物代は自販機で1回160円を何度も買うより、スーパーやドラッグストアでまとめ買いが断然お得。
走行前にボトル2本持参+経口補水液を持ち歩くなど、熱中症対策も兼ねた節約が重要。
特に夏場は補給費がかさむので、事前の準備が節約につながります。
コスパ抜群!おすすめの宿泊スタイル3選
宿選びは、旅の満足度と予算のバランスを左右する大事なポイント。高価なホテルに泊まらなくても、工夫次第で快適な夜を過ごすことができます。
ビジネスホテル|早割&クーポンで快適ステイ

最も無難で安心できる選択肢がビジネスホテル。
駐輪スペースの確保やフロントの安心感は初心者にも心強い
楽天トラベルやじゃらんのクーポン・ポイント利用で実質4,000円台も可能
朝食付きプランなら翌朝の出費も抑えられる
雨の日や疲れが溜まった日には、何よりありがたい選択肢です。シャワーやお風呂があるというのも結構嬉しい。
ゲストハウス・ライダーハウス|交流も楽しみのひとつ

旅人同士の交流や地域とのつながりを感じたいなら、ゲストハウスやライダーハウスがおすすめ。
宿泊費は1泊2,000〜3,000円台と格安
ドミトリー形式が多いため、耳栓・アイマスクがあると快適度アップ
管理人との会話や共有スペースでの情報交換も魅力のひとつ
「一人旅だけど寂しくない」——そんな体験ができるのもここならではです。
昔「全国ユースホステルガイドブック」みたいな本を持って、せこせこ自転車旅行をしていた時期がありましたが、似たようなものですね。
キャンプ・野営|荷物と引き換えに自由を手に入れる

テント泊なら、費用はほぼゼロ円〜数百円。
無料または格安のキャンプ場を活用すれば、宿泊費を大幅カット
ただし装備(テント・シュラフなど)の初期投資が必要
自転車+キャンプスタイルは“バイクパッキング”と呼ばれ、自由度の高さが魅力
野営スタイルは自由と節約の象徴。ただし天候や安全面への配慮が欠かせません。
私は好んでこのスタイルです。「人に迷惑をかけない」「来たときよりも綺麗に出発」を徹底すれば、自由度が大幅にアップします。
自転車旅の装備、最低限でOK?
「自転車旅=高価な装備が必要」と思いがちですが、1泊2日なら意外と身軽でOK。ここでは、必要最低限の装備と、その費用感・節約の工夫を紹介します。
これだけは必要!基本装備リストと費用感

1泊2日のライトな旅でも、以下の装備は必要最低限と考えましょう。
輪行袋(3,000〜6,000円):電車移動するなら必須
フロント・リアライト(各1,500円前後):夜間・トンネル対策に
携帯工具・パンク修理キット(1,000〜2,000円):トラブル対応
ボトルケージ&水筒(1,000〜1,500円):熱中症対策にも
合計でも1〜1.5万円あれば十分に揃います。
買わずに済ます!レンタル・中古という選択

装備をすべて新品で揃えると高くつきますが、必要なものだけ借りる・安く手に入れる工夫も有効です。
スポーツバイク店やツーリングサービスでは、輪行袋やライトのレンタルが可能
中古サイトやフリマアプリを活用すれば、装備を半額以下で揃えることも
自転車本体も、旅専用に中古クロスバイクを調達する人が増えています
さらに言えば、今持っているママチャリでだってプチ自転車旅行は可能。
目的地を近場にして、ちょっと外泊すれば立派な自転車旅行です。
「まずは気軽に試してみたい」と思ったなら、まずは今ある装備からスタートしてみましょう。
軽装で行ける?持ち物リストを見直そう

「装備=多いほど安心」ではなく、軽さと機能性のバランスが重要です。
1泊なら着替えは最小限でOK(速乾Tシャツ+下着1組)
充電器・モバイルバッテリーは小型軽量タイプを選択
荷物はサドルバッグ or フロントバッグ1つで収めるのが理想
あれこれ持ちすぎると、走りが重くなり疲労の原因にも。「必要最小限=快適」を意識しましょう。
安くても満足度UP!旅の楽しみ方
「節約旅=我慢の連続」なんてことはありません。むしろ、自転車旅にはお金をかけなくても楽しめる工夫や体験がたくさんあります。ここでは、コストを抑えつつ“満足感”を高めるポイントを紹介します。
絶景ルート&無料スポットをフル活用
自転車旅最大の魅力は、景色を全身で感じられること。車や電車だと見落としがちな風景にいちいち感動すること。
海沿い、湖畔、里山、小さな峠など、自然の中を走るだけで非日常
展望台や灯台、公園、神社仏閣などの無料スポットも充実
事前にGoogleマップやSNSで「無料でも楽しめる場所」をリサーチしておくのがコツ
お金がかからないからこそ、逆に“旅らしさ”が際立つ時間になることもあります。
地元の味と小さな贅沢を楽しむ
グルメに大金をかけなくても、その土地ならではの味を体験することができます。
道の駅のソフトクリーム、直売所のフルーツ、商店街のコロッケなど
500円前後で「地元ならでは」の味に出会えることも
一度は奮発して「名物料理」を食べると、旅の記憶がグッと深く残る
小さな贅沢を1つだけ取り入れることで、満足度がぐっとアップします。
出会いや写真を“旅の収穫”にしよう
旅の思い出は、モノよりコト。体験です。
地元の人とのちょっとした会話が、心に残るエピソードに
写真や動画をたくさん撮っておけば、あとから旅を振り返る楽しみにも
SNSに投稿することで、仲間との交流や次の旅のきっかけにもつながる
「お金を使ったか」よりも、「どんな体験をしたか」で、旅の価値は決まります。
【実例】1泊2日サイクリング旅の予算モデル
ここでは、現実的なサイクリング旅の予算シミュレーションを2つ紹介します。
「気軽に泊まり旅をしてみたい」という方の参考になれば嬉しいです。
モデルA|輪行+ビジネスホテル泊で快適旅(約18,000円)
移動:往復輪行(電車代) … 約3,000円(都心〜地方中距離)
宿泊:ビジネスホテル早割+朝食付き … 約6,000円
食費:外食中心(昼・夜・朝軽食) … 約4,000円
補給・雑費(飲み物、入場料、間食) … 約2,000円
その他(温泉、ちょっとしたお土産など) … 約3,000円
合計:約18,000円
→ 快適さと安心を重視した旅スタイル。雨でも安心&装備が最小限でOK。
モデルB|テント持参&野宿で徹底節約旅(約4,000円)
移動:往復自走 … 0円
宿泊:無料キャンプ地 or 道の駅などでの野宿 … 0円
食費:スーパー・コンビニ+軽自炊 … 約3,000円
補給・雑費(飲み物・簡易調理燃料・消耗品など) … 約1,000円
装備費:すでに所有している前提(初期費ゼロ)
合計:約4,000円程度
→ 自転車+キャンプの装備があれば、1万円を大きく下回る予算で旅が可能。
寝床は無料のキャンプ地や河川敷、道の駅周辺などを活用。
もちろん「安全性・マナー・地域のルール」は必ず確認し、無理のない範囲での野宿スタイルを楽しみましょう。
よくある質問と不安の解消Q&A
Q. 自転車旅って危なくない?
正しく準備すれば、意外と安全です。交通量の少ない道を選んだり、夜間走行を避けたり、ライトや反射材を装備するだけでもリスクはかなり下げられます。パンクなどのトラブルも、携帯工具と修理セットがあれば十分に対応可能です。
逆に、夜間走行でライトを点けなかったり、交通量の多い幹線道路の路肩を走り続けたり、テールライト無しでトンネルに突入したりは事故のリスクが高くなるので気をつけましょう。
Q. 予算をケチりすぎて楽しめないのでは?
むしろ「工夫で楽しさが増す」のが自転車旅の醍醐味です。絶景スポットや道の駅、ご当地のB級グルメなど、お金をかけずに満足できる体験がたくさんあります。お金よりも「どんなふうに時間を使うか」が旅の印象を決めます。
Q. 一人旅って寂しくない?
意外と孤独を感じる暇がありません。景色を楽しんだり、美味しいものを探したり、地元の人とちょっと会話を交わすだけで、気分は前向きに。SNSに記録を残すことで、誰かと旅の時間を共有することもできます。
Q. そもそも、パンクしたらどうすれば…?
小さなトラブルでも、基本的な知識があれば冷静に対応できます。携帯ポンプと予備チューブ、タイヤレバーを持っていれば、チューブ交換は10分程度で完了します。不安なら、出発前に練習しておくのがおすすめです。また、Youtubeなどでいくらでもやり方を見れますし、町の自転車屋さんで修理してもらうこともできるので、全然不安に思うことはありません。
ちなみに私の失敗談としては、「パンクしたまま走ってもいいんじゃね?」と思い走り続けた結果、ホイールそのものが駄目になってしまい、ホイール交換せざるを得なくなったことがあるので、パンクしたまま走行はおすすめしません。
まとめ|自転車旅は、工夫次第で誰でも楽しめる
1泊2日の自転車旅は、決して特別な装備や多額の予算がなくても楽しめます。
大切なのは、「自分にとって心地よい旅のスタイル」を見つけること。ビジネスホテルで快適に過ごしてもいいし、テントを積んで自由気ままに走ってもいい。ママチャリで近場をめぐる旅だって、立派な自転車旅です。
節約と工夫を重ねたその先にこそ、記憶に残る景色や出会い、達成感が待っています。
ちょっとした非日常を味わいに、まずは週末の1泊2日から、自転車旅をはじめてみませんか?