寒い季節になると、屋外でのアクティビティに躊躇してしまう方も多いかもしれません。しかし、冬こそ焚き火の醍醐味を味わえる絶好のシーズンです。澄み切った空気の中で楽しむ暖かい炎は、夏場とは一味違った特別な体験を与えてくれます。
関東エリアには、冬でも快適に日帰りデイキャンプを楽しめる施設が数多く存在します。特に手ぶらプランやレンタル品が充実した施設なら、初心者の方やファミリーでも気軽に冬のアウトドア体験に挑戦できます。今回は、都心からアクセスしやすく、焚き火も楽しめる関東の優良デイキャンプ場を厳選してご紹介します。
氷川キャンプ場(東京都・奥多摩)
出典:marumarublog
東京都奥多摩町に位置する氷川キャンプ場は、都心から約2時間半でアクセスできる人気のキャンプ場です。JR青梅線奥多摩駅から徒歩わずか5分という立地の良さから、電車でのアクセスも可能な数少ない施設として知られています。
駅から徒歩5分!手ぶらでも安心のレンタル充実
氷川キャンプ場の最大の魅力は、公共交通機関でもアクセスしやすい立地にあります。奥多摩駅から徒歩5分という好立地により、車を持たない方でも気軽に利用できます。デイキャンプの利用時間は8:30〜16:00で、料金は大人1,500円(小学生以上、GW・夏休み期間は2,000円)、別途駐車料金700円が必要です。
BBQ用品や焚き火台などのレンタル品があります。さらに、徒歩圏内にスーパーや温泉施設「奥多摩温泉 もえぎの湯」があるため、食材の調達や汗を流すことも可能です。テント・タープのレンタルはないため、持参するか日帰りバーベキューハウスの利用をおすすめします。初心者の方でも安心して冬のデイキャンプを楽しめる環境が整っています。
河原で直火OK!冬の焚き火を満喫
氷川キャンプ場では、河原フリーサイトでの直火焚き火が許可されています。これは関東エリアのキャンプ場では珍しく、本格的な焚き火体験を求める方には特におすすめです。多摩川のせせらぎを聞きながら、暖かい焚き火を囲んで過ごす時間は格別です。
冬季も通年営業しており、寒い季節でも安心して利用できます。河原という開放的な環境で、冬の澄んだ空気の中での焚き火は、日常の喧騒を忘れさせてくれる貴重な体験となるでしょう。
ケニーズ・ファミリー・ビレッジ(埼玉県・飯能)
出典:ケニーズ・ファミリー・ビレッジ公式サイト
埼玉県飯能市の山間部に位置するケニーズ・ファミリー・ビレッジは、都心から約1時間でアクセスできるファミリー向けキャンプ場です。名栗川沿いの豊かな自然に囲まれた環境で、初心者から上級者まで幅広く楽しめる施設として人気を集めています。
キャンプインストラクター常駐で初心者も安心
ケニーズ・ファミリー・ビレッジの特徴は、日本オートキャンプ協会認定のキャンプインストラクターが常駐していることです。テントの設営方法や焚き火の楽しみ方、安全な後片付けの方法まで、丁寧に指導してもらえるため、初めて冬キャンプに挑戦する方でも安心です。
デイキャンプの利用時間は11:30〜17:30で、施設利用料(大人880円、子供440円)に加えて、サイト使用料が別途必要です(サイトの種類や時期により変動)。AC電源付きサイトも用意されているため、電気ストーブなどの暖房器具を使用して快適な冬キャンプを楽しむことができます。
冬キャンプ向けレンタル品が充実
冬キャンプに特化したレンタル品の充実も魅力の一つです。防寒用の毛布や電気毛布、雪かき用シャベル、焚き火台、ランタンなど、冬の屋外活動に必要な装備が一通り揃っています。手ぶらキャンプパッケージも用意されており、事前予約すれば食材付きプランも利用可能です。
冬季限定のイベントも開催されており、クリスマス会や星空観察会など、季節感を楽しめる企画も豊富です。名栗川での釣りやマス掴み取り体験なども楽しめ、一日中飽きることなく過ごせる環境が整っています。
青根キャンプ場(神奈川県・相模原)
出典:Famipan Camp
神奈川県相模原市緑区に位置する青根キャンプ場は、道志川沿いの美しい自然環境で知られるキャンプ場です。「緑の休暇村」として親しまれ、都心から約1時間30分でアクセスできる立地にありながら、豊かな自然体験を提供しています。
予約不要で気軽に利用できる
青根キャンプ場の大きな特徴は、オートフリーサイトが予約不要で利用できることです。思い立ったその日にふらっと訪れても、空きがあれば利用可能です。デイキャンプの利用時間は8:00〜17:00と長く、入場料(大人・子供)に加えて駐車料金(普通車約1,000円)が別途必要です。料金は時期により変動するため、事前に公式サイトで確認することをおすすめします。
車の横付けが可能な広大なオートフリーサイトは、約100組が同時利用できる規模を誇ります。電源サイトやバンガローは要予約ですが、デイキャンプでの利用なら当日でも問題ありません。週末でも比較的利用しやすく、気軽な冬のアウトドア体験には最適です。
道志川沿いの豊かな自然を満喫
キャンプ場内を流れる道志川は、富士山系の清流として知られ、直火での焚き火も許可されています。川のせせらぎを聞きながらの焚き火は、都市部では味わえない贅沢な時間を提供してくれます。冬場でも比較的温暖な気候で、初心者でも安心して楽しめます。
レンタル品も豊富に用意されており、テント、タープ、BBQ用品、焚き火台など基本的な装備は全て借りることができます。川遊びや釣り、マスのつかみ取りなどのアクティビティも楽しめ、自然との触れ合いを存分に味わえる環境が整っています。
サンタヒルズ(栃木県・那珂川)
出典:サンタヒルズ公式サイト
栃木県那珂川町に位置するサンタヒルズは、その名の通りクリスマスをテーマにしたユニークなキャンプ場です。都心から東北自動車道経由で約2時間でアクセスでき、一年中クリスマスムードを楽しめる特別な空間として人気を集めています。
冬でもクリスマス気分を楽しめる
サンタヒルズでは、一年を通してクリスマスの雰囲気を味わうことができます。受付となるサンタクロースの家や、小人の妖精をイメージしたツリーハウスなど、海外の童話に登場するような建物が点在しています。冬季には本格的なイルミネーションも点灯され、幻想的な雰囲気の中でキャンプを楽しめます。
デイキャンプは9:00〜17:00の利用が可能で、施設使用料(大人800円、子供400円)が必要です。AC電源付きのオートキャンプサイトもあり、冷暖房付きコテージも併設されているため、寒さが心配な方でも安心して利用できます。
手ぶらDAYセットで気軽にデイキャンプ
サンタヒルズでは、初心者向けの「手ぶらセット」を提供しています。テント、タープ、テーブル、チェア、BBQ用品一式がセットになったプランで、さらに食材付きのオプションも選択可能です。ただし、真冬(1月〜3月頃)は気温の関係で手ぶらセットの提供が休止される場合があるため、事前確認をおすすめします。
敷地内には「こどものひみつきち」と呼ばれる遊び場があり、子供たちが楽しめる仕掛けがたくさん用意されています。クリスマス雑貨を扱うショップも併設されており、キャンプの合間にお土産選びも楽しめる、他にはない特別な体験を提供してくれます。
大洗キャンプ場(茨城県・大洗)
出典:大洗観光協会
茨城県東茨城郡大洗町に位置する大洗キャンプ場は、太平洋に面した約7,000坪の広大な敷地を誇るキャンプ場です。東水戸道路水戸大洗ICから約10分という好アクセスで、海の幸と森林浴を同時に楽しめる贅沢な環境が魅力です。
日本の名松百選に囲まれた絶景サイト
大洗キャンプ場は、森林浴の森日本百選と日本の名松百選の両方に選ばれた松林に囲まれています。樹齢数百年の立派な松の木々が作り出す自然のドームは、都市部では決して体験できない神秘的な空間を演出します。全面フリーサイトのため、お気に入りの松の木の下にテントを設営することも可能です。
デイキャンプの利用時間は11:00〜17:00で、入場料は大人700円〜1,000円、子供(5歳〜中学生)600円前後(時期により変動)です。駐車料金として普通車1,000円が別途必要です。松林の中での特別な体験を、比較的リーズナブルな価格で楽しむことができます。
通年営業で冬キャンプも快適
大洗キャンプ場は通年営業しており、冬季でも安定してサービスを提供しています。海岸線に位置するため比較的温暖で、強い寒波が来る日以外は快適に過ごせます。レンタル品も豊富に用意されており、BBQコンロから焚き火台まで基本的な装備は全て借りることができます。
徒歩5分圏内にスーパーやコンビニがあるため、食材の調達も便利です。また、「大洗町幕末と明治の博物館」や「アクアワールド茨城県大洗水族館」などの観光施設も近く、キャンプと合わせて観光も楽しめる立地の良さも魅力の一つです。
昭和の森フォレストビレッジ(千葉県・千葉市)
出典:hinata
千葉県千葉市緑区に位置する昭和の森フォレストビレッジは、千葉市最大の都市公園「昭和の森」に隣接するキャンプ場です。都心から約1時間でアクセスでき、豊かな自然環境の中でゆったりとした時間を過ごすことができます。
広大なフリーサイトで自由にレイアウト
昭和の森フォレストビレッジの魅力は、広大なフリーサイトにあります。自分好みの場所を選んでテントやタープを設営でき、グループの人数や使用する道具に合わせて柔軟にレイアウトを決められます。デイキャンプの利用時間は10:00〜16:00または11:00〜16:00となっており、プランにより異なります。
レンタル品も充実しており、テント、タープ、BBQ用品、焚き火台などの基本的な装備は全て借りることができます。特に初心者向けのパッケージプランも用意されており、必要な道具がセットになっているため、準備に不安がある方でも安心です。
焚き火専用エリアで安心
焚き火は焚き火台を使用すれば各サイトで楽しむことができます。焚き火台のレンタルも可能なため、手ぶらでも問題ありません。周囲が森に囲まれているため、都市部にいることを忘れさせてくれる静寂な環境で、ゆっくりと炎を眺めながら過ごせます。
隣接する昭和の森では、ハイキングやバードウォッチングなども楽しめます。冬季でも比較的温暖な千葉の気候により、寒さに不慣れな方でも快適に冬キャンプデビューできる環境が整っています。
城南島海浜公園キャンプ場(東京都・大田区)
出典:hinata
東京都大田区に位置する城南島海浜公園キャンプ場は、羽田空港に隣接する非常にユニークな立地のキャンプ場です。都心から車で約30分、電車とバスでもアクセス可能な都市型キャンプ場として、多くのキャンパーに愛されています。
都心から近い!飛行機の見えるキャンプ場
城南島海浜公園キャンプ場の最大の魅力は、間近を飛行する航空機を眺めながらキャンプができることです。羽田空港の滑走路に隣接しているため、離着陸する飛行機を間近で観察できる日本でも数少ないキャンプ場です。飛行機好きの子供たちにとっては、まさに夢のような体験となるでしょう。
第一キャンプ場では21:00まで利用可能で、夜景と飛行機の光を同時に楽しめます。チェックインは10:30から可能で、都心からのアクセスの良さを活かして、午後からゆっくりと出発しても十分に楽しめる時間設定となっています。
かまど常設で手ぶらでもBBQ可能
第一キャンプ場と第二キャンプ場には、椅子・テーブル・かまどが常設されており、最低限の道具を持参するだけでBBQや簡単な料理を楽しむことができます。焚き火は指定場所での焚き火台使用となりますが、レンタル品も充実しているため問題ありません。
利用料金も非常にリーズナブルで、第一キャンプ場は1区画1,500円から利用可能です。東京湾に面しているため海風の影響で冬でも比較的温暖で、都心から最も近い本格的な冬キャンプ体験ができる貴重なスポットといえるでしょう。
冬のデイキャンプで押さえておきたい注意点
冬の日帰りデイキャンプを安全に楽しむためには、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。
防寒対策の徹底
冬の屋外は想像以上に冷え込みます。重ね着を基本とし、風を通さないアウターを用意しましょう。手袋、帽子、厚手の靴下も必須です。また、使い捨てカイロを多めに準備しておくと安心です。
焚き火の安全管理
冬は空気が乾燥しており、火災のリスクが高まります。焚き火をする際は必ず消火用の水を準備し、完全に火が消えるまで目を離さないようにしましょう。また、各キャンプ場のルールを必ず確認してから利用してください。
日没時間の把握
冬は日没が早いため、時間に余裕を持った計画を立てることが重要です。特に撤収作業は明るいうちに済ませられるよう、逆算してスケジュールを組みましょう。
まとめ(冬の手ぶら日帰り焚き火を楽しもう)
関東エリアには、冬でも快適に手ぶらデイキャンプを楽しめる優れた施設が数多く存在します。今回ご紹介した7つのキャンプ場は、それぞれ異なる魅力を持ちながらも、初心者やファミリーが安心して利用できる共通点があります。
レンタル品の充実した氷川キャンプ場、インストラクター常駐のケニーズ・ファミリー・ビレッジ、予約不要で気軽な青根キャンプ場、特別な雰囲気のサンタヒルズ、絶景の大洗キャンプ場、自由度の高い昭和の森フォレストビレッジ、そして都心に最も近い城南島海浜公園キャンプ場。どの施設も、冬の寒さを忘れさせてくれる暖かい焚き火体験を提供してくれます。
寒い季節だからこそ味わえる焚き火の暖かさ、澄んだ空気の中での星空観察、そして何より日常を離れた特別な時間。手ぶらでも始められる冬のデイキャンプで、新しいアウトドアの楽しみ方を発見してみてはいかがでしょうか。適切な準備と安全への配慮を忘れずに、関東の豊かな自然の中で素晴らしい冬の思い出を作ってください。
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