なぜ夏でもサイクリンググローブが必要? 3つの理由
「夏は暑いからグローブなんて必要ない」と思っていませんか?実は、夏のサイクリングこそグローブが重要な役割を果たします。紫外線対策、グリップ力の維持、そして安全性の確保という3つの観点から、夏用サイクリンググローブの必要性を詳しく解説します。
理由1:日焼け(UV)防止と疲労軽減
夏の強い紫外線は、手の甲や指に深刻なダメージを与えます。UVカット機能付きのグローブを着用することで、日焼けによる痛みや皮膚の炎症を防げます。特にUPF(紫外線保護指数)50+の製品なら、何も着用していない状態と比べて50倍の時間まで紫外線から肌を守ることができます。また、日焼けは疲労の原因にもなるため、UV対策は体力温存にも効果的です。
理由2:汗による滑りを防ぎ、操作性を維持
夏場のサイクリングでは大量の汗をかき、素手でハンドルを握ると滑りやすくなり、ブレーキやシフト操作に支障をきたす可能性があります。グローブの滑り止め加工やグリップ性の高い素材が、確実なハンドル操作を支援します。特に下り坂での急ブレーキや、雨天時の走行では、この違いが安全性に直結します。
理由3:転倒時の怪我から手を守る
万が一の転倒時、最初に地面に着くのは手のひらです。グローブを着用していることで、擦り傷や裂傷から手を保護できます。夏用グローブは薄手でも、アスファルトや砂利による怪我を大幅に軽減する効果があります。安全装備として、ヘルメットと同様に必須のアイテムと考えましょう。
夏用サイクリンググローブ選びで失敗しないための重要ポイント
夏用グローブ選びでは、通気性とUVカット性能が最重要です。ここでは、購入前に必ずチェックすべき4つのポイントを詳しく解説します。
ポイント1:「涼しさ」を左右する通気性(メッシュ素材)
夏の快適性を決定する最重要ファクターは通気性です。手の甲部分にメッシュ素材を採用した製品を選ぶことで、蒸れを大幅に軽減できます。特に、立体メッシュや3Dメッシュ構造は空気の流れを促進し、汗を素早く蒸発させます。手のひら側も、穴あき加工やメッシュパネルがあるモデルがおすすめです。
ポイント2:「日焼け」を防ぐUVカット性能(UPF値)
UPF50+の表示がある製品を選ぶことで、紫外線の95%以上をカットできます。UPF値は衣類の紫外線保護指数で、数値が高いほど効果的です。特に、手首まで覆うロングタイプや、指先まで保護するフルフィンガータイプは、完全なUV対策を実現します。
ポイント3:「手の痛み」を軽減するパッドの厚みと配置
長時間のライドでは、手のひらの痛みが大きな問題となります。パッドの配置は手のひらの圧迫ポイントに合わせて設計されているかが重要です。特に、PORON XRD®やゲルパッドなど、衝撃吸収性に優れた素材を使用した製品がおすすめです。ただし、厚すぎるとハンドル操作の感覚が鈍るため、バランスが大切です。
ポイント4:指切り(ハーフフィンガー) vs 指あり(フルフィンガー)
ハーフフィンガータイプは通気性と操作性に優れ、夏場の定番です。スマートフォンやサイクルコンピューターの操作が容易で、細かな作業も可能です。一方、フルフィンガータイプは完全なUV保護と転倒時の保護性能を提供しますが、暑さを感じやすいデメリットがあります。用途と優先度に応じて選択しましょう。
【比較表】夏用サイクリンググローブおすすめ5選 スペック一覧
| 製品名 | 価格 | UVカット | パッド | 素材 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| パールイズミ 229 | 約4,200円 | UPF50+ | 2層構造 | メッシュ甲 | 汗拭きフリース |
| シマノ ESCAPE | 約4,500円 | - | PORON XRD® | スエード手のひら | 3ピースパーム |
| カペルミュール ベルクロ付 | 約4,000円 | UPF50+ | 薄手パッド | 日本製 | ベルクロ調整 |
| カペルミュール ErgoGrip | 約6,000円 | - | エルゴパッド | CORDURA | 指先カット |
| ASSOS S7 | 約8,000円 | - | 10パネル設計 | スイス製 | ベルクロフリー |
【定番・高コスパ】パールイズミ アンバウンド グローブ(229)
出典:サイクルスポーツ
パールイズミ アンバウンド グローブ 229の価格を比較する
パールイズミのアンバウンドグローブ229は、約4,200円という手頃な価格でありながら、本格的な機能を備えた夏用グローブの定番です。最大の特徴は、UPF50+の高いUVカット性能と、手の甲部分の通気性に優れたメッシュ素材の組み合わせです。
手のひらには異なるクッション性を組み合わせた2層構造の厚手パッドを採用し、長時間のライドでも手の痛みを効果的に軽減します。また、親指部分には汗拭き用のマイクロフリースが配置されており、ライド中の快適性をさらに向上させています。
手首部分のベルクロ調整により、個人の手首サイズに合わせたフィット感を実現。初心者から中級者まで幅広いサイクリストにおすすめできる、コストパフォーマンスに優れた製品です。
【快適性重視】シマノ(SHIMANO)ESCAPE グローブ
出典:シマノ公式サイト
シマノ ESCAPE グローブの価格を比較する
シマノのESCAPEグローブは、約4,500円で購入できる高機能グローブとして人気です。最大の特徴は、シマノ独自の「PORON XRD®パッド」の採用により、優れた衝撃吸収性を実現していることです。
オリジナルの3ピースパームとエルゴノミックなフィンガー設計により、手の形状に自然にフィットし、長時間の使用でも疲労を軽減します。手のひら部分には通気性の高いメッシュ素材と耐久性のあるスエード素材を組み合わせ、快適性とコントロール性を両立しています。
シマノの最新シフトレバーにマッチするよう最適化されたパッドの配置により、シマノコンポーネントを使用しているサイクリストには特におすすめです。手の甲部分には柔らかな再生ポリエステルを82%使用した通気性の高い素材を採用し、夏場の蒸れを効果的に防ぎます。
【UVカット特化】カペルミュール ベルクロ付ショートグローブ
出典:カペルミュール公式サイト
カペルミュール ベルクロ付ショートグローブの価格を比較する
カペルミュールのベルクロ付ショートグローブは、約4,000円という価格でUPF50+の優れたUVカット性能を提供する、紫外線対策重視のサイクリストに最適な選択肢です。日本人の体型に合わせて設計された日本製の品質の高さも魅力です。
薄手でありながら反発弾性の高いパッドを手のひらに配置し、操作性を損なうことなく衝撃を軽減します。手首部分のベルクロにより、着脱とフィット感の調整が容易で、様々な手のサイズに対応できます。
カペルミュールらしいシックな配色とデザインは、カジュアルなサイクリングからロングライドまで幅広いシーンで活用できます。特に、日焼けを絶対に避けたい女性サイクリストや、UV対策を重視するライダーにおすすめです。
【プロ志向】カペルミュール ErgoGrip×Kapelmuur 指先カットグローブ
出典:カペルミュール公式サイト
カペルミュール ErgoGrip 指先カットグローブの価格を比較する
ErgoGrip×Kapelmuurの指先カットグローブは、約6,000円の価格帯でプロ志向のサイクリストに向けた高機能モデルです。最大の特徴は、高耐久性で知られるCORDURA素材の採用により、長期間の使用に耐える堅牢性を実現していることです。
独自のエルゴグリップパッドシステムにより、手のひら全体に均等に圧力を分散し、長距離ライドでの疲労を大幅に軽減します。指先カット設計により、細かな作業や操作性を重視しながら、手のひらと手首の保護を両立しています。
日本製ならではの精密な縫製と品質管理により、プロレースやロングライドでも信頼できる性能を発揮します。特に、週末に100km以上のロングライドを楽しむ中上級者や、グローブに高い品質を求めるサイクリストにおすすめです。
【デザイン・機能両立】ASSOS(アソス)SUMMER GLOVES S7
出典:ASSOS PROSHOP TOKYO
アソス SUMMER GLOVES S7の価格を比較する
ASSOS(アソス)のSUMMER GLOVES S7は、約8,000円という価格に見合った最高品質のスイス製グローブです。1976年創業の世界最高峰サイクルウェアブランドが手がける、デザインと機能性を完璧に両立したプレミアムモデルです。
最大の特徴は10パネルの精密な設計により、手の形状に完璧にフィットすることです。ベルクロフリーの構造により、手首周りがすっきりとした見た目となり、プロレーサーのような洗練されたスタイルを演出します。
手のひら部分にはモチッとした弾力のあるパッドとふっくらした柔らかなメッシュ素材を採用し、長時間の使用でも快適性を維持します。親指部分にはアソス考案のテリークロス(汗拭き)を配置し、実用性も抜群です。最高品質のグローブを求めるサイクリストや、デザイン性を重視する上級者におすすめです。
夏用グローブと合わせて使いたい!アームカバーのすすめ
夏用グローブと併用することで、さらに完璧なUV対策を実現できるのがアームカバーです。グローブとアームカバーを組み合わせることで、手首から肩まで連続したUV保護が可能になります。
特に、ハーフフィンガーグローブを使用する場合、指先は露出したままですが、アームカバーにより腕全体の日焼けを防ぐことで、トータルでのUV対策効果を大幅に向上させることができます。
アームカバーは着脱が容易なため、朝の涼しい時間帯は外し、日差しが強くなってから装着するといった柔軟な使い分けも可能です。夏の本格的なサイクリングを楽しむなら、グローブとアームカバーの組み合わせをぜひ検討してみてください。
よくある質問(FAQ)
夏用グローブの洗濯方法は?
手洗いが基本です。中性洗剤をぬるま湯で薄め、優しく押し洗いしてください。パッド部分を強く揉むと劣化の原因になります。すすぎは十分に行い、直射日光を避けて陰干ししましょう。洗濯機を使用する場合は、必ずネットに入れて弱水流で洗ってください。
交換時期や寿命の目安は?
使用頻度にもよりますが、週2〜3回のライドで約1〜2年が目安です。パッドのクッション性が低下した、メッシュに穴が開いた、ベルクロの粘着力が弱まったなどの症状が出たら交換時期です。グリップ力が落ちて滑りやすくなった場合も買い替えを検討しましょう。
スマホ操作はできますか?
製品によって異なります。タッチパネル対応を明記している製品(カペルミュール、一部のパールイズミなど)は可能ですが、非対応の製品も多くあります。購入前にスペックを確認するか、グローブを外さずにスマホを操作したい場合は、タッチ対応モデルを選びましょう。
まとめ:自分に合ったグローブで夏のライドを快適に
今回紹介した5つの夏用サイクリンググローブは、それぞれ異なる特徴を持っています。初心者や高コスパを求める方にはパールイズミ229、快適性を重視するならシマノESCAPE、UVカット最優先ならカペルミュールのベルクロ付ショートグローブがおすすめです。
プロ志向のサイクリストにはカペルミュールのErgoGripモデル、最高品質とデザイン性を求めるならASSOSのS7が最適でしょう。重要なのは、自分のライドスタイルと予算に合った製品を選ぶことです。
夏のサイクリングは、適切なグローブ選びによって快適性が大きく変わります。通気性、UVカット性能、パッドの質、フィット感を総合的に考慮し、長時間のライドでも手が疲れにくく、日焼けからしっかりと保護してくれるグローブを選んで、素晴らしい夏のサイクリングライフを楽しんでください。