早朝&夕方が夏ライドに向いている理由

真夏のサイクリングで最大の敵といえば、やはり「直射日光」と「高温多湿」。昼間に外を歩くだけでも汗が噴き出す季節に、長時間自転車で走るのはリスクが高く、熱中症や日焼けの危険もつきまといます。
そんな夏におすすめしたいのが、早朝と夕方の時間帯を活用したサイクリング。時間をずらすことで、暑さを避けつつ、快適で安全なライドが可能になります。
気温が低く、体への負担が少ない
早朝や夕方は、1日の中でも気温が比較的落ち着いている時間帯。とくに早朝は熱がこもっていない地面のおかげで空気もひんやり。体温上昇を抑えやすく、熱中症リスクも大幅に軽減されます。
紫外線が弱まり、日焼けしにくい
紫外線量は10時〜14時がピーク。早朝(〜8時台)や夕方(16時以降)に走ることで、肌へのダメージも抑えられます。日焼け止めやアームカバーも活用すれば、さらに安心です。
車や人が少なく、静かで走りやすい
早朝は通勤前の時間帯、夕方は通勤ラッシュを避ければ交通量が少なめ。信号待ちや人混みに煩わされることなく、スムーズにライドを楽しめます。
このように、早朝と夕方に絞るだけで、夏の過酷さは大きく変わります。
次のセクションでは、それぞれの時間帯の具体的なメリットと実践ポイントを見ていきましょう。
早朝ライドの魅力|“午前中完結”で休日を有効活用

暑さを避けながらしっかり走りたい人におすすめなのが、早朝ライド。日の出とともにスタートして、午前中のうちに帰宅するスタイルなら、快適に距離を伸ばせるうえに、その後の時間も有効に使えます。
特に休日や旅行中の朝は、家族や友人との予定に影響を与えずにサイクリングを楽しめる貴重な時間帯です。
涼しい空気と静かな道
早朝の空気は澄んでいてひんやり。車通りも少なく、鳥のさえずりや朝の風景を楽しみながら、静かな時間を独り占めできます。日中には味わえない“走るだけで気持ちいい”感覚が魅力です。
日差しが強くなる前に帰れる安心感
7〜8時を過ぎると気温と紫外線量は急激に上昇していきます。早朝にスタートすれば、10時前後にはライドを終えることができ、強い日差しにさらされる時間を大幅に短縮できます。
実際に私も、5時半自宅スタート、9時頃帰宅、その後ちょっと寝て昼くらいから行動~ということをたまにやりますが、1日が2回あるみたいで、ちょっと得した気分になります。
その後の予定も入れやすい
午前中にサイクリングを終えれば、午後はシャワーを浴びて買い物や家族との予定にも参加できます。旅行先でも「朝だけひとりでサッと走っておく」ことで、周囲とペースを合わせやすくなります。まあ、人と一緒に行く旅行で自分だけ早朝サイクリングなどという愚行は、よっぽどのモノ好きじゃないとやらないと思いますが…
起床・出発のコツも紹介
早起きが苦手な人は、前夜のうちにウェアやボトルなどを準備しておくとスムーズに出発できます。朝食は軽くエネルギーを補給する程度でOK。水分はしっかり摂ってから出発しましょう。ひと夏に1回でも2回でも「ちょっと今週末はやってみようかな」という気持ちのときに試してみるくらいでちょうどいいんじゃないでしょうか。
夕方ライドの魅力|夕暮れと風を感じるご褒美時間

一日の終わりに、沈みゆく太陽とともに走る夕方ライド。涼しくなってきた風を感じながら、ゆるやかにペダルをこぐ時間は、まさにご褒美のようなひとときです。
休日はもちろん、平日の仕事終わりに気分転換として走る人も増えています。
私は一時気の迷いから通勤の一部区間(片道15km)をチャリ勤していました。梅雨の時期に足が遠のいてそのままフェードアウトしました。ヘタレです。
夕暮れ時の風景と涼しさ
日没に近づく時間帯は、気温も徐々に下がり、日差しもやわらかくなります。赤く染まる空や水辺の風景、街灯が灯りはじめる静かな道。そんな中を走るだけで、心が癒されるような感覚が味わえます。
日中の予定を終えてからの“癒しライド”
日中は家族との予定や仕事があっても、夕方に少しだけ時間を作れば、自分だけのライド時間が確保できます。1時間程度の短距離でも、心身がリフレッシュされてストレス解消にもつながります。
ライト装備・帰宅時間の注意点
夕方ライドは暗くなる前に帰宅するのが基本。出発前にライトや反射材などを準備し、安全第一で走りましょう。特に日没後は視認性が低下するため、後方ライトや目立つカラーのウェアが有効です。
夏は“走る時間”を組み込んだ1日の過ごし方がカギ

夏のライドでは、「いつ走るか」を軸に1日の過ごし方を組み立てるのがポイントです。気温の上がる昼間を避け、涼しい時間帯に集中して走ることで、熱中症リスクを下げながら予定も充実させることができます。
とくに旅行や休日のサイクリングでは、“観光や休憩とのバランス”が満足度を左右します。
旅行中は朝夕ライド+日中観光がベストバランス
宿泊付きの自転車旅では、朝食前や夕食前に短時間だけ走るスタイルもありです。日中は無理せず観光やグルメを楽しみ、涼しい時間帯にサイクリストとしての時間を確保することで、心も体も満たされます。サイクリングをしながら見る朝日や夕日は格別な美しさがありますよ。
週末ライドも「朝活」スタイルで充実感アップ
週末の朝に早起きして1〜2時間走れば、日中は家族との予定や趣味に集中できます。午前中にカフェに立ち寄ったり、帰宅後にシャワーを浴びてすっきり過ごす休日は、満足度の高い1日になります。
このように、「気温が高い時間は無理に走らない」という考え方をベースに、夏の1日を設計することで、快適さも安全性もぐんとアップします。
快適な朝夕ライドを叶える4つの工夫

早朝や夕方の時間帯にライドをするだけでも十分快適ですが、いくつかの工夫を加えることで、さらに安全でスムーズなサイクリングを楽しむことができます。短時間でも快適さと安心感を高めるコツを押さえておきましょう。
準備は前日に済ませる
出発前にバタバタすると、それだけで疲れてしまいがち。ウェアやドリンク、ライト、ルート確認などは前日のうちに済ませておくと、当日の朝や夕方に気持ちよく出発できます。ルート確認をしているときが一番楽しかったりもしますよね。
服装は通気性+紫外線対策を両立
朝でも紫外線はゼロではありません。夏用のサイクルジャージや冷感インナー、アームカバーなどを活用し、風通しの良さと日差し対策を両立させましょう。薄手でもUVカット機能のあるウェアがおすすめです。しっかり日焼け止めを塗っておくことも忘れずに。
朝食・夕食タイミングと補給の注意
早朝ライド前は、バナナやカロリーメイト的な食べ物など消化に負担がかからないものを少し口にしておきましょう(私は「弱虫ペダル」という漫画で『パスタはいいぞー、すぐエネルギーになる』というのをみてからもっぱらパスタを好んで食べてます)。夕方ライドでは、空腹状態で走るとパフォーマンスが落ちやすい(なんかいつもより疲れて感じる)ため、軽い補食をしてから出発するのが理想です。
ライト・反射材など装備のポイント
早朝や夕方は暗くなりやすい時間帯。前照灯・リアライトはもちろん、反射ベストやサドルバッグにリフレクターを付けるなど、周囲からの視認性を高める装備を忘れずに。日没時間も事前に確認しておきましょう。特に、リアライトはたまにつけていない人がいますが「車から認識してもらうためのライト」なので、必ずつけましょう。
「それでも暑さが不安」な人へのプチアドバイス

早朝や夕方を狙っても、「やっぱり夏の暑さは怖い」と感じる方もいるかもしれません。無理せず、自分に合ったスタイルで楽しむことが一番大切です。ここでは、走らない選択肢や代替の楽しみ方についても紹介します。
走らない選択もOK
無理に走る必要はありません!特に最近の夏は猛暑続きで命の危険を感じることも…
夏は休養期間と割り切って、秋以降のライドに向けて体力づくりやルートの計画に時間を使うのも立派な楽しみ方です。SNSやYouTubeで他のサイクリストの旅をチェックして、次のシーズンに備えるのも一つの方法です。
ちなみに、私はYou Tubeとかであまり人の旅を詳しく見ない派です。皆さん臨場感あふれるすごい動画をいっぱい作られてて、見ると満足してしまうので…あと前情報少なめの方が行ったとき楽しめるって気がしてます。
屋内トレーニングや涼しい場所での散策も有効
ジムのエアロバイクを使えば、空調の効いた室内で汗をかきながら体力維持ができます。たまーに見かけるんですが、エアロバイクの周りにモニターがついてて、その場所を走ってる感を体験できるバイクもあります。あれあると乗っちゃうんですよね。
また、高原や森林公園など涼しいスポットに出かけて短いウォーキングや散策を楽しむのも、夏ならではの過ごし方です。
夏にしかできない楽しみ方は、ライドだけではありません。自分の体調や生活リズムに合わせて、“夏の遊び方”を柔軟に選びましょう。
早朝&夕方ライドのよくある質問
Q. 早朝と夕方、どちらの方が安全ですか?
一般的には早朝の方が安全性が高いと言われています。気温が安定しており、交通量も少なめ。夕方は涼しい反面、帰宅ラッシュや日没による視認性の低下があるため、ライト装備などの安全対策が必須です。
Q. 早朝ライド前に食事はした方がいいですか?
はい、軽くでいいので何か口にしておくのが望ましいです。バナナやエネルギーバー、ゼリー飲料など消化に優しくエネルギー補給できるものがおすすめです。空腹で走ると力が出にくく、体調を崩す原因になります。
Q. 夕方ライドは何時ごろまでに終えるのが理想?
地域や季節によりますが、日没の30分前までに帰宅を目安にしましょう。日没直後は急激に視界が悪くなり、事故リスクが上がります。ライトを点灯しながら走る場合でも、できるだけ明るいうちに走り終えるのが安心です。
Q. 夏の夜間ライドってどうですか?
気温は下がりますが、視認性の悪さや虫の多さ、防犯面などの問題もあるため、初心者にはあまりおすすめできません。まずは早朝や夕方ライドで慣れてから、夜間ライドに挑戦するのがよいでしょう。ちなみに夜間ライドはテントを積んで走るような自転車旅行のときに強い味方になります。
まとめ|夏でも“気持ちよく走れる時間”はある
真夏のサイクリングは「暑くて無理」と思いがちですが、時間帯を工夫するだけで快適さは大きく変わります。特に早朝や夕方のライドは、涼しさ・静けさ・景色の美しさといった、夏ならではの魅力が詰まっています。
この記事で紹介したように、
・暑さを避けたいなら朝に走る
・リラックスしたいなら夕方に走る
という選択肢を持つことで、夏でも無理なくライドを楽しむことができます。
「夏は走らない」と決めつける前に、まずは近所を1時間だけでも走ってみませんか?
新しいサイクリングの楽しみ方がきっと見つかります。