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房総フラワーライン サイクリングガイド|館山~和田浦55km

房総フラワーライン(館山駅~和田浦駅55km)のサイクリングコースを徹底解説。菜の花と海の絶景を楽しむ中級者向けルート。野島崎灯台、洲崎灯台、平砂浦海岸など見どころ満載。輪行アクセス、補給ポイント、季節別の楽しみ方まで完全ガイド。
体力難易度:★★★☆☆
技術難易度:★★☆☆☆
距離の目安:約55km(片道)
目次

ルート概要

房総フラワーラインは、千葉県館山市から南房総市を結ぶ海岸道路(愛称区間約46km)の愛称で、特にその主要区間を含み房総半島を巡る館山駅から和田浦駅までの約55kmのルートは、菜の花と海の絶景が楽しめるサイクリングコースとして人気です。

距離 約55km(片道)
獲得標高 約300m
所要時間 3.5〜5時間
路面状況 アスファルト舗装
難易度 中級者向け
推奨季節 1〜3月(菜の花)、春・秋(3-5月、9-11月)
スタート/ゴール 館山駅〜和田浦駅

※所要時間は休憩を含みません。初心者の方は余裕を持って計画してください。
※掲載情報は2025年11月時点のものです。天候や道路状況により変更される場合がありますので、出発前に最新情報をご確認ください。

房総フラワーラインの菜の花と海岸線
房総フラワーラインの代表的な風景。1〜3月にかけて菜の花が道路沿いを彩る
出典: 館山市観光協会

ルート上のポイント一覧

記号 ポイント名 解説
A 館山駅 スタート地点。輪行アクセス抜群、駅前にコンビニ・トイレあり。
B 洲崎灯台 房総半島西端の灯台。富士山や伊豆諸島の眺望が楽しめる絶景スポット。
C 平砂浦海岸 日本の白砂青松100選。約6kmの美しい砂浜と松林が続く海岸線。
D 野島崎灯台 房総半島最南端の絶景スポット。登れる灯台で太平洋の大パノラマを満喫。
E 白間津の花畑 南房総を代表する花畑。1〜3月の菜の花、春のポピーが見どころ。
F 道の駅ちくら潮風王国 海鮮グルメと地元野菜が充実。最終補給ポイントとして重要。
G 和田浦駅 ゴール地点。JR内房線の駅で輪行での帰路が便利。駅前に商店あり。

スポット紹介

A: 館山駅(スタート地点)

館山駅の駅舎外観
館山駅の駅舎。輪行でのアクセスに便利で、駅前には各種施設が充実
出典: 海の見える駅

館山駅は房総フラワーライン サイクリングの理想的なスタート地点です。JR内房線の駅で、都心からの輪行アクセスが抜群。新宿から特急さざなみで約2時間、東京駅から約2時間30分でアクセスできます。駅前にはコンビニ、トイレ、駐車場が完備されており、サイクリング前の準備や補給に困りません。駅西口から房総フラワーライン方面へは約3kmで、市街地を抜けるとすぐに海沿いの爽快なルートが始まります。輪行での帰路も、ゴール地点の和田浦駅から館山駅まで約15分でアクセス可能なため、片道サイクリングに最適です。

B: 洲崎灯台

洲崎灯台と東京湾の眺望
房総半島西端に立つ洲崎灯台。晴れた日には富士山や伊豆諸島の絶景が望める
出典: 千葉まほろば神社

洲崎灯台は館山駅から約13km地点にある房総半島西端の絶景スポットです。東京湾と相模湾を分ける岬に建つ白亜の灯台で、晴れた日には富士山や伊豆諸島の素晴らしい眺望が楽しめます。灯台周辺は公園として整備されており、ベンチやトイレもあるため休憩にも最適。ここから房総フラワーラインの本格的な海岸線ルートがスタートします。駐車場完備で観光バスも多く訪れる人気スポットですが、早朝や平日なら比較的静かにサイクリングを楽しめます。灯台から平砂浦海岸へ続く道は、特に1〜3月の菜の花シーズンには黄色い花畑と青い海のコントラストが見事です。

C: 平砂浦海岸

平砂浦海岸の白砂青松の美しい海岸線
平砂浦海岸の美しい砂浜と松林。日本の白砂青松100選に選ばれた絶景
出典: 館山市観光協会

平砂浦海岸は洲崎灯台から約6km続く美しい砂浜で、日本の白砂青松100選に選ばれた房総フラワーラインのハイライトです。道路と海岸の間には冬の強風を防ぐクロマツの防風林が植えられており、白い砂浜と緑の松林、青い海の三色のコントラストが見事です。平砂浦海岸沿いを走る房総フラワーラインの区間(伊戸から相浜まで約6km)は「日本の道100選」に認定されており、サイクリストにとって最も爽快な区間の一つ。海岸沿いには遊歩道も整備されているため、自転車を降りて海辺を散策することも可能です。特に夕方の時間帯は夕日が美しく、写真撮影スポットとしても人気。強い海風が吹くことがあるため、風向きを確認してから走行することをおすすめします。

D: 野島崎灯台

野島崎灯台の白亜の灯台と太平洋
房総半島最南端の野島崎灯台。登れる灯台として太平洋の大パノラマが楽しめる
出典: ちば観光ナビ

野島崎灯台房総半島最南端に位置する絶景スポットで、ルート上の立ち寄りポイントとしておすすめです。明治2年(1869年)に建設された歴史ある灯台で、現在でも登ることができる灯台として人気。螺旋階段を上った展望台からは太平洋の大パノラマが広がり、サイクリングの絶景ポイントとして最高の体験ができます。灯台周辺は野島崎公園として整備されており、ベンチや休憩施設も充実。公園内には道の駅白浜野島崎もあり、トイレ休憩や軽食の購入に便利です。入場料は大人300円(2025年11月時点)で、営業時間は9:00〜16:30。野島崎から和田浦駅までは約24kmで、千倉・和田方面への海岸線を楽しみながらゴールを目指せます。

E: 白間津の花畑

白間津の花畑に咲く色とりどりの花々
白間津の花畑では1月から3月にかけて菜の花、春にはポピーが咲き誇る
出典: ちば観光ナビ

白間津の花畑は南房総市の代表的な花の名所で、房総フラワーラインサイクリングの最大の見どころです。1月下旬から3月上旬にかけて菜の花が満開となり、一面を黄色く染める光景は圧巻。春にはポピー、キンセンカ、ストックなどカラフルな花々が次々と開花し、季節ごとに異なる表情を見せてくれます。花畑は地元農家が丹精込めて育てており、花摘み体験(有料)も楽しめます。畑の中には遊歩道が整備されているため、自転車を降りてゆっくりと花を観賞することが可能。太平洋をバックにした花畑の写真は、房総フラワーラインサイクリングの思い出として最高の一枚になるでしょう。見頃の時期は気象条件により前後するため、開花情報を事前にチェックすることをおすすめします。

F: 道の駅ちくら潮風王国

道の駅ちくら潮風王国の施設外観
道の駅ちくら潮風王国。新鮮な海鮮グルメと地元野菜が自慢の最終補給ポイント
出典: 南房総いいとこどり

道の駅ちくら潮風王国は館山駅から約39km地点にある重要な補給ポイントです。千倉漁港に隣接しており、新鮮な海鮮料理が自慢。特に地魚を使った海鮮丼や刺身定食は、サイクリングで消耗した体力回復に最適です。直売所では朝獲れの魚介類や地元野菜を販売しており、価格の安さと鮮度の良さで人気。施設内のレストラン「潮風食堂」では、房総の海の幸を存分に味わえます。ソフトクリームやスイーツも充実しており、後半戦に向けたエネルギー補給にもおすすめ。大型の駐車場完備で自転車置き場も確保されているため、安心して食事や買い物が楽しめます。営業時間は9:00〜17:00(2025年11月時点)で、立ち寄り計画を立てる際の参考にしてください。

G: 和田浦駅(ゴール地点)

和田浦駅の駅舎外観
和田浦駅の駅舎。JR内房線の駅で、輪行での帰路に便利なゴール地点
出典: 海の見える駅

和田浦駅は房総フラワーライン サイクリングのゴール地点として最適な駅です。JR内房線の駅で、館山駅から約55km、野島崎灯台から約24kmの位置にあり、輪行での帰路が非常にスムーズです。駅周辺には商店やコンビニがあり、帰路前の最終補給や軽食購入が可能。駅前には駐輪スペースもあり、輪行袋への収納作業も落ち着いて行えます。和田浦駅から館山駅まではJR内房線で約15分、そこから特急さざなみに乗り換えれば新宿まで約2時間でアクセス可能。B.B.BASE(サイクルトレイン)の発着駅でもあるため、サイクリング拠点としても人気の駅です。海も近く、駅のホームからは太平洋を望むことができ、ゴール地点としての達成感を味わえます。

ルートの見どころと魅力

房総フラワーラインの最大の魅力は、海と花の絶景を同時に楽しめることです。特に1月下旬から3月上旬の菜の花シーズンには、道路沿いに広がる黄色い花畑と青い太平洋のコントラストが見事で、まさに「フラワーライン」の名にふさわしい光景が展開されます。

ルート全体の約6割が海岸線沿いを走行するため、常に海を感じながらサイクリングが楽しめます。平砂浦海岸の区間では日本の白砂青松100選に選ばれた美しい砂浜と松林を眺めながら、爽快な海風を感じられます。また、洲崎灯台や野島崎灯台など2つの歴史ある灯台を巡ることができ、房総半島の西端と南端を結ぶ地理的な面白さもあります。

道中には道の駅ちくら潮風王国があり、地元の特産品やグルメを楽しめることも大きな魅力。千倉漁港で水揚げされた新鮮な海鮮料理や、地元野菜など、南房総ならではの味覚がサイクリングの楽しみを倍増させてくれます。ゴールの和田浦駅はJR内房線の駅で輪行帰路に最適な立地。鉄道アクセスが確保されているため、安心してサイクリングを楽しめるのも大きなメリットです。

季節ごとの楽しみ方

1月〜3月(菜の花シーズン)は房総フラワーラインのベストシーズンです。この時期は菜の花が満開となり、道路沿いが一面黄色に染まります。特に白間津の花畑では菜の花に加えてストックやキンセンカも開花し、カラフルな花畑が楽しめます。気温も比較的温暖で、防寒対策をすれば快適にサイクリングできます。

4月〜5月(春シーズン)は菜の花に代わってポピーやマリーゴールドが咲き始めます。気候も安定しており、サイクリングには理想的な季節。桜の開花時期と重なることもあり、花畑と桜のコラボレーションが見られることもあります。

6月〜8月(夏シーズン)は花の種類は少なくなりますが、海水浴シーズンのため海の美しさが際立ちます。ただし気温が高いため、早朝スタートや十分な水分補給が必要です。

9月〜11月(秋シーズン)は再び過ごしやすい気候となり、コスモスなどの秋の花が楽しめます。台風シーズンでもあるため、天気予報をよく確認してから出発しましょう。

補給・休憩ポイント

房総フラワーライン サイクリングでは、適切な補給計画が安全走行の鍵となります。主要な補給ポイントを距離順にご紹介します。

館山駅前(0km地点):スタート前の最終確認地点。コンビニ(セブンイレブン、ローソン)、トイレ、駐車場完備。

洲崎灯台周辺(13km地点):自販機、トイレあり。コンビニはないため、必要な補給は事前に済ませておきましょう。

野島崎灯台(31km地点):絶景ポイントで休憩。道の駅白浜野島崎で軽食・トイレ利用可能。白間津・千倉方面へ向かう重要な中間地点。

白間津花畑周辺(37km地点):自販機あり。花畑見学の際の水分補給に活用を。

道の駅ちくら潮風王国(39km地点)主要補給ポイント。海鮮料理でしっかりとした食事が可能。レストラン、直売所、トイレ完備。

和田浦駅(55km地点):ゴール地点。駅周辺にコンビニあり。

各ポイント間は約10〜20km間隔のため、水分と軽食は常に携行することをおすすめします。特に野島崎灯台から道の駅ちくら(約8km)、道の駅ちくらから和田浦駅(約16km)の区間は距離があるため、補給計画を事前に立てましょう。

アクセス・輪行情報

電車でのアクセスは非常に便利で、JR内房線館山駅がスタート地点となります。新宿駅から特急さざなみで約2時間、東京駅から約2時間30分でアクセス可能。輪行の場合は輪行袋の持参が必須です。

帰路の選択肢は、ゴール地点の和田浦駅からJR内房線で館山駅まで約15分(約240円)、そこから特急さざなみに乗り換えて帰路につくのが最もスムーズです。往復サイクリング(約110km)も可能ですが、体力に余裕がある方向けです。輪行袋は必ず持参しましょう。

車でのアクセスの場合、館山駅周辺には複数の有料駐車場があります。料金は1日500〜1000円程度。ただし花の見頃時期や週末は混雑が予想されるため、早めの到着をおすすめします。

レンタサイクルも館山駅周辺で利用可能です。電動アシスト付きレンタサイクルもあり、体力に不安がある方や長距離に慣れていない方には心強いサポートとなります。料金や予約方法は事前に確認しましょう。

よくある質問(FAQ)

初心者でも完走できますか?

距離が55kmあるため、普段30km程度のサイクリングに慣れている中級者向けのルートです。獲得標高は約300mとそれほど多くありませんが、距離があるため体力配分が重要です。初心者の方は電動アシスト付きレンタサイクルの利用をおすすめします。不安な場合は野島崎灯台(31km地点)で引き返すことも検討しましょう。

花の見頃はいつですか?

菜の花の見頃は1月下旬から3月上旬です。特に2月中旬が最も美しい時期とされています。ポピーは4月〜5月、コスモスは10月〜11月が見頃です。開花状況は天候により前後するため、出発前に南房総市観光協会の公式サイトで最新情報をご確認ください。

風が強い日のサイクリングは危険ですか?

海沿いのルートのため、強風の日は注意が必要です。特に平砂浦海岸の区間では横風が強く、バランスを崩しやすくなります。風速10m/s以上の予報が出ている日は、安全のため延期を検討してください。風向きによっては追い風・向かい風の影響も大きく受けます。

レンタサイクルは利用できますか?

館山駅周辺では複数のレンタサイクル店が営業しています。一般的な自転車から電動アシスト付きまで選択可能です。55kmの距離を考慮すると、電動アシスト付きがおすすめです。料金は1日2000〜4000円程度。事前予約が確実で、営業時間や返却時間の確認も忘れずに。和田浦駅での乗り捨てが可能かどうかも事前に確認しましょう。

雨の日でも走行できますか?

安全のため雨天時の走行はおすすめしません。路面が滑りやすくなり、視界も悪化します。また花畑の見学も十分に楽しめません。天気予報を確認し、晴れまたは曇りの日を選んでサイクリングを楽しんでください。

おすすめの出発時刻は?

朝8〜9時の出発がおすすめです。道の駅の営業開始時刻(9時)に合わせ、昼食時間を確保できます。夕方までにゴールでき、帰路の電車時刻にも余裕があります。花の写真撮影には午前中の柔らかい光が最適です。