カスイチってどんなルート?この記事でわかること
関東最大級の湖・霞ヶ浦(かすみがうら)を一周するロングライドコース「カスイチ」は、全長約125kmの絶景サイクリングルート。ほぼ全区間が平坦で信号も少なく、初心者〜中級者にも人気のエリアです。
特に魅力なのは、湖畔を走る開放感と、水辺ならではの静けさ。晴れた日には筑波山を遠くに望みながら、風に吹かれてのびやかにペダルを回す感覚がたまりません。
また、近年は土浦駅を中心とした「つくば霞ヶ浦りんりんロード」の整備も進み、レンタサイクルやサイクルカフェ、シャワー完備の施設も充実。気軽に“旅するように走る”ことができるのも魅力です。
この記事では、以下のような疑問や悩みに答えながら、初めてのカスイチを成功させるための完全ガイドとしてお届けします。
フルコースとショートカット、どちらがおすすめ?
絶対に立ち寄りたい絶景&グルメスポットは?
自転車で行くにはどうアクセスするのがベスト?
輪行は?宿泊は?初心者でも安心できる?
必要な装備や服装は?風向きに注意って本当?
「いつかやってみたい」と思っていたあなたも、この記事を読み終えるころには、“カスイチデビュー”への第一歩を踏み出したくなるはずです。
霞ヶ浦一周の基本情報とモデルコース

「カスイチ」は、茨城県にある霞ヶ浦をぐるりと一周する全長約125kmのサイクリングルート。湖畔を走る風景の美しさと、アップダウンの少ないフラットな地形が魅力で、ロングライド初心者にも人気のコースです。
スタート地点のおすすめは「土浦駅」または「霞ヶ浦総合公園」

輪行するなら、JR常磐線・土浦駅がもっとも便利。駅直結の「りんりんスクエア土浦」には、レンタサイクルやロッカー、シャワー設備、カフェまでそろっており、サイクリストのための拠点として最適です。
車でアクセスする場合は、霞ヶ浦総合公園がおすすめ。広々とした無料駐車場があり、スタート・ゴール地点として使いやすいほか、湖畔でのんびり過ごせる芝生広場も魅力です。
一周コースは「時計回り」がおすすめ
カスイチを走るなら、風向きや安全面から時計回りがベター。西風が多い霞ヶ浦では、午後からの追い風に乗れるため、後半の体力消耗を抑えられます。右手に湖を見ながら走れるため、景観も楽しみやすいです。
初心者にはショートカットコースもおすすめ
「いきなり125kmは不安…」という方には、霞ヶ浦大橋を利用して約90kmに短縮できるショートカスイチがおすすめ。西岸〜南岸の景色をしっかり味わいながら、日帰りでも無理のないライドが楽しめます。
湖を中心に、体力やスケジュールに合わせて距離調整できるのがカスイチの魅力。無理なく、自分に合ったプランで“湖の旅”を満喫しましょう。
絶景スポット&立ち寄りグルメスポット7選
カスイチの楽しみは、ただ走るだけではありません。湖畔の絶景や地元グルメとの出会いも、このルートならではの魅力です。ここでは、途中で立ち寄りたいおすすめスポットを7つ厳選してご紹介します。
歩崎公園(かすみがうら市)

霞ヶ浦を見渡す高台にある公園で、広々とした芝生と展望台が特徴。風を感じながら休憩できる絶好のビュースポットで、天気が良ければ筑波山の姿もくっきり見えます。
近くには「かすみがうら市水族館」や足湯もあり、ファミリー層や観光客にも人気の場所です。
道の駅たまつくり(行方市)

新鮮な農産物と地元食材を使ったグルメが楽しめる人気の道の駅。特におすすめは、行方産のレンコンを使ったコロッケや、うなぎの蒲焼き弁当。
霞ヶ浦を一望できるウッドデッキで、湖を眺めながらのんびり食事ができます。
霞ヶ浦大橋(行方市〜美浦村)
霞ヶ浦の東西を結ぶ大きな橋で、ショートカスイチルートの分岐点にもなる重要スポット。橋の上からは雄大な湖の景色が広がり、夕暮れ時の景観は特にフォトジェニックです。
橋の上は自転車でも走行可能ですが、風が強い日は注意が必要です。
うなぎ割烹 とみた(土浦市)
スタミナ補給にぴったりな老舗うなぎ店。ふっくら柔らかな蒲焼きは地元でも評判で、サイクリストが多く立ち寄る人気店です。
土浦駅近くにあるため、スタート前後の食事にも便利。
美浦村陸平貝塚公園(みほむら おかひらかいづかこうえん)

霞ヶ浦のほとりにひっそり佇む遺跡公園。静かな湖畔の風景と、縄文時代の歴史を感じる展示が独特の雰囲気を醸し出しています。
観光地化されていない穴場なので、静かに過ごしたい人におすすめです。
ジェラテリア イニミニマニモ(阿見町)

霞ヶ浦サイクリング中のご褒美スイーツとして人気のジェラート店。地元の牛乳や果物を使ったフレーバーは、どれも絶品。
夏場のライドでは、ひんやり甘いひと口が疲れを癒してくれます。
かすみキッチン(りんりんポート土浦内)

サイクリスト向け複合施設「りんりんポート土浦」にあるカフェレストラン。カスイチ帰りの人にも便利で、地元野菜をふんだんに使ったヘルシーなランチが楽しめます。
シャワーや休憩スペースも併設されているので、旅の締めくくりにも最適です。
カスイチを快適に走るための装備&準備
カスイチはほぼ平坦で初心者にもやさしいルートですが、125kmという長距離を走るには事前の準備が不可欠です。特に装備と補給は、快適さと安全性を大きく左右します。
必携アイテムと装備チェック
ロングライドでは、基本的なアイテムをしっかり揃えておくことが大切です。特に以下の5つは最低限持参しましょう。
パンク修理キット(チューブ・タイヤレバー・携帯ポンプ)
モバイルバッテリー(スマホのナビ利用に備えて)
ライト(前後とも、トンネルと夕方に備える)
ウインドブレーカー(湖畔は風が強く、気温差も出やすい)
補給食(ジェル・ようかん・ナッツ類など軽量でエネルギー密度が高いもの)
特に霞ヶ浦周辺は日陰が少なく、日差し対策としてアームカバーやサングラスもおすすめです。
補給ポイントとトイレ事情
カスイチの沿道にはコンビニや自販機が点在していますが、一部区間(北岸エリアなど)は補給がしづらくなるため、早めの給水・補給が鉄則です。
トイレも道の駅や公園、コンビニで確保可能ですが、あらかじめGoogleマップでチェックしておくと安心です。
ルート確認とナビの活用
「つくば霞ヶ浦りんりんロード」公式サイトでは、カスイチのGPXデータやマップPDFが配布されています。サイコンやスマホアプリ(Ride with GPSやYahoo!カーナビ)で事前にルートを取り込んでおくと安心です。
また、道路の案内標識は整備されているものの、分岐や橋付近では見落としやすいため、ナビアプリと標識を併用するのがベストです。
輪行・宿泊・アクセス完全ガイド

霞ヶ浦一周は都心からのアクセスも良好で、日帰りも宿泊も選べるのが魅力です。ここでは輪行や宿泊、車でのアクセスまで、旅のスタイルに合わせた情報をまとめました。
輪行派は「土浦駅」が拠点に最適
カスイチに輪行で挑戦するなら、JR常磐線・土浦駅がベスト。特急「ときわ」も停車し、上野から約1時間で到着できます。
駅直結の「りんりんスクエア土浦」は、サイクルラック・ロッカー・シャワー・カフェなどが揃ったサイクリストの拠点。自転車を組み立ててすぐスタートできる快適な導線が整っています。
また、JR東日本の「B.B.BASE(房総バイシクルベース)」が期間限定で土浦に運行されることもあるので、イベント期間はチェックしておくと便利です。
一泊派には土浦・かすみがうら市エリアの宿が便利
宿泊を前提とする場合は、スタート地点に近いエリアに宿を取るのがおすすめです。特に以下の2エリアはアクセスとサービスのバランスが良好です。
土浦駅周辺のビジネスホテル(輪行に便利/飲食店も豊富)
かすみがうら市内の旅館・民宿(湖畔の景色や地元料理を満喫)
また、サイクリスト歓迎の宿では、バイクラックの設置や洗車スペース、朝食時間の相談に応じてくれるところもあります。
車利用の場合は「霞ヶ浦総合公園」などに無料駐車
車でアクセスするなら、無料で利用できる公共駐車場がある霞ヶ浦総合公園や歩崎公園が便利です。トイレや水道、芝生広場もあり、走行後にのんびり休憩するのにもぴったり。
ただし、大会やイベント時は混雑することもあるため、早めの到着がおすすめです。
初心者がカスイチを完走するコツ
「125kmのロングライド」と聞くと、構えてしまう方も多いかもしれません。でも実際のカスイチは、平坦で交通量も少なく、工夫すれば十分完走できるコースです。ここでは、初心者が無理なく楽しむためのコツを紹介します。
風向きに注意してルートを選ぶ
霞ヶ浦周辺では、西寄りの風が多く吹くのが特徴です。そのため、午後の追い風に乗れる「時計回り」がおすすめ。出発前に天気アプリで風向きをチェックしておくと、当日の負担がぐっと軽くなります。
また、海沿いとは異なり遮るものが少いため、風の影響は思いのほか大きいです。軽量な服装+ウインドブレーカーで対応しましょう。
こまめな休憩と補給がカギ
慣れていないと、「もう少し走れるから」と休憩を後回しにしがちですが、早め早めの休憩と補給が完走の秘訣です。
おすすめは「1時間に1回・10分程度」の小休憩をルール化すること。コンビニや道の駅、日陰のある公園などをマップ上で事前にチェックしておくと安心です。
水分と塩分を両方取れるスポーツドリンクや、ようかん・エナジージェルなど手軽な補給食も持参しましょう。
「完走」にこだわりすぎず、まずは楽しむ
はじめてのロングライドでは、すべてを完璧にこなすのは難しいもの。途中でショートカットしても、輪行で帰ってもOKです。
大切なのは「また走りたくなる楽しい体験」にすること。きれいな景色や地元の美味しいものを味わいながら、ゆっくり進むくらいがちょうどいい。時間と体力に余裕を持ったスケジューリングが、満足度を高めてくれます。
FAQ|カスイチ前に知っておきたいこと
Q. カスイチってどのくらいの体力が必要?
一周約125kmという距離はありますが、ルートのほとんどが平坦で信号も少ないため、普段から30〜50kmほど走っている方ならチャレンジ可能です。途中で休憩をこまめに入れたり、90km程度に短縮できるショートカットルートもあるので、初めてのロングライドにもおすすめです。
Q. レンタサイクルでも一周できますか?
はい、土浦駅直結の「りんりんスクエア土浦」などでクロスバイクやEバイクのレンタルが可能です。長距離を走る場合は、Eバイクのバッテリー残量や補給拠点の有無を事前に確認しておくと安心です。一周を目指す場合は、朝早めの出発がおすすめ。
Q. トイレや自販機はちゃんとある?
基本的には道の駅、公園、コンビニなどに適度な間隔でトイレ・自販機があります。ただし、北岸エリア(行方市〜美浦村あたり)は休憩スポットがやや少ないため、早めの補給と場所の事前チェックがおすすめです。
Q. 一人でも安全に走れますか?
一人でも安心して走れる環境が整っています。「つくば霞ヶ浦りんりんロード」沿いには案内板やマップもあり、道に迷いにくいのが特徴です。ただし、午後に向けて風が強くなる日もあるため、無理のない時間設定と装備を心がけましょう。
まとめ|カスイチで“ロングライドの旅”をはじめよう
霞ヶ浦一周「カスイチ」は、関東からアクセスしやすく、初心者でも挑戦しやすいロングライドルート。平坦で走りやすく、湖畔の絶景や地元グルメ、休憩スポットも充実しているため、“旅するサイクリング”を気軽に楽しめるのが魅力です。
「いつか走ってみたい」と思っていた方も、この記事を読んだ今がそのタイミングかもしれません。ショートコースや輪行を組み合わせれば、無理なく自分のペースで走ることができます。
まずは霞ヶ浦から、あなたのロングライド旅を始めてみませんか?