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登山靴ブランド10社総まとめ|特徴&定番モデル解説

登山靴と靴紐
日本国内で入手できる定番ブランドは、各社それぞれに特徴があり、履き心地や用途も大きく異なります。この記事では、初心者から中級者まで幅広い層に支持される国内外10社の登山靴ブランドをピックアップ。それぞれのブランドの特徴や人気モデルを詳しく解説していきます。これから登山を始める方はもちろん、そろそろ買い替えを検討している方にも役立つ内容です。あなたにぴったりの一足を見つけるヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
目次
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登山靴ブランド比較|まず注目したいポイント

登山靴を選ぶとき、「どのブランドにするか」で迷う方は多いもの。各社とも品質には自信がありますが、実はブランドごとに“得意分野”や“設計思想”が大きく異なります。特に初心者〜中級者向けのモデルでは、ブランドの特徴が履き心地や耐久性に直結することも。ここでは、比較時に押さえておきたいポイントを紹介します。

1. 木型(ラスト)の違い
ヨーロッパ系ブランドは比較的細めの足型が多く、日本ブランドは幅広・甲高にも対応できる設計が多いです。フィット感は疲労やトラブルの原因になるため、必ず試し履きが必要です。

2. 防水性能・素材
ほとんどのブランドがGORE-TEXなどの防水透湿素材を採用していますが、独自素材を使うブランドもあります。防水性だけでなく透湿性(蒸れにくさ)も重視したいポイントです。

3. 対応シーン・モデルの傾向
トレッキング向けが得意なブランド、縦走登山に強いブランド、アプローチシューズに力を入れているブランドなど、それぞれ“守備範囲”があります。自分がどんな登山をしたいかをイメージしておくと選びやすくなります。

4. 価格帯・流通状況
登山靴は長く使えるものなので、価格帯も重要な要素です。日本国内で安定して手に入るか、正規代理店があるかなども安心材料になります。

このあと紹介するブランド一覧では、こうしたポイントも意識しながら特徴を解説しています。ぜひ自分に合うブランド探しのヒントにしてみてください。

海外の登山
登山靴は登山ギアのなかでも最重要

ブランド一覧と特徴|登山靴選びのヒント

ここからは、日本国内で入手しやすく、初心者〜中級者に人気のある定番ブランドを10社紹介します。それぞれの特徴と、代表的なおすすめモデルも掲載しているので、自分の登山スタイルに合うブランドをぜひチェックしてみてください。

モンベル|mont-bell

1975年創業の日本ブランドで、高品質かつ軽量な登山用品を展開することを目指しています。創業以来「Light & Fast™」の精神でギアを開発し、雪国のノウハウを活かした防水モデルも豊富です。価格帯は中~上位クラスで、装備へのこだわりが強いユーザーに支持されています。

代表的なモデル|マウンテンクルーザー600

軽量性と快適性のバランスが良い、オールラウンド向けのトレッキングシューズ。ゴアテックスを採用し、防水性と透湿性を確保。片足約585g(25.5cm)と軽量で、足首のサポート力と歩きやすさが特徴です。低山から中級山岳まで幅広く対応し、初めての登山靴としても高評価を得ています。

キャラバン|Caravan

1954年創業の日本ブランドで、国内の登山文化とともに発展してきた老舗。日本人の足型に合わせた設計と高いコストパフォーマンスが特徴で、初心者からベテランまで幅広い層に親しまれています。特に履き心地の良さと耐久性を兼ね備えた定番モデルが多く、修理やアフターサポートも充実しています。※ちなみに私の初めての登山靴はキャラバンでした。

代表的なモデル|C1_02S

キャラバンの定番として長年愛されているロングセラーモデル。キャラバンオリジナルの防水透湿素材「エアリファイン」を搭載し、耐水性・透湿性ともに優秀です。片足約590g(26.0cm)と軽量で、足首のサポートがしっかりしており、低山〜中級山岳まで幅広く対応。はじめての登山靴としても高い人気を誇ります。

コロンビア|Columbia

アメリカのアウトドアブランドで、リーズナブルな価格帯と機能性を両立。防水透湿技術「OutDry」など独自開発の素材を採用し、初心者にも使いやすいモデルが揃っています。日本向けにはワイド設計のモデルも多く、フィット感の良さが魅力です。

代表的なモデル|ピークフリーク ツー アウトドライ ワイド

防水透湿素材「OutDry」を採用したミッドカットトレッキングシューズ。片足約450g(27cm)と軽量で、濡れた地面やぬかるみでも優れたグリップ力を発揮。EVAミッドソールでクッション性も高く、足幅が広い人向けのワイド設計が特徴です。日帰り登山から中級クラスの山行まで幅広く対応します。

ラ・スポルティバ|La Sportiva

イタリアの登山靴専門ブランドで、ロッククライミング用シューズから軽登山靴、冬山向けまで多彩な製品を展開しています。ラバーソール(FriXion WHITE)など独自コンパウンドで粘着力が高く、テクニカルな地形でも優れたグリップ力を発揮。トレイルランやハイキングシューズも高い人気を誇ります。

代表的なモデル|TX5 GTX®

耐久性と快適性を両立したミッドカットのゴアテックス搭載モデル。ビブラムメガグリップソールで高いグリップ力を発揮し、つま先とヒールにはプロテクションラバーを配置。片足約525g(42サイズ)とバランスの良い重量で、岩場の多いトレイルや中級山岳向けに最適です。アッパーはヌバックレザーを使用し、柔らかい履き心地ながら堅牢性も十分です。

サロモン|Salomon

フランス発祥でトレイルランニングシューズで有名なブランド。足型はやや細めで、軽量・グリップ重視の設計が特徴です。ミッドカットからローカットまで豊富なラインナップがあり、日本の一般登山道にもマッチするモデルが多いです。

代表的なモデル|X ULTRA 5 MID GORE-TEX

トレイルランの技術を応用した軽量トレッキングブーツ。ゴアテックス搭載で高い防水・透湿性を備え、安定性とクッション性を両立。アドバンストシャーシ™により足首のねじれを防ぎつつ、下り坂での安定性が向上しています。片足約450g(27cm)と軽量で、日帰りから小屋泊まで対応可能な万能型です。

ザ・ノース・フェイス|The North Face

アメリカ発祥の老舗アウトドアブランドで、登山用具や衣類で高い評価を得ています。日本国内はゴールドウィンが代理店となり、3シーズンの登山や縦走向けに複数のシューズラインを展開しています。代表的なモデルには日帰りハイクから縦走まで幅広く対応する「クレストン」、軽量スピードハイク向けの「VECTIV」、アイゼン装着可の「ブライトホーン」などがあります。

代表的なモデル|クレストン ミッド ネオ フューチャーライト

防水透湿素材「FUTURELIGHT」を裏地に用いたミッドカットトレッキングシューズ。約535g(片足/9インチ)と比較的軽量で、日帰りから1〜2泊の縦走まで幅広く使えます。

スカルパ|SCARPA

イタリアの老舗アウトドアブランドで、登山家やガイドにも支持される高品質なモデルを提供しています。アルパインからアプローチシューズまで幅広くラインナップされ、日本の山岳環境にも適応。足首サポートや耐久性に優れた作りが特徴です。

代表的なモデル|ラッシュトレック GTX

軽快な歩行性能と登山靴の安定性を兼ね備えた次世代トレッキングブーツ。ゴアテックス採用で高い防水・透湿性を持ち、足首周りのアンクルパッドがしっかりフィットします。片足約555g(42サイズ)と軽量で、クッション性が高く長時間歩行も快適。ハイキングから中級縦走まで幅広く対応し、プレサ® アウトソールが優れたグリップ力と耐久性を発揮します。

サレワ|Salewa

イタリア(現オーストリア系)ブランドで、高いデザイン性と機能性を両立する登山靴が特徴です。比較的ラスト(木型)が細身でフィット性がよく、アプローチシューズにも定評があります。耐久性やトラクションに優れたソールを持ち、カラフルなデザインが多いのも魅力です。

代表的なモデル|Wildfire 2 GTX

GORE-TEX防水のアプローチトレッキングシューズ。タウンユースから岩稜帯まで扱いやすい軽量設計で、片足約395g。3Fシステム採用でかかとと足首をしっかりサポートし、レースをつま先まで伸ばせるクロージャーでフィット感を高めています。

メレル|Merrell

アメリカ発のアウトドアブランドで、「Moab」シリーズが特に有名。履き心地の良さと軽さ、耐久性を兼ね備え、初心者から経験者まで幅広く支持されています。

代表的なモデル|モアブ 3 シンセティック GTX

防水ゴアテックスライニングのトレイルシューズ。片足約430gで軽量&通気性が高く、耐衝撃ミッドソールを搭載。日帰り登山やキャンプなど多用途で使いやすい一足です。

ローバー|LOWA

ドイツの老舗アウトドアブランドで、剛性と快適性を両立させたシューズ作りが特徴。モノワラップ構造などでホールド力が高く、長距離縦走や富士山登山などにも対応できます。

代表的なモデル|レネゲード GTX ミッド

GORE-TEXライニング搭載のミッドカットハイキングブーツ。片足約555gと重量級ながら、足首までしっかりホールドする安定性が魅力。富士登山など本格的な山行におすすめの定番モデルです。

目的別に選ぶなら?おすすめブランド早見表

「どのブランドがいいか決めきれない…」という人向けに、登山の目的別におすすめブランドをざっくりまとめた早見表を用意しました。それぞれの得意分野をチェックして、自分のスタイルに合うブランドを見つけるヒントにしてください。

登山スタイル おすすめブランド 特徴
初心者向け・履きやすさ重視 モンベル、キャラバン、メレル、コロンビア 幅広設計&軽量モデルが多く、初めての登山靴に◎
本格縦走・高山向け スカルパ、ラ・スポルティバ、ローバー 剛性・安定性が高く、縦走や岩稜帯向けモデルが豊富
軽量・スピードハイク志向 サロモン、サレワ 軽さと機動力を重視したデザインが多い
コスパ重視 キャラバン、コロンビア、モンベル 手頃な価格帯で機能性も十分
細身の足にフィットさせたい サロモン、サレワ、ラ・スポルティバ 欧州系ブランドは比較的細めの足型
幅広・甲高向け モンベル、キャラバン、コロンビア、ローバー 日本人の足に合いやすいワイド設計がある

登山靴選びで失敗しないための注意点

せっかく良いブランドやモデルを選んでも、選び方を間違えると履き心地が悪かったり、思わぬトラブルにつながることも。ここでは、登山靴選びで特に気をつけたいポイントをまとめました。

サイズ選びは慎重に!

登山靴は、街歩き用スニーカーと違い「長時間の歩行」や「足のむくみ」を前提に選ぶ必要があります。基本はつま先に1cmほどの余裕を持たせ、厚手の靴下を履いた状態でフィッティングするのが◎。ブランドによって木型(ラスト)が異なるため、試し履きは絶対に欠かせません。

用途と季節を考慮する

低山ハイキング用と高山縦走用では、必要な靴の剛性や防水性が大きく違います。また、夏山と冬山では対応するモデルも異なるので、用途に合った靴を選ぶことが失敗防止の基本です。

試し履きは時間帯も大事

足は午後になるとむくみやすくなるため、試し履きはなるべく午後に行うのがベター。また、必ず両足で歩き回り、登り坂・下り坂を再現できる店ならなお安心です。

すぐに登山で使わない

新品の登山靴は、購入後すぐに本番で使うのはNG。必ず街中のウォーキングや近場の低山で「履き慣らし」をして、靴ズレなどが起きないか確認しましょう。

アフターサービスも要チェック

長く使う登山靴だからこそ、修理やパーツ交換ができるブランドかどうかも大事なポイント。国内正規代理店があるブランドなら、アフターケアの体制も比較的安心です。

岩場と登山靴
ニューシューズでの登山はワクワクする

まとめ|信頼できるブランドで安全登山を

登山靴は、登山を安全かつ快適に楽しむための最重要アイテムのひとつです。今回紹介した10社はいずれも、初心者から中級者まで幅広い登山者に支持されている信頼のブランドばかり。それぞれのブランドが持つ特徴や得意分野、代表的なモデルを知ることで、自分に合った一足がきっと見つかるはずです。

ブランド選びはもちろん大事ですが、最終的には「自分の足にしっかり合うか」が何より重要です。今回の記事を参考に、実際に試し履きを重ねながら、ぜひお気に入りの一足を見つけてください。信頼できる登山靴と一緒に、より安全で快適な山歩きを楽しみましょう!