ルート概要
三浦半島一周サイクリングは、横須賀駅から出発して三浦半島を時計回りに巡り、逗子・葉山駅でゴールする総距離65.2kmの海岸ルートです。東京湾から相模湾へと続く変化に富んだ海岸線と、三崎マグロや葉山の洗練されたカフェ文化を楽しめる、首都圏から日帰りで挑戦できる魅力的なコースです。
| 距離 | 65.2km(実測値) |
| 獲得標高 | 約550m〜(ルート取りにより変動) |
| 所要時間 | 7〜8時間(観光・休憩含む) |
| 路面状況 | アスファルト舗装 |
| 難易度 | 中級者向け |
| 推奨季節 | 春・秋(3-5月、9-11月) |
| スタート/ゴール | 横須賀駅〜逗子・葉山駅 |
※所要時間は観光・休憩を含む時間です。走行のみの場合は約4時間45分です。初心者の方は余裕を持って計画してください。
※掲載情報は2025年11月時点のものです。天候や道路状況により変更される場合がありますので、出発前に最新情報をご確認ください。
出典: 青空ライド
📍 ルートマップ
ルート上のポイント一覧
| 記号 | ポイント名 | 累積距離 | 解説 |
|---|---|---|---|
| A | JR横須賀駅 | 0km | スタート地点。JR横須賀線で輪行アクセス良好。ヴェルニー公園前 |
| B | 観音崎公園 | 9.5km | 東京湾入口の絶景スポット。日本初の洋式灯台 |
| C | 久里浜港 | 16.5km | 東京湾フェリーターミナル。補給と休憩に最適 |
| D | 三浦海岸 | 22.0km | 海岸線沿いの快走路。コンビニ・海の家で補給可能 |
| E | 剱崎灯台 | 28.5km | 三浦半島東岸の白亜の灯台。絶景の撮影スポット |
| F | 城ヶ島 | 37.5km | 三浦半島最南端。城ヶ島大橋からの眺望が圧巻 |
| G | 長井海の手公園 | 51.0km | 花畑と富士山の絶景。ソレイユの丘で休憩 |
| H | 葉山公園 | 58.5km | 葉山の海岸線。相模湾の美しい景観 |
| I | 森戸神社 | 61.2km | 海と富士山の絶景神社。葉山の代表的観光地 |
| J | 逗子・葉山駅 | 65.2km | ゴール地点。京急線で輪行帰宅可能 |
スポット紹介
A: JR横須賀駅(スタート地点)
出典: Wikipedia
JR横須賀駅は三浦半島一周サイクリングのスタート地点として最適です。JR横須賀線で東京駅から約1時間、駅前にはヴェルニー公園が広がり、海を見ながら輪行を解除できるスペースがあります。駅周辺にはコンビニやカフェが充実しており、出発前の最終準備や補給を済ませることができます。また、米軍横須賀基地を望む軍港の街としての歴史的雰囲気も感じられます。※京急線を利用する場合は「汐入駅」または「逸見駅」が最寄りですが、JR横須賀駅から少し距離があるため、輪行アクセスのしやすさではJR横須賀駅に軍配が上がります。ここから観音崎公園まで約9.5km、平坦な道のりでウォームアップには最適な区間です。
B: 観音崎公園(スタート地点から9.5km)
出典: 横須賀市観光情報
観音崎公園は三浦半島一周の最初の絶景ポイントです。明治2年に建設された日本初の洋式灯台があり、東京湾の入口を一望できる抜群のロケーションです。公園内には展望台や散策路が整備されており、サイクリングの疲れを癒すのに最適な休憩スポットです。天気が良い日には房総半島まで見渡すことができ、撮影スポットとしても人気があります。ここから久里浜港まで約7.0km、浦賀の街並みを抜けて進みます。
C: 久里浜港(スタート地点から16.5km)
出典: WONDER! NOKOGIRI YAMA 鋸山
久里浜港はルート序盤の重要な補給ポイントです。東京湾フェリーの発着地として知られ、大型フェリーが行き交う港の風景を楽しめます。港周辺にはコンビニや自販機が充実しており、この先の三浦海岸までの区間に備えた補給が可能です。また、ペリー公園も近くにあり、歴史的な見どころも豊富です。海風を感じながらの休憩は格別で、フェリーの汽笛が旅情を誘います。ここから三浦海岸まで約5.5km、いよいよ本格的な海岸線ルートが始まります。
D: 三浦海岸(スタート地点から22.0km)
出典: 青空ライド
三浦海岸は三浦半島東岸の代表的な海岸線で、サイクリストにとって最も爽快な区間の一つです。広々とした砂浜と青い海が続く絶景ルートで、海風を感じながらの快走が楽しめます。夏季には海の家が営業しており、かき氷や軽食で休憩することも可能です。また、三浦海岸駅周辺にはコンビニや飲食店が充実しているため、補給にも困りません。春には菜の花、夏には海水浴客で賑わう、四季折々の表情を見せる魅力的なスポットです。ここから剱崎灯台まで約6.5km、アップダウンのあるコースが続きます。
E: 剱崎灯台(スタート地点から28.5km)
出典: 海と灯台プロジェクト
剱崎灯台は三浦半島東岸の突端に立つ白亜の灯台で、絶景の撮影スポットとして人気があります。灯台までの道のりはアップダウンが続くため体力を要しますが、到着した時の感動は格別です。灯台からは太平洋の大パノラマが広がり、晴れた日には伊豆大島まで見渡すことができます。通常は内部の見学はできませんが、年に数回特別公開されることもあります。周辺は磯釣りの名所としても知られ、多くの釣り人が訪れます。ここから城ヶ島まで約9.0km、ルート中で最も長い区間が続きます。
F: 城ヶ島(スタート地点から37.5km)
出典: たびらい
城ヶ島は三浦半島最南端に位置する離島で、城ヶ島大橋を渡って島内を探索できます。2020年に橋の通行料が無料化され、サイクリストにとってアクセスしやすくなりました。島内には城ヶ島灯台や馬の背洞門などの見どころが点在し、断崖絶壁の雄大な景観を楽しめます。特に夕暮れ時の景色は圧巻で、富士山のシルエットと夕日のコラボレーションが美しいことで知られています。島内の道路は狭い箇所もあるため、歩行者や他の車両に注意して走行しましょう。ここから長井海の手公園まで約13.5km、ルート中最長区間の始まりです。
出典: たびらい
城ヶ島の近くにある三崎港のうらりマルシェは、三浦半島サイクリングで絶対に立ち寄りたいグルメスポットです。三崎マグロをはじめとした新鮮な海鮮料理が味わえ、特にマグロ丼や海鮮丼は絶品です。サイクリングで消費したエネルギーを美味しい料理で補給できる、まさに理想的な昼食スポットです。
G: 長井海の手公園・ソレイユの丘(スタート地点から51.0km)
出典: ソレイユの丘
長井海の手公園(ソレイユの丘)は、三浦半島西岸の絶景スポットです。季節の花畑が広がる園内からは富士山と相模湾の絶景を一望でき、サイクリングの疲れを癒す最高の休憩地です。春には菜の花、夏にはひまわり、秋にはコスモスが咲き誇り、四季を通じて美しい景観を楽しめます。園内にはレストランやカフェも充実しており、地元の食材を使った料理も味わえます。広い芝生エリアでゆっくりと休憩することもでき、入園料無料なのも嬉しいポイントです。※自転車は園内走行不可のため、サイクルラック完備の駐輪場に停めてから園内を散策してください。ここから葉山公園まで約7.5km、相模湾沿いの美しい海岸線が続きます。
H: 葉山公園(スタート地点から58.5km)
出典: PADDLER SHONAN
葉山公園周辺は、相模湾の美しい海岸線を望む休憩スポットです。葉山の高級別荘地らしい洗練された雰囲気が漂い、海沿いの道路からは江ノ島や富士山の絶景を楽しめます。公園内にはトイレや休憩施設が整備されており、ゴールの逗子・葉山駅まで残り約7kmという地点での重要な休憩ポイントです。周辺にはおしゃれなカフェも点在しており、葉山らしいリゾート気分を味わいながら休憩することができます。ここから森戸神社まで約2.7km、短い区間ですが見どころ満載です。
I: 森戸神社(スタート地点から61.2km)
出典: たびらい
森戸神社は葉山を代表する観光スポットで、海に面した珍しい立地の神社として知られています。境内からは相模湾越しの富士山が美しく望め、特に夕暮れ時の景色は息を呑む美しさです。源頼朝ゆかりの歴史ある神社でもあり、パワースポットとしても人気があります。境内には裕次郎灯台も見え、葉山の海の風景を一層印象深いものにしています。神社周辺の森戸海岸は美しい砂浜が続き、サイクリングの締めくくりにふさわしい癒しのスポットです。ここから最終目的地の逗子・葉山駅まで約4.0km、いよいよゴールが近づきます。
J: 逗子・葉山駅(ゴール地点・65.2km)
出典: Wikipedia
逗子・葉山駅は、65.2kmの三浦半島一周サイクリングのゴール地点です。京急線の終着駅で、都心への輪行アクセスも良好です。駅前にはコンビニやカフェ、レストランが充実しており、サイクリング完走の達成感を味わいながらゆっくりと休憩することができます。また、逗子海岸も近く、時間に余裕があれば湘南の海を眺めながら疲れを癒すこともできます。長時間のサイクリングお疲れさまでした。この駅から輪行で帰路につき、素晴らしい三浦半島の思い出を持ち帰りましょう。
ルートの見どころ・魅力
三浦半島一周サイクリングの最大の魅力は、変化に富んだ海岸風景です。東京湾から相模湾へと続く海岸線は、それぞれ異なる表情を見せてくれます。東京湾側では穏やかな内湾の風景を、太平洋側では雄大な外洋の景観を楽しめます。
観音崎灯台では日本初の洋式灯台の歴史を、城ヶ島では三浦半島最南端の断崖絶壁を、森戸神社では富士山を背景にした神聖な雰囲気を体験できます。特に天気の良い日には、富士山の雄姿が各所から望め、撮影スポットとしても申し分ありません。
グルメ面では三崎マグロが絶対的な名物です。うらりマルシェでは新鮮なマグロ料理を堪能でき、サイクリングで消費したエネルギーを美味しく補給できます。また、葉山エリアでは洗練されたカフェ文化を体験でき、リゾート地らしい上質な時間を過ごせます。
補給・休憩ポイント
65.2kmの行程では、適切な補給計画が成功の鍵となります。以下の主要補給ポイントを押さえておきましょう。
| 地点 | 累積距離 | 施設・特徴 |
|---|---|---|
| JR横須賀駅前 | 0km地点 | コンビニ、カフェ。スタート前の最終確認 |
| 久里浜港周辺 | 16.5km地点 | コンビニ、自販機。中間補給ポイント |
| 三浦海岸駅周辺 | 22.0km地点 | コンビニ、飲食店。海の家(夏季のみ) |
| 三崎港うらりマルシェ | 37.5km地点 | 海鮮料理、お土産。昼食におすすめ |
| ソレイユの丘 | 51.0km地点 | レストラン、カフェ。最終大型休憩地 |
| 葉山駅周辺 | 58.5km地点 | カフェ、コンビニ。ゴール前補給 |
重要な注意点:城ヶ島から長井海の手公園までの13.5km区間は、コンビニが少ない区間です。三崎港で十分な補給を行い、水分と行動食を確保しておきましょう。自販機は点在していますが、食料は三崎港での購入が確実です。
また、自転車の故障に備えて、各地点での自転車店の有無も確認しておくことをおすすめします。横須賀駅周辺と三浦海岸駅周辺に自転車店があるため、パンク修理などの簡単な整備が可能です。
アクセス・輪行情報
スタート地点へのアクセスは、JR横須賀駅への輪行が最も便利です。JR横須賀線なら東京駅から約1時間、品川駅からは約50分でアクセスできます。京急線を利用する場合は「汐入駅」(JR横須賀駅から徒歩5〜7分)または「横須賀中央駅」(徒歩15分程度)が最寄りとなります。早朝出発なら混雑を避けてスムーズに輪行できるでしょう。
ゴール後の帰路は、逗子・葉山駅から京急線で都心へ直通アクセスが可能です。平日の夕方や土日は混雑が予想されるため、輪行袋の準備と周囲への配慮を忘れずに。
車でのアクセスを希望する場合は、JR横須賀駅周辺の有料駐車場を利用できます。ただし、土日祝日や夏季は混雑が予想されるため、事前の駐車場予約がおすすめです。また、特にR134(葉山〜逗子エリア)や三崎街道は、土日祝日の夕方に激しい渋滞が発生します。帰路の時間には余裕を持って計画してください。
輪行時の注意点:
- 輪行袋は必ず完全に自転車を収納できるサイズを選ぶ
- 朝の通勤ラッシュ時間(7:30-9:30)は避ける
- 車内では他の乗客の迷惑にならないよう配慮する
- 輪行袋の破損に備えて、ガムテープなどの補修用品を携帯
季節・気候情報
ベストシーズンは春(3-5月)と秋(9-11月)です。この時期は気温が穏やかで、長時間のサイクリングに最適な条件が揃います。
春(3-5月)の特徴:
- 気温:15-20℃で快適なサイクリング日和
- 菜の花やネモフィラなど、春の花々が美しい
- 富士山の雪化粧が美しく、撮影に最適
- 注意点:花粉症の方は対策が必要
秋(9-11月)の特徴:
- 気温:18-23℃で最もサイクリングに適した気候
- 空気が澄んで富士山がクリアに見える
- コスモスなど秋の花々が見頃
- 台風シーズンなので天候の急変に注意
夏(6-8月)は暑さが厳しく、熱中症対策が必須です。早朝スタート(6:00-7:00)を強く推奨し、水分補給を小まめに行いましょう。一方で、海水浴場が開設され、海の家での休憩が楽しめる利点もあります。
冬(12-2月)は気温が低く(5-12℃)、防寒対策が重要です。ただし、空気が澄んで富士山が最も美しく見える季節でもあり、経験豊富なサイクリストには魅力的なシーズンです。
よくある質問(FAQ)
初心者でも走れますか?
中級者向けのコースですが、十分な準備と体力があれば初心者でも挑戦可能です。ただし、65.2kmの距離と三浦半島特有の小刻みなアップダウンは相応の体力を要するため、事前に30-40km程度のサイクリング経験を積んでおくことをおすすめします。三浦半島はリアス式海岸の地形で、獲得標高の数値以上に走りごたえがあります。不安な場合は、コースを分割して楽しむことも検討してください。
所要時間はどのくらいですか?
7-8時間(観光・休憩含む)を見込んでください。純粋な走行時間は4時間45分程度ですが、絶景スポットでの撮影や三崎港での食事、各種休憩を含めると丸一日のコースとなります。朝8:00にスタートすれば、夕方16:00頃にはゴールできる計算です。
レンタサイクルはありますか?
みうらレンタサイクルが三浦半島内の複数拠点で電動アシスト自転車のレンタルを行っています。三崎口駅、三崎港、城ヶ島、三浦海岸駅、ソレイユの丘で乗り捨て可能なサービスもあります。また、シェアサイクル「HELLO CYCLING(ハローサイクリング)」もJR横須賀駅周辺や逗子・葉山駅周辺に多数のステーションがあり、広域での利用に便利です。ただし、65.2kmの全コースには適さないため、部分的な利用がおすすめです。
補給ポイントはありますか?
コース上には十分な補給ポイントがあります。主要地点では横須賀駅前(0km)、久里浜港(16.5km)、三浦海岸(22.0km)、三崎港(37.5km)、ソレイユの丘(51.0km)で補給可能です。ただし、城ヶ島〜ソレイユの丘間(13.5km)はコンビニが少ないため、事前の補給が重要です。
輪行は必要ですか?
輪行を強く推奨します。スタート地点の横須賀駅とゴール地点の逗子・葉山駅は異なるため、自宅から自走する場合は往復で130km以上となってしまいます。京急線での輪行なら都心から1時間程度でアクセスでき、疲労を最小限に抑えてサイクリングを楽しめます。
ベストシーズンはいつですか?
春(3-5月)と秋(9-11月)がベストシーズンです。気温が15-23℃と快適で、富士山もクリアに見えます。特に4月は菜の花、10月はコスモスが美しく、撮影にも最適です。夏は暑さが厳しく、冬は寒さ対策が必要ですが、それぞれ異なる魅力があります。
雨の日は走れますか?
雨天時の走行は推奨しません。海岸沿いのルートは風が強く、視界不良や路面の滑りやすさから危険が増大します。また、絶景スポットでの景観も楽しめないため、天候の良い日を選んで実施することをおすすめします。天気予報を事前にチェックし、安全第一で計画してください。
おすすめの立ち寄りスポットは?
絶対に立ち寄りたいのは三崎港のうらりマルシェでの昼食です。新鮮なマグロ料理は絶品で、サイクリングの疲れを癒してくれます。景観では観音崎灯台、城ヶ島大橋、森戸神社からの富士山ビューがおすすめ。ソレイユの丘の花畑も季節ごとに異なる美しさを見せてくれます。
まとめ
三浦半島一周サイクリングは、首都圏から日帰りで挑戦できる本格的な海岸ルートです。総距離65.2kmという距離や、三浦半島特有の小刻みなアップダウンという要素だけ見ると挑戦的に思えますが、適切な準備と計画があれば、中級者はもちろん意欲的な初心者でも完走可能なコースです。
このルートの真の魅力は、単なる距離の達成感だけでなく、変化に富んだ景観と豊富なグルメ、そして歴史と文化を一日で体験できることにあります。観音崎の歴史ある灯台から始まり、三崎港の新鮮なマグロ、城ヶ島の雄大な自然、葉山の洗練された雰囲気まで、三浦半島の多面的な魅力を余すことなく味わえます。
特に印象深いのは、各ポイントから望む富士山の美しさです。天候に恵まれれば、コース上の随所から日本の象徴である富士山を眺めることができ、サイクリングの記憶をより特別なものにしてくれるでしょう。
安全で楽しいサイクリングのために、十分な準備を心がけてください。体力作りはもちろん、自転車の整備、装備の確認、天候のチェック、そして補給計画の立案が成功の鍵となります。何より、無理のないペースで、三浦半島の美しい景観と豊かな文化を心ゆくまで楽しんでください。
このルートを完走した時の達成感と、三浦半島で出会った美しい風景は、きっと忘れられない思い出となることでしょう。安全運転で、素晴らしいサイクリングライフをお楽しみください。