自転車を電車に持ち込んで移動する「輪行」は、サイクリングの楽しみを大きく広げてくれます。しかし、初めて輪行に挑戦する方にとって、輪行袋選びは悩みの種です。「どの輪行袋が使いやすいの?」「縦型と横型、どちらがいいの?」そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、2025年最新の輪行袋情報をもとに、初心者から中級者まで満足できるおすすめ製品を7つ厳選してご紹介します。実際の使用感や特徴を詳しく解説し、あなたの自転車とライフスタイルに最適な輪行袋選びをサポートします。
輪行ができるようになると、遠方のサイクリングコースへのアクセスが格段に向上し、旅の自由度が一気に広がります。また、「いざとなれば輪行で帰ればいっか」と気軽に遠出できるようにもなりますよ!ぜひ参考にして、輪行デビューを成功させてください。
輪行袋の選び方|初心者が押さえるべき3つのポイント
輪行袋を選ぶ際に重要なのは、自分の使用シーンと自転車に合った製品を見つけることです。以下の3つのポイントを押さえることで、失敗のない輪行袋選びができます。
①タイプで選ぶ:縦型と横型の違いを理解しよう
輪行袋は大きく分けて縦型と横型の2タイプがあります。それぞれの特徴を理解して、自分に合ったタイプを選びましょう。
| 項目 | 縦型 | 横型 |
|---|---|---|
| 収納方法 | 自転車を立てて収納 | 自転車を横に寝かせて収納 |
| メリット | 省スペース、電車内で置きやすい | 安定感がある、収納しやすい |
| デメリット | 慣れが必要、バランスに注意 | 設置面積が大きい |
| 初心者向け | △ | ◯ |
初心者の方には横型をおすすめします。自転車を自然な形で収納でき、安定感があるため扱いやすく、慣れるまでの負担が少なくなります。
②収納方式で選ぶ:ホイールポケットの有無がカギ
輪行袋の中でも、ホイールポケット付きの製品は初心者にとって非常に便利です。前後のホイールを専用ポケットに収納することで、位置が決まりやすく、慣れない方でもスムーズに作業を進められます。
一方、シンプルな袋タイプは軽量で価格も抑えられますが、ホイールの固定に少しコツが必要です。初回の輪行で不安を感じたくない方は、ホイールポケット付きを選ぶことをおすすめします。
③重量とサイズで選ぶ:持ち運びスタイルに合わせて
輪行袋自体の重量とコンパクトさも重要な選択基準です。毎回のサイクリングで持ち歩くなら軽量モデル(200〜300g台)が理想的です。一方、たまにしか使わないなら、多少重くても使いやすさを優先した方が満足度は高くなります。
また、収納時のサイズも確認しましょう。サドルバッグに入るコンパクトさなら、予定外の輪行にも対応できて安心です。
初心者向け|簡単収納できる輪行袋3選
輪行初心者の方におすすめの、収納しやすさを重視した横型輪行袋を3つご紹介します。いずれも扱いやすく、初めての輪行でも安心して使える製品です。
サンワダイレクト 輪行袋 800-BYBAG004

サンワダイレクト 輪行袋 800-BYBAG004の価格を比較する
サンワダイレクト 輪行袋 800-BYBAG004は、初心者の方に特におすすめしたい横型輪行袋です。重量は約610gとやや重めですが、その分作りがしっかりしており、安定感があります。
最大の特徴は前後輪用のホイールポケットが付いていることです。底面にはサドルを置く位置がプリントされており、初めての方でも迷わず正しい位置に自転車をセットできます。撥水加工が施されているため、多少の雨でも安心です。
対応サイズは約W1300×H900mmで、クロスバイクからマウンテンバイクまで幅広く収納可能。重量15kgまでの自転車に対応しています。価格は約5,380〜5,980円(2025年11月時点)と、機能を考えれば非常にリーズナブルです。
タイオガ ロードポッドHP BAR04600

タイオガ ロードポッドHP BAR04600の価格を比較する
タイオガ ロードポッドHP BAR04600は、重量375gと適度な軽さを持つ横型輪行袋です。「HP」は「ホイールポケット」を意味し、前後輪を別々のポケットに収納する設計になっています。
サイズはL1100×W200×H900mmで、主にロードバイク向けの設計です。70デニールナイロンに撥水加工を施した生地は耐久性と軽量性を両立しています。バックルベルト1本とショルダーストラップが付属し、持ち運びも快適です。
収納ポーチ付きで、使用しない時はコンパクトにまとめられるのも魅力。価格は約5,400〜6,000円(2025年11月時点)で、ロードバイク用としては標準的な価格帯です。
大久保製作所 ツアーバッグ RK-02M

大久保製作所 ツアーバッグ RK-02Mの価格を比較する
大久保製作所 ツアーバッグ RK-02Mは、重量320gの軽量な横型輪行袋です。「M」はロードバイク用サイズを表し、サイズは高さ1000×横1400mmとなっています。
最大の特徴はフルオープンタイプの設計で、袋を大きく開くことができるため自転車の出し入れが簡単です。ハンドルを切らずに収納でき、ハンドルロックベルトで固定する方式を採用しています。
5色のカラーバリエーション(ブルー、レッド、グリーン、ベージュ、ネイビー)があり、好みに合わせて選べるのも嬉しいポイント。ワンタッチショルダーベルトと固定フック3本が付属します。価格は約6,000〜6,600円(2025年11月時点)です。
軽量コンパクト|お守り代わりに持ち歩ける輪行袋2選
毎回のサイクリングで持ち歩きたい方や、緊急時のエスケープ用として携帯したい方におすすめの軽量モデルをご紹介します。
オーストリッチ L-100 超軽量型(縦型)
⚠️ 注意:L-100は縦型輪行袋です。電車内で省スペースですが、収納にやや慣れが必要です。また、エンド金具(別売・約3,000円)が必須です。

オーストリッチ L-100 超軽量型の価格を比較する
オーストリッチ L-100 超軽量型は、輪行袋の定番中の定番として多くのサイクリストに愛用されている縦型輪行袋です。重量はわずか235gで、収納時も非常にコンパクトになります。
材質はNL70D・210D/ARC生地を使用し、製品サイズは1100mm×950mm×250mm。ロードバイク、MTB、クロスバイクに対応しています。シンプルな構造ですが、エンド金具(別売・約3,000円)が必ず必要です。エンド金具でリアディレイラーをしっかり固定することで、輪行中の破損を防ぎます。
長年の実績による信頼性の高さと、豊富な情報・レビューがあることも魅力です。価格は約5,500〜6,000円(2025年11月時点)で、コストパフォーマンスに優れています。
オーストリッチ L-100 ワイド(縦型・大型フレーム対応)
⚠️ 注意:こちらも縦型輪行袋です。標準L-100より大きめのフレーム・ワイドハンドル・ディスクロードに対応。エンド金具(別売)が必須です。

オーストリッチ L-100 エアロ&ワイドの価格を比較する
オーストリッチ L-100 ワイドは、標準のL-100では収まりにくい大型フレームやエアロロード、ディスクロード、ワイドハンドルのグラベルに対応した拡張版(縦型)です。重量は約245gと、わずか10gの増加に抑えられています。
通常のL-100よりも横幅と高さに余裕があり、太めのタイヤや大きなフレームでも無理なく収納可能です。最近のディスクブレーキ装備のロードバイクや、エアロ形状のフレーム、グラベルロードのワイドハンドルにも対応しています。
「標準サイズで入るか心配」という方や、ディスクロード・グラベルロードをお持ちの方は、最初からL-100 ワイドを選ぶことをおすすめします。価格は約7,300〜7,700円(2025年11月時点)で、標準版より少し高めですが、安心感を考えれば妥当な価格です。エンド金具は別売り(約3,000円)ですのでご注意ください。
ディスクブレーキ対応|専用設計の輪行袋2選
近年主流となっているディスクブレーキ搭載車に特化した輪行袋をご紹介します。ローターの保護や専用パーツが付属するモデルです。
オーストリッチ ロード220 ディスク輪行袋

オーストリッチ ロード220 ディスク輪行袋の価格を比較する
オーストリッチ ロード220 ディスク輪行袋は、縦型設計のディスクブレーキ専用輪行袋です。最新のディスクロードバイクに対応した設計になっています。
⚠️ 重要:エンド金具(12mmスルーアクスル対応)は別売りです(約3,000円)。オーストリッチ製輪行袋は基本的に袋本体のみの販売となりますので、必ずエンド金具を同時購入してください。
縦型の利点は電車内での省スペース性で、混雑した車内でも置き場所を確保しやすくなります。袋の中仕切りがタイヤを整理しやすく設計されており、ファスナーで底まで大きく開くため収納も比較的簡単です。
ディスクブレーキローターの保護を考慮した構造になっており、輪行中の機材トラブルを防ぎます。価格は袋本体が約8,000〜10,500円、エンド金具が別途約3,000円(2025年11月時点)と、専用設計のため高めですが、ディスクロード専用として考えれば適正価格です。
大久保製作所 ツアーバッグ RK-03DR

大久保製作所 ツアーバッグ RK-03DRの価格を比較する
大久保製作所 ツアーバッグ RK-03DRは、ディスクロード専用に企画された横型輪行袋です。重量は約500gで、サイズは高さ1060×横1370mmとなっています。
最大の特徴はディスクローターカバーとディスクスペーサーが付属することです。これらのアイテムにより、輪行中のローター保護とブレーキレバーの誤操作防止ができ、ディスクブレーキシステムを安全に運搬できます。
5色のカラーバリエーションがあり、中央部分には自転車マークのデザインが入っています。一般的なロードバイクにも使用可能で、汎用性も確保されています。価格は約8,000〜10,000円(2025年11月時点)です。
輪行初心者が知っておきたい使い方のコツ
輪行袋を購入したら、実際の輪行をスムーズに行うためのコツを身につけましょう。事前の準備と当日のマナーが、快適な輪行の鍵となります。
自宅で一度は練習しておこう
輪行の最大のコツは「ぶっつけ本番にしない」ことです。どんなに使いやすい輪行袋でも、初回は戸惑うものです。出発前に自宅で一度は収納と取り出しの練習をしておきましょう。
練習では以下の点を確認します:ホイールの外し方・付け方、輪行袋への収納手順、ベルトやストラップの使い方、収納にかかる時間の把握。特に時間配分は重要で、駅での作業に10〜15分程度は見込んでおくと安心です。
YouTubeなどに解説動画も多くありますが、自分の自転車と輪行袋の組み合わせで実際に試すことが最も効果的です。
電車内でのマナーと配慮
輪行では周囲への配慮が何より大切です。電車内では以下のマナーを守りましょう。
置き場所の配慮:ドア横や座席の足元など、通行の邪魔にならない場所を選びます。できるだけ車両の端に置き、他の乗客との接触を避けましょう。
時間帯の選択:通勤ラッシュ時間は避け、比較的空いている時間帯を選びます。平日の日中や休日が理想的です。
清潔性の確保:チェーンカバーやスプロケカバーを使用し、汚れの付着を防ぎます。輪行袋から部品がはみ出さないようしっかりと収納することも重要です。
よくある質問(FAQ)
輪行袋に入れるときに自転車のどの部分を外しますか?
基本的には前後両輪を外します。一部の輪行袋では前輪のみでも可能ですが、電車の持ち込み規定(3辺の合計250cm以内)を満たすためには両輪外しが一般的です。ペダルは外すことを強く推奨します。物理的には付けたままでも入りますが、特に横型輪行袋の場合、担いだ時にペダルが背中や腰に当たって痛みを伴うほか、袋を破損させる原因にもなります。
横型と縦型、初心者にはどちらがおすすめですか?
初心者には横型をおすすめします。自転車を自然な姿勢で収納でき、安定感があるため慣れるまでの負担が少なくなります。縦型は電車内でのスペース効率は良いですが、バランスを取るのに慣れが必要です。
輪行袋以外に必要なものはありますか?
基本的にはエンド金具(リアディレイラー保護用、約3,000円)が必須です(オーストリッチなど一部メーカーは別売り)。その他、チェーンカバー、スプロケットカバー、六角レンチ、軍手、ペダルレンチなどがあると作業がスムーズになります。ディスクブレーキ車の場合は、ローターカバーやディスクスペーサーも推奨されます(マルトRK-03DRなど一部製品には付属)。
輪行袋に入れた状態で電車以外の交通機関も利用できますか?
バスや飛行機でも利用可能ですが、それぞれ規定が異なります。バスは会社により対応が分かれ、飛行機は別途梱包が必要な場合があります。事前に各交通機関の規定を確認することをおすすめします。
まとめ|自分に合った輪行袋で旅の自由度を広げよう
輪行袋選びは、使用頻度・自転車のタイプ・収納の得意さによって最適解が変わります。初心者の方は使いやすさを重視し、横型でホイールポケット付きのモデルから始めることをおすすめします。
今回ご紹介した7つの輪行袋は、それぞれ異なる特徴と価格帯を持っています。サンワダイレクト 800-BYBAG004やタイオガ ロードポッドHPは初心者向け、オーストリッチ L-100シリーズは軽量性重視、ディスク対応モデルは最新の自転車に最適です。
輪行ができるようになると、遠方のサイクリングコースへのアクセスが格段に向上し、日帰りでも行動範囲が大幅に広がります。天候の急変時や体調不良時のエスケープ手段としても心強い味方になります。
まずは自分の自転車に合ったサイズの輪行袋を選び、自宅で練習してから実際の輪行にチャレンジしてください。慣れてくれば10分程度で収納できるようになり、サイクリングの楽しみが一層広がることでしょう。