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ゴアテックス登山靴は本当に必要?防水性&通気性を徹底比較!

登山靴の紐を結んでいるところ
「ゴアテックス=最強」って本当?登山初心者から中級者向けに、登山靴選びで気になる防水性・通気性をわかりやすく解説。ゴアテックスの特徴、代替素材(eVentやモンベル独自素材)との比較、用途別のおすすめまでしっかり紹介。あなたに合う一足が見つかるヒント満載です。
目次
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ゴアテックスとは?登山靴で人気の理由

「登山靴といえばゴアテックス!」というイメージ、持っていませんか?アウトドアショップでも「ゴアテックス採用!」と大きく書かれた商品が目立ち、初心者さんは「これが一番いいのかな?」と考えがち。でもそもそも、ゴアテックスってどんな素材なのか知っていますか?

ゴアテックス(GORE-TEX)は、アメリカのWLゴア&アソシエイツ社が開発した防水透湿素材です。最大の特徴は、「水は通さないけど、汗の蒸気は外に出す」という点。これ、すごく大事で、登山は天候が急変しやすく、足元が濡れると一気に不快&危険になるんですよね。ゴアテックスはその防御壁として大活躍してくれるわけです。

この素材、実は超微細な孔(穴)が開いていて、水滴は通さないけど、水蒸気は抜ける仕組み。簡単に言うと「雨は防ぐ、ムレは逃す」。これが本当に画期的で、1970年代の登場以来、アウトドア界を席巻してきました。

さらに魅力的なのが信頼性。世界中の山岳ガイドやプロが愛用していて、「ゴアなら安心」というブランド力も大きいんです。登山靴だけでなく、レインウェアやグローブなど幅広いアイテムに使われていて、日本でもモンベル、キャラバン、スカルパなど多くのブランドが採用しています。

ただし万能ではありません。防水透湿といっても、やはり完全にムレないわけではないし、素材の経年劣化もあります。さらに価格が高めなのも悩ましいところ。最近は「ゴア以外もいい選択肢があるかも?」と考える人も増え、素材選びの幅が広がってきました。

次の章では、その「ゴア以外の素材」にも目を向けてみましょう!

ゴアテックス以外の防水透湿素材もチェック!

登山靴=ゴアテックス、というイメージが強いですが、実は最近は他の防水透湿素材も続々登場しています。ここでは、代表的な代替素材をわかりやすく紹介します。

eVent(イーベント)

イギリス発の防水透湿素材で、「とにかくムレにくい」と評判です。ゴアテックスと仕組みは似ていますが、eVentは「ダイレクトベンティング」という方式を採用していて、汗をかいたときの蒸れ抜けの速さが売り。海外メーカーの靴でよく見かけるほか、日本でも特に夏山装備を重視する人に人気です。ただし、若干メンテナンスに気を使う必要があるとも言われます。

OutDry(アウトドライ)

アウトドライは、イタリアの会社が開発したテクノロジーで、特徴はアッパー(靴の表面)に直接防水膜をラミネートする方式。これにより、靴内部に水が染み込む「冷たさ」や「重さ」を軽減でき、しかもフィット感が損なわれにくいのがポイントです。防水性能も高評価で、特に沢登りや雨の多い地域で活躍。モンベルの一部モデルなどでも使われています。

モンベル「ドライテック」

日本が誇るモンベル独自素材「ドライテック」も忘れてはいけません。コスパに優れる防水透湿素材として知られ、モンベルの登山靴やレインウェアに採用されています。透湿性はゴアより少し劣ると言われるものの、十分な性能と手ごろな価格が魅力。初めての一足に選ぶ人も多いです。

ノースフェイス「フューチャーライト」

ノースフェイスの自社開発素材「フューチャーライト」は、近年話題になっているハイテク素材。特徴は超高い通気性と軽さ。登山靴だけでなくアパレルでも人気が出ていますが、日本ではまだ登山靴の採用例は少なめ。ただ、これから注目すべき素材の一つです。

 

このように、防水透湿素材の世界は進化中。それぞれにメリット・デメリットがあるので、選ぶときは「どんな山に登るか」「季節は?」を意識するのがポイントです。

各メーカーで独自の防水素材が開発されている

【防水性VS通気性】どっちが大事?シーン別比較

登山靴選びでよく聞くのが「防水性は大事!でも通気性もほしい!」という声。でも、これってなかなか両立が難しいポイントなんです。なぜなら、防水性を高めれば高めるほど、どうしても通気性が犠牲になる傾向があるから。ここでは、シーン別にどちらを重視すべきかを見ていきましょう。

夏の登山:通気性重視

真夏の低山やハイキングはとにかく暑い!足元も汗をかきやすく、ゴアテックスなどの防水素材を使った靴は蒸れやすくなることがあります。雨のリスクが低いエリアなら、防水性をあえて重視しないローカットモデルや、通気性が高いメッシュ系の靴を選ぶのも◎。モンベルのメッシュ系モデルなどが人気ですね。

雨の多い季節:防水性重視

梅雨や秋の長雨シーズンは、やはり防水性が重要です。足が濡れると不快なだけでなく、低体温症など命に関わるリスクも。こういう時期は、ゴアテックスやアウトドライなど、信頼性の高い防水靴が活躍します。特に縦走や長時間の山行なら、ムレよりも防水性を優先するのがベターです。

冬山・雪山:完全防水&保温

雪山では、もう防水性は絶対条件。加えて断熱材入りのモデルを選ぶと安心です。ここではゴアテックスインサレーテッドや、保温性のある防水ブーツが頼りになります。通気性は二の次で、まず「濡らさない・冷やさない」が命題です。

日帰り低山・里山:使い分けがコツ

低山ハイクの場合は、季節と天気を見て選ぶのがポイント。晴れの日の里山なら通気性重視でOKですが、天気が崩れやすい山域なら、やっぱり防水シューズの安心感は強い味方です。

 

まとめると…

  • 夏&晴天メインなら通気性重視

  • 雨・冬・長時間山行なら防水性重視

自分の登山スタイルに合わせてバランスを取るのが、後悔しない登山靴選びのコツです!

次は、具体的にモンベルやキャラバンの素材比較&おすすめモデルを紹介していきますね。

突然雨になることもあるからやっぱり登山靴は大事

モンベル・キャラバンの素材比較とおすすめモデル

ここでは、日本の登山界で人気のモンベルキャラバンを例に、実際の素材やモデルを比べながらおすすめを紹介していきます。初心者さんにとっては、この2社は特に身近な存在ですよね。

モンベルの特徴と注目モデル

モンベルはコスパ重視&信頼性が高いことで有名。自社開発の「ドライテック」を使ったモデルが多く、ゴアテックスモデルより価格が抑えめです。それでも十分な防水性・透湿性を持っているので、初めての一足にも選ばれがち。

おすすめモデル例:

  • モンベル タイオガブーツ(ドライテック採用)
    軽量で足首のホールド感も良く、ハイキング~中級の登山まで幅広く使えます。特に週末ハイクや初めての縦走におすすめです。

  • モンベル アルパインクルーザー(ゴアテックス採用)
    より本格派の縦走・3シーズン対応モデル。ドライテックより価格は上がるものの、性能は折り紙付き。残雪期の軽い雪山程度なら対応可能です。

キャラバンの特徴と注目モデル

キャラバンは日本人の足型にフィットする作りが魅力。こちらも自社防水素材を使った手ごろな価格帯のモデルと、ゴアテックスモデルの両方があります。初心者の登山講習などでも定番ブランドです。

おすすめモデル例:

  • キャラバン C1_02S(ゴアテックス)
    キャラバンを代表する超定番モデル。防水性・グリップ力ともに優れ、初心者から中級者まで安心して使えます。講習会などでも採用例多数です。

  • キャラバン C4_03(アウトドライ)
    より防水性にこだわるならこれ。沢歩きや雨の多い地域で人気のあるモデルで、アウトドライの高い防水性が特徴です。

価格帯も比べてみよう

モンベルのドライテックモデルは2万円台前半、ゴアテックスモデルは3万円台が中心です。キャラバンは、C1_02S(ゴアテックス)が2万円台中盤、アウトドライ採用のC4_03は3万円弱~が目安です。

ポイント:
「できるだけコストを抑えたい」「週末ハイキングがメイン」ならドライテックで十分。
「本格的な山行にも挑戦したい」なら、ゴアテックスやアウトドライ搭載モデルがおすすめです。

ゴアテックスは本当に必要?初心者が後悔しない選び方

ここまで読んで、「やっぱりゴアテックスがいいのかな?」と思った方もいるかもしれません。確かにゴアテックスは信頼性抜群の素材ですが、絶対に必要か?と言われると、実はケースバイケースです。ここでは初心者さんが後悔しないための選び方をまとめます。

自分の登山スタイルを見極める

まず一番大事なのは、あなたがどんな登山をするか

  • 晴れた日に月1回くらい、近場の低山を登る

  • 雨でも決行、縦走も興味がある

  • 将来的に雪山にも挑戦したい

このどれかで、選ぶべきモデルは変わってきます。例えば、晴れた日のハイキング中心なら、ゴアテックスでなくても快適です。逆に、天気が不安定な高山縦走なら、防水性重視が安心。

初めの一足は「過不足ないもの」で

初心者の方は、「高すぎず安すぎず」「必要十分な性能」がある靴がベストです。そういう意味では、モンベルのタイオガブーツや、キャラバンのC1_02Sは鉄板の選択肢。防水性もありつつ、価格も抑えられているので、最初の一足として人気です。

ブランドよりフィット感優先!

素材に目がいきがちですが、実は一番大事なのはフィット感。どんなに高性能な素材でも、足に合わなければ疲れやすく、ケガの元です。必ず試着して、「靴下を履いた状態でつま先に余裕があるか」「かかとがしっかりホールドされるか」などを確認しましょう。

長く使いたいならメンテも忘れずに

防水性能は、使っているうちにどうしても劣化していきます。ゴアテックスでも、ドライテックでも、防水スプレーや専用洗剤で定期的なメンテナンスをすることで、快適さが長持ちします。

ゴアテックスは確かに信頼できる素材。でも、最近はドライテックやアウトドライなど優秀な選択肢が他にもあるのも事実です。大事なのは「どこで、どんな山を、どんな頻度で登るか」を考えて、自分に合った一足を見つけること。ぜひじっくり選んでみてくださいね。

しっかりメンテナンスをしよう