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自転車旅のテント|選ぶときに見るのは重さよりポールの長さです

更新日: 2026年8月7日

荷物を積んだ自転車の横に張られた1人用の軽量テント
記事概要

自転車旅のテントは軽さで選ばれがちですが、実際に積むときに詰まるのはポールの収納長です。ドロップハンドルに横向きで載るのは35cm前後まで。国産の山岳テントは37〜41cmあるので、そのままでは載りません。ビッグアグネスが自転車向けに約30cmのポールを用意しているのはこれが理由です。ただし本体・ポール・ペグを分けて積めば専用モデルでなくても問題ありません。ポール収納長の実測値と、2万円台から10万円超までの選び方をまとめました。

自転車旅のテントを探すと、だいたい「軽さ」の話になります。ただ実際に積んでみると、詰まるのは重さではなくポールの長さなんですよね。

1kgを切る軽いテントでも、ポールが41cmあるとハンドルバーには横向きに載りません。逆に1.3kgあっても、ポールが30cmなら載ります。

この記事では、各社が公表しているポールの収納長を並べたうえで、長いポールでも積む方法と、価格帯別の選び方をまとめました。

見るのは3つだけです

自転車にテントを積むときに見る3つ:ポールの長さ、収納の太さ、総重量
重さより先に、この2つを見てください

1. ポールの収納長|ここがいちばん大事

ハンドルバーに荷物を横向きに積むとき、置けるのはブラケットの間だけです。ドロップハンドルは幅400〜420mmが標準なので、無理なく載るのは実質35cm前後まで

各社が公表している数字を並べるとこうなります。

テント ポールの収納長 ハンドルバーに横向きで載るか
ビッグアグネス Bikepack系 約30cm 載ります(そのための専用設計)
アライテント エアライズ1 37cm ドロップだと厳しいです
プロモンテ VL-17 40cm 載らないことが多いです
モンベル ステラリッジ テント1 41cm 載らないことが多いです

ビッグアグネスが自転車向けに12インチ(約30cm)のポールを用意しているのは、まさにここが理由です。逆に言えば、それ以外のテントはハンドルバーに横向きで載せる前提では作られていません。

フラットバーのクロスバイクやマウンテンバイクなら、ハンドル幅が58〜72cmあるので事情が変わります。40cmのポールでも普通に載ります。
この長さの問題が出るのは、主にドロップハンドルのロードバイク・グラベルロードですね。

2. 収納の太さ|バッグの口に入るか

次に見るのが直径ですね。φ14〜15cmあたりが多くて、これはサドルバッグの奥やフロントバッグにぎりぎり入るサイズ感です。

フレームバッグに入れたいなら、もっと細くする必要があります。本体・ポール・ペグを分けて積むと、この問題はだいたい解決します。

3. 総重量|これは最後で大丈夫です

自転車は担がないので、200gや300gの差は走っていて分かりません。登山と違うのはここなんですよね。

重さより、その形のまま積めるかどうかを先に見てください。積めない軽いテントより、積める重いテントのほうが結果的に楽です。

ポールが長くても積めます

「専用のバイクパッキング版じゃないと駄目なのか」というと、そんなことはないです。10万円のテントを買わなくても、積み方でだいたい何とかなります。

本体とポールを分けて積む

いちばん簡単なのがこれですね。テントは本体・ポール・ペグの3つに分けられます。

  • 本体(幕体):柔らかいのでハンドルバーバッグやサドルバッグに押し込めます
  • ポール:40cmの棒なので、フレームバッグに縦に入れるか、トップチューブに沿わせて固定
  • ペグ:小さいので、どこかの隙間に

付属の袋にまとめて入れると1本の太い棒になって扱いにくいのですが、分けてしまえば別々の場所に散らせます。自転車は積む場所がいくつもあるのが利点なんですよね。

ポールをトップチューブに沿わせる

フレームバッグがなければ、ポールをフレームに直接くくりつける手もありますよね。マジックテープのベルト2本で足ります。

ダウンチューブの下は跳ね上げた泥をかぶるので、トップチューブの上側に置いてください。ペダリングの邪魔にもなりません。

そもそもポールを持たない

非自立式(ワンポールやトレッキングポールで立てるタイプ)を選べば、ポールという問題自体がなくなります。

ただ自転車旅だとトレッキングポールを持ち歩かないので、結局は付属のポールが要ります。河川敷や砂地ではペグが利かず張れないこともあるので、最初の1張りとしては自立式のほうが安心かなと思います。

シングルウォールとダブルウォール

もうひとつ迷うところなので、先に整理しておきます。

  • ダブルウォール:内側(インナー)と外側(フライ)の2枚。結露しにくく、前室に荷物を置ける
  • シングルウォール:1枚だけ。軽くて小さいが、内側が結露しやすい

自転車旅ではダブルウォールをおすすめします。理由は前室なんですよね。

泥だらけのシューズ、雨で濡れたレインウェア、パニアバッグ。これをテントの中に持ち込まずに置ける場所があると、寝床が汚れません。自転車は荷物が多いので、ここが地味に大きいです。

モンベルのステラリッジは、本体とレインフライが別売りです。本体だけ買うとフライが付いてこないので、雨に降られたら終わりです。
テント1の場合、本体29,900円+レインフライ16,000円で合わせて45,900円。ここは間違えやすいので、注文前に確かめてください。

自転車旅で使えるテント6点(安い順)

価格は2026年8月時点のAmazon実勢です(モンベルは公式価格)。日によって動くので、リンク先で確かめてください。

製品名 こんな人向け 価格 総重量 ポール収納長 おすすめ用途
Naturehike 軽量ソロテント(自立式ダブルウォール)
Naturehike 軽量ソロテント(自立式ダブルウォール)

最初の1張り
★★★★☆
約23,900円〜 まず1回泊まってみる
モンベル ステラリッジ テント1

国産の定番
★★★★☆
約29,900円〜 1.00kg(フライ込み1.34kg) Φ5×41cm 国産の定番から入る
アライテント エアライズ1
アライテント エアライズ1

長く使う
★★★★★
約53,900円〜 1.55kg 径5.4×37cm 長く使う1張り
プロモンテ VL-17
プロモンテ VL-17

軽さと強さ
★★★★☆
約62,700円〜 1,340g(本体1,190g) 40×9.5cm 軽さと強さの両立
NEMO ホーネットエリート オズモ 1P
NEMO ホーネットエリート オズモ 1P

最軽量
★★★☆☆
約79,200円〜 とにかく軽くしたい
MSR ハバハバ バイクパック1
MSR ハバハバ バイクパック1

自転車専用
★★★☆☆
約107,700円〜 ハンドルバーに載せたい

1. Naturehike 軽量ソロテント(自立式ダブルウォール)|2万円台でも、平地のキャンプ場なら普通に泊まれます

Naturehike 軽量ソロテント(自立式ダブルウォール)

Naturehike 軽量ソロテント(自立式ダブルウォール)の価格を比較する

構造
自立式ダブルウォール
最小重量
約1.0kg
付属
グランドシート付き
前室
あり
価格帯
約23,900円〜

自立式のダブルウォールで、グランドシートまで付いてこの値段です。前室があるので、濡れたレインウェアやシューズを外に置けます。最小重量は1kg前後。国産の山岳テントと比べると生地が薄く、強い風の日には不安が残りますが、平地のキャンプ場に泊まるぶんには十分です。まず1回試したい人の入口としては、ここがちょうどいいかなと思います。

こんな人に:まず1回自転車キャンプを試したい人

気になる点:1kg台後半になります。強い風の日は不安が残ります

2. モンベル ステラリッジ テント1|本体1.0kg。ただしレインフライは別売りです

※このモデルはAmazon・楽天ではほとんど流通しておらず、あっても公式より高値のことが多いため、公式オンラインショップか実店舗での購入がおすすめです。

構造
自立式ダブルウォール
総重量
1.00kg(フライ込み1.34kg)
ポール収納長
Φ5×41cm
注意
レインフライ16,000円は別売り
価格帯
約29,900円〜

国産の定番で、修理も国内で受けられます。本体だけで1.00kg、レインフライを足しても1.34kg。注意したいのは、本体とレインフライが別売りだということです。本体29,900円にフライ16,000円で、合わせて45,900円になります。ポールの収納長はΦ5×41cmなので、ハンドルバーに横向きでは載りません。本体とポールを分けて積んでください。

こんな人に:国内で修理を受けたい人/定番から入りたい人

気になる点:フライ込みで45,900円。ポール41cmでハンドルには載りません

3. アライテント エアライズ1|日本の風と雨を前提に作られた、10年使える1張り

アライテント エアライズ1

アライテント エアライズ1の価格を比較する

構造
自立式ダブルウォール
総重量
1.55kg
収納サイズ
本体 径15×25cm
ポール収納長
径5.4×37cm
価格帯
約53,900円〜

日本の山で長く使われてきた1張りです。フレームの収納が径5.4×37cm、本体が径15×25cm、総重量1.55kg。数字だけ見ると軽くありませんが、風に対する強さと作りの確かさで選ばれています。10年単位で使えて、修理も受けてもらえます。年に何度も走りに行くなら、結果的にいちばん安く付くタイプですね。

こんな人に:年に何度も行く人/長く使いたい人

気になる点:1.55kgとやや重め。在庫が薄いことがあります

4. プロモンテ VL-17|ポールの収納長を公表している数少ないメーカーです

プロモンテ VL-17

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構造
自立式ダブルウォール
総重量
1,340g(本体1,190g)
収納サイズ
本体 25×φ14cm
ポール収納長
40×9.5cm
価格帯
約62,700円〜

ポールの収納サイズを40×9.5cmと公表している、数少ないメーカーです。本体の収納も25×φ14cmと明記されていて、積載の計算がしやすいのが助かります。総重量1,340gで、エアライズより200gほど軽いです。国産で軽さも欲しい人向け。ポール40cmはドロップハンドルには載らないので、フレームバッグかトップチューブに回してください。

こんな人に:国産で軽さも欲しい人

気になる点:価格が上がります。ポール40cmは横向きには載りません

5. NEMO ホーネットエリート オズモ 1P|最小重量657g。ここまで削ったモデルは多くないです

NEMO ホーネットエリート オズモ 1P

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構造
半自立式ダブルウォール
最小重量
657g
フロア面積
2.0㎡
前室面積
0.6㎡
室内高
98cm
価格帯
約79,200円〜

最小重量657g。フロア面積2.0㎡、前室0.6㎡、室内高98cmで、この軽さのわりに中は狭くありません。ただ生地が薄いので、地面の石や引っかけには気を使います。自転車旅で最初に買うものではないかなと思います。この軽さが本当に活きるのは、テントを担いで歩く場面です。

こんな人に:1gでも軽くしたい人/登山にも使う人

気になる点:生地が薄く扱いに気を使います。最初の1張りには向きません

6. MSR ハバハバ バイクパック1|ポールが短いので、ハンドルバーに横向きで載ります

MSR ハバハバ バイクパック1

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構造
自立式ダブルウォール
設計
自転車用のショートポール
積載
ハンドルバーに横向きで載る
付属
自転車装着用ストラップ
価格帯
約107,700円〜

ポールが短く作られていて、ハンドルバーに横向きで載る数少ないテントです。自転車に留めるためのストラップも最初から付いてきます。ただ10万円を超えます。本体とポールを分けて積むやり方でまわせるなら、ここまで出さなくても自転車旅は成立します。積み方を試したうえで、それでもハンドルに載せたい人向けですね。

こんな人に:ハンドルバーに積む前提で組みたい人

気になる点:10万円超。分けて積めるなら、ここまでは要りません

使い方で選ぶなら

まず1回、自転車キャンプを試したい → 2万円台

ここでいきなり5万円を出す必要はないかなと思います。2万円台の自立式ダブルウォールでも、平地のキャンプ場なら普通に泊まれます。

諦めるのは重さ(1kg台後半になります)と、強い風への強さです。河原や海沿いで吹かれる日は不安が残るので、そこは行く場所で判断してください。

年に何回も行く・長く使いたい → 国産の山岳テント

アライテントやプロモンテは、日本の風と雨を前提に作られています。ここは強いですよね。修理も国内で受けられるので、10年単位で使えます。

ポールは37〜40cmあってハンドルバーには載りませんが、さっきの分けて積む方法でまわせます。

とにかく軽くしたい → 1kgを切るモデル

NEMOのホーネットエリートのように、最小重量657gまで削ったモデルがあります。値段は8万円近くなります。

ただ自転車旅で最初に買うものではないかなと思います。生地が薄いので扱いに気を使いますし、その軽さが利いてくるのは担いで歩くときです。

ハンドルバーに横向きで載せたい → 自転車専用モデル

ポールが短く作られているので、これだけは代わりがありません。そこにお金を払う価値があるかは、積み方を試してから決めていいと思います。

よくある質問

自転車旅のテントは何kgまでならいいですか?

2kgまでなら実用範囲です。担がないので、登山ほど厳しく考えなくて大丈夫です。
それより積める形かどうかを先に見てください。1kgでも積めなければ意味がないですし、1.5kgでも積めれば問題にはなりません。

1人旅でも2人用を選んだほうがいいですか?

荷物が多いなら、2人用は選択肢になります。自転車旅はパニアバッグやヘルメットを室内に入れたくなるので、1人用だと手狭に感じることがあるんですよね。
ただ2人用は収納も重さも一回り増えます。前室が広い1人用を選べば、たいていは足ります。

安いテントと高いテント、何が違いますか?

大きく3つです。①同じ強さでどれだけ軽くできるか ②風に対する強さ ③長く使えるか(修理を受けてもらえるか)
平地のキャンプ場に泊まるだけなら、2万円台でも困りません。山や海沿いで風に吹かれる場所に行くなら、そこに差が出てきます。

グランドシートは要りますか?

あったほうがいいです。テントの底は薄いので、石や枝で穴が開くと修理が面倒になります。
専用品は5,000〜10,000円しますが、ホームセンターのブルーシートや養生用のポリシートでも代わりになります。テントより少し小さめに切るのがコツで、はみ出すと雨水を集めてしまいます。

テントはどこに積むのがいいですか?

分けて積むのが基本です。本体はサドルバッグかフロント、ポールはフレームバッグかトップチューブ、ペグは隙間。
全部まとめてハンドルバーに載せると、前が重くなってふらつきます。テントは荷物のなかでも重いほうなので、できるだけ低い位置と後ろに寄せると走りやすいです。

まとめ

  • 自転車旅のテントで詰まるのは重さではなくポールの収納長です
  • ドロップハンドルに横向きで載るのは35cm前後まで。国産の山岳テントは37〜41cmあります
  • ただし本体・ポール・ペグを分けて積めば、専用モデルでなくても問題ありません
  • 前室に濡れたものを置けるので、ダブルウォールを選んでください
  • モンベルのステラリッジはレインフライが別売りです。本体だけ買わないように
  • 平地のキャンプ場なら2万円台でも泊まれます。風の強い場所に行くようになってから上げれば足ります

私だったら、最初の1張りは2万円台にしてまず1回泊まってみます。何が足りないかは、1泊すればだいたい分かるので。

🚲️サイクリング装備

「自転車本体」「自転車旅行装備」「トレッキング装備」「キャンプ装備」は後日公開。