サイクリングにサングラスが必要な3つの理由
サングラスは単に「眩しさを防ぐ」だけでのアイテムではありません。自転車におけるアイウェアには、大きく分けて3つの重要な役割があります。
1. 紫外線(UV)から目を守る
長時間屋外で紫外線を浴び続けると、目は肌と同じように日焼けし、充血や疲労の原因になります。将来的には白内障などの眼病リスクを高めることも。UVカット機能(UV400など)がついたサングラスをかけることで、これらのリスクを大幅に減らし、ライド後の目の疲れを軽減できます。
2. 風・埃・虫などの飛来物を防ぐ
スポーツ自転車はママチャリとは比べ物にならないスピードが出ます。裸眼で走ると風で目が乾いて開けていられなくなったり、カナブンや小さな虫が目に飛び込んでくることがあります。走行中に視界を奪われると転倒や事故に直結するため、物理的なガードとしてアイウェアは必須です。
3. 路面の状況を見やすくする
アスファルトの照り返しや西日の強烈な光は、視界を白く飛ばしてしまいます。サングラス(特に偏光レンズ)を使用することで、路面の凹凸やマンホール、落ちているガラス片などを発見しやすくなり、安全な走行が可能になります。
初心者が失敗しないサングラスの選び方5つのポイント
見た目のデザインだけで選ぶと、「走っているとズレてくる」「頬に当たって痛い」といった失敗をしがちです。以下の5つのポイントを押さえて選びましょう。
① フィット感(アジアンフィット)
海外ブランドの製品は、鼻が高く顔の幅が狭い欧米人向けに作られていることが多いです。日本人が使うと「鼻パッドが届かない」「こめかみが痛い」ということが起きます。「アジアンフィット」と記載されたモデルや、日本ブランド(SWANS、OGK KABUTOなど)を選ぶと失敗が少なくなります。
② レンズの種類(偏光 vs 調光)
レンズには主に2つの高機能タイプがあります。自分の走る時間帯に合わせて選びましょう。
| 種類 | 特徴 | おすすめな人 |
|---|---|---|
| 偏光レンズ | 乱反射をカットし、路面のギラつきを抑える。景色がくっきり見える。 | 日中のライドがメインの人。釣りやドライブと兼用したい人。 |
| 調光レンズ | 紫外線の量に合わせてレンズの色が自動で変わる(透明⇔スモーク)。 | 通勤通学(朝・夜)で使う人。トンネルが多いコースを走る人。 |
③ 安全性(レンズの素材)
万が一の転倒時や、小石が飛んできた時にレンズが割れて目に刺さると大変危険です。ガラス製ではなく、「ポリカーボネート」や「トリアセテート(TAC)」などのプラスチック素材のレンズを選びましょう。特にポリカーボネートは耐衝撃性に優れており、スポーツ用途では理想的です。
④ 軽さと視界の広さ
長時間のライドでは、数グラムの重さがストレスになります。重量30g以下を目安に選ぶと快適です。また、前傾姿勢になった時にフレームが視界を遮らないよう、レンズが顔のカーブに沿った「ハイカーブレンズ」や「フレームレス」のデザインがおすすめです。

フィット感は本当に重要です。私も最初はデザイン優先で海外ブランド製を買ったのですが、横幅が合わずコメカミが激痛で断念…。その後、日本ブランドに買い替えてからは100km走ってもズレ知らずです。
おすすめ商品7選:初心者向け高コスパモデルを厳選
ここからは、初心者におすすめのサングラスを「コスパ重視」「機能重視」「品質・スタイル重視」の3つのカテゴリに分けて紹介します。
【コスパ重視】とりあえず試したい!入門用サングラス2選
「まずは安いもので使用感を試してみたい」「予備として持っておきたい」という方におすすめの、圧倒的コスパを誇るモデルです。
1. FERRY(フェリー) 偏光レンズ スポーツサングラス フルセット|コスパ最強の入門機

FERRY 偏光レンズ スポーツサングラス フルセット の価格を比較する
Amazonで爆発的な人気を誇る、初心者セットの決定版です。最大の特徴は、偏光レンズを含む5枚の交換レンズが付属していること。晴天用、曇天用、夜間用(イエロー、クリア)と、シーンに合わせて使い分けられます。
質感は価格相応ですが、2,000円台でこれだけのセットが揃うのは破格です。「サングラスが自分に必要かわからない」という方が、最初の実験台として購入するのに最適です。度付きインナーフレームも付属しているため、メガネユーザーの「お試し」にも対応します。
- 価格:約2,680円(税込)※2025年12月時点
- 重量:約27g
- 付属品:交換レンズ5枚、ストラップ、専用ケース、度付きインナー
2. Coleman(コールマン) 偏光サングラス CO3033|信頼のアウトドアブランド

Coleman 偏光サングラス CO3033 の価格を比較する
キャンプ用品でおなじみのColeman(コールマン)が展開する偏光サングラスです。自転車専用設計ではありませんが、アウトドアブランドならではのしっかりとした作りと、安心のブランド力が魅力です。
「いかにもスポーツ用」というトゲトゲしいデザインが苦手な方や、クロスバイクでのポタリング、普段着での街乗りにマッチします。偏光レンズを搭載しており、路面のギラつきもしっかりカットしてくれます。
- 価格:約1,500〜2,500円(税込)※2025年12月時点
- 機能:偏光レンズ(トリアセテート)
- おすすめ:クロスバイク、ポタリング、キャンプ兼用
【機能重視】悩み解決!調光・メガネ対応サングラス2選
「通勤で朝も夜も走る」「コンタクトレンズが苦手」といった、具体的な悩みを解決してくれる高機能モデルです。
3. ROCKBROS(ロックブロス) 調光サングラス 10125|朝夜対応の調光レンズ

ROCKBROS 調光サングラス 10125 の価格を比較する
「調光レンズ」を使ってみたいけれど、有名ブランドのものは高くて手が出ない……という方におすすめのモデルです。紫外線の強さに応じてレンズの濃さが自動で変わるため、日中のサイクリングから夜間の自転車通勤まで、レンズ交換なしで対応できます。
フレームレスのデザインにより視界が広く、前傾姿勢でもフレームが邪魔になりません。重量も軽量で、長時間の着用でも疲れにくい設計です。
- 価格:約3,464円(税込)※2025年12月時点
- 機能:調光レンズ、UV400
- おすすめ:自転車通勤、トンネルが多いコース
4. AXE(アックス) オーバーグラス SG-605P|メガネ対応モデル

AXE オーバーグラス SG-605P の価格を比較する
普段メガネを使用しているサイクリストにとっての救世主が、この「オーバーグラス」です。手持ちのメガネの上から覆うように装着できるため、コンタクトレンズにする必要がありません。
日本のメーカーであるAXEが設計しており、日本人の顔型にフィットしやすいのも特徴。見た目は少し大きくなりますが、サイドにもレンズが入っており、横からの光や風の巻き込みもしっかりガードしてくれます。偏光レンズ採用で視界もクリアです。
- 価格:約5,500〜6,500円(税込)※2025年12月時点
- サイズ:幅163mm×高さ50mm(対応メガネサイズ要確認)
- 機能:偏光レンズ、パノラミックビューレンズ
【品質・スタイル重視】長く使える本格派サングラス3選
「安物買いの銭失いはしたくない」「見た目にもこだわりたい」という方におすすめの、信頼性とデザイン性を兼ね備えたモデルです。
5. TIFOSI(ティフォージ) Swank(スワンク)|街乗りも映えるデザイン

TIFOSI Swank の価格を比較する
全米シェアNo.1を誇るスポーツアイウェアブランドTIFOSI(ティフォージ)。「Swank」は、レトロでクラシカルなデザインと最新のテクノロジーを融合させたモデルです。
ガチガチのスポーツサングラス特有の威圧感がなく、カフェでの休憩や街歩きでも浮かないデザインが魅力。それでいて、ノーズパッドには汗をかいても滑りにくいラバー素材を使用しており、サイクリング中のズレもしっかり防ぎます。カラーバリエーションが豊富で、ウェアとのコーディネートも楽しめます。
- 価格:約5,000〜7,000円(税込)
- 重量:約23g
- 特徴:グリルアミドTR-90フレーム、ポリカーボネートレンズ
6. SWANS(スワンズ) Airless-Move SAMV-0051|日本製・超軽量17g

SWANS Airless-Move SAMV-0051 の価格を比較する
日本の山本光学が手がけるSWANS(スワンズ)は、日本人の頭部形状を知り尽くしたブランドです。この「Airless-Move」最大の特徴は、わずか17gという驚異的な軽さ。かけていることを忘れるほどの装着感で、長時間のライドでも耳や鼻が痛くなりません。
可動式のノーズパッドでフィット感を微調整でき、激しく動いてもズレにくい設計です。少し予算は上がりますが、品質と耐久性は折り紙付き。「絶対に失敗したくない」という方におすすめの1本です。
- 価格:約8,000〜9,500円(税込)※2025年12月時点
- 重量:17g
- 機能:偏光レンズ、ペトロイドレンズ(対衝撃)
7. OGK KABUTO(オージーケーカブト) 101|ヘルメット専用設計

OGK KABUTO 101 の価格を比較する
日本国内の自転車ヘルメットシェアNo.1を誇るOGK KABUTOが開発したサングラスです。最大のアドバンテージは「ヘルメットとの相性」。同社のヘルメットと干渉しないようにテンプル(つる)の形状が計算されており、こめかみの圧迫や不快感がありません。
標準付属の「撥水スペクトルモーブミラー」レンズはコントラストを高め、路面の状況をくっきりと見せてくれます。ロードバイクに本格的に乗り始め、ヘルメットと一緒にアイウェアも揃えたいという方に最適な選択肢です。
- 価格:約7,000〜9,000円(税込)
- 付属品:スペアレンズ(撥水ライトピンク)、レンズクロスバッグ
- 特徴:ヘルメットを考慮した専用設計

私の愛用品です。以前の失敗が嘘のように、軽いつけ心地と圧倒的に見やすい視界がサイクリングを快適にしてくれました。いつもサイクリングロードのスタート地点でこれを装着するのが、私の「よし、出発!」のルーティンです。
【一目でわかる】7モデル比較表
ここまで紹介した7つのサングラスを、特徴・価格・レンズタイプ・重量・用途・機能で比較しました。自分に合った1本を見つける参考にしてください。
| 製品名 | 特徴・評価 | 価格 | レンズタイプ | 重量 | おすすめ用途 | 特記機能 |
|---|---|---|---|---|---|---|
|
FERRY 偏光レンズ スポーツサングラス フルセット
| 最強コスパ!5枚レンズで全天候対応 ★★★★☆ | 約2,680円 | 偏光レンズ含む5枚セット | 約27g | 入門・お試し用 | 度付きインナー付属 |
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Coleman 偏光サングラス CO3033
| 安心ブランド・カジュアルデザイン ★★★★☆ | 約1,500〜2,500円 | 偏光レンズ(TAC) | 非公表 | ポタリング・街乗り | キャンプ兼用可 |
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ROCKBROS 調光サングラス 10125
| 朝夜対応・自動調光で1本完結 ★★★★☆ | 約3,464円 | 調光レンズ(UV400) | 軽量 | 通勤・トンネル多いコース | フレームレス設計 |
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AXE オーバーグラス SG-605P
| メガネ対応・コンタクト不要 ★★★★★ | 約5,500〜6,500円 | 偏光レンズ | 中程度 | メガネユーザー専用 | 横からの光もガード |
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TIFOSI Swank
| 全米No.1ブランド・お洒落なデザイン ★★★★★ | 約5,000〜7,000円 | ポリカーボネート | 約23g | カフェ休憩・街歩き兼用 | レトロ&クラシカル |
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SWANS Airless-Move SAMV-0051
| 日本製・超軽量17g・抜群のフィット感 ★★★★★ | 約8,000〜9,500円 | 偏光レンズ(ペトロイド) | 17g | 長時間ライド・本格派 | 可動式ノーズパッド |
|
OGK KABUTO 101
| ヘルメット専用設計・スペアレンズ付 ★★★★★ | 約7,000〜9,000円 | スペクトルモーブミラー | 非公表 | ロードバイク本格派 | ヘルメットとセット推奨 |
よくある質問(FAQ)
サングラスの寿命はどのくらいですか?
使用頻度や保管状況にもよりますが、一般的に2〜3年程度と言われています。特にUVカット機能や偏光フィルムは経年劣化します。レンズのコーティング剥がれや、フレームのベタつきが出てきたら買い替えのサインです。
夜間もサングラスをかけたほうがいいですか?
はい、虫やゴミから目を守るために夜間も着用を推奨します。ただし、スモークなどの濃いレンズは危険ですので、「クリアレンズ(透明)」や「イエローレンズ」、または夜間対応の「調光レンズ」を使用してください。
レンズの色は何色がおすすめですか?
オールラウンドに使いやすいのは自然な見え方の「スモーク(グレー)」です。曇りの日や森の中など薄暗い場所では、コントラストを上げる「ピンク」や「オレンジ」系が見やすくなります。
まとめ:最初の1本でサイクリングの世界が変わる
今回は、初心者におすすめのサイクリング用サングラス7選を紹介しました。
たかがサングラスと思うかもしれませんが、風や紫外線による目の疲れがなくなると、「もっと遠くまで走ってみよう」という意欲が湧いてきます。また、飛び石や虫などの危険から身を守る保険としても、数千円の投資は決して高くありません。
まずはFERRYのようなコスパモデルで慣れるもよし、最初からSWANSやOGK KABUTOのような日本ブランドで快適さを手に入れるもよし。ぜひあなたのスタイルに合った1本を手に入れて、安全で快適なサイクルライフを楽しんでください。







最初は「眩しくなければ何でもいいや」と適当なものを使って失敗(泣)。自分に合う1本を見つけてからは、視界のクリアさと快適さに感動しました。今ではサングラスをかけることが「よし、出発!」というスイッチになっています。