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お盆休みに行く!憧れの長距離サイクリング旅7選

しまなみ海道にてサイクリングを楽しむ女性
お盆休みは、ちょっと遠くまで“自転車旅”してみませんか?この記事では、宿泊ありで楽しめる初心者向けの長距離サイクリング旅を厳選して7つ紹介。東京から輪行でアクセス可能な関東外の魅力的なコースばかりです。温泉や絶景、ご当地グルメも盛り込んで、夏の自転車旅を最高の思い出にしましょう!
目次
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「お盆休み、せっかくだからどこか遠くに出かけたい。でも、人混みの観光地や渋滞だらけのドライブはちょっと疲れるかも…」

そんなあなたにぴったりなのが、自転車×宿泊旅。

輪行を使えば、東京から電車で気軽にアクセスできる“非日常の絶景”が広がるエリアがたくさんあります。現地では自転車でのんびり走り、美しい海や山を眺め、温泉に浸かって、土地のグルメを味わう。まさに「自由気ままな夏の冒険」です。

しかも今回紹介するのは、初心者でも挑戦しやすいコースばかり。長距離といっても、1日50〜80km程度、きちんと休憩&宿泊を挟めば、体力に自信がない方でも大丈夫。もちろん、スポーツバイクがなくてもOK。現地のレンタサイクルやEバイクを使って楽しめる場所もあります。

2025年の夏、お盆休みはちょっと特別な“サイクルトリップ”に出かけてみませんか?

尾道〜しまなみ海道|海を渡る感動サイクリング旅

サイクリストの聖地として名高い「しまなみ海道」。広島県尾道市から愛媛県今治市まで、瀬戸内海に浮かぶ6つの島を橋でつなぐ約70kmのルートは、まさに海上を駆け抜けるような爽快な旅が味わえます。

起点となる尾道までは、東京から新幹線と在来線を使って輪行で約5〜6時間。到着後は尾道の古い町並みや坂道の風情を楽しみつつ、1泊目は市内のビジネスホテルやゲストハウスに宿泊するのがおすすめです。

2日目はいよいよ「しまなみ海道」へ。最初に渡るのは向島との間を結ぶ「新尾道大橋」。その先に広がるのは、穏やかな海と緑の島々、そして走りやすく整備されたサイクリング専用レーン。途中には地元グルメの宝庫も点在しており、大三島の「伯方の塩ソフト」、因島の「はっさく大福」、今治の「焼豚玉子飯」などは絶対に外せません。

また、各島には温泉も点在。特に大三島の「多々羅しまなみ温泉」は、海を眺めながら疲れを癒やせる絶好の立ち寄りスポット。のんびり派は中間地点で1泊し、2泊3日でゆったり巡るプランもおすすめです。

現地ではレンタサイクルも充実しており、Eバイク(電動アシスト付き自転車)での走行も可能。サドルが低めのタイプも用意されているので、初心者でも安心して挑戦できます。

ざっくり費用感(1泊2日)

  • 東京〜尾道輪行交通費:片道約18,000円(新幹線+在来線)

  • 宿泊費(ビジホやゲストハウス):5,000〜8,000円

  • レンタサイクル:2,000〜4,000円/日

  • 食事・入浴・観光費用など含めて総額:約35,000円〜

尾道の街並み
出発からテンションが上がる / 尾道

富山湾岸サイクリングロード|絶景の海岸線と美味グルメ

“世界で最も美しい湾”の一つに選ばれた富山湾。その海岸線をなぞるように整備された「富山湾岸サイクリングロード」は、立山連峰の大パノラマとキラキラと輝く海を同時に楽しめる贅沢ルートです。全長約100kmとやや長めですが、平坦基調で走りやすく、初心者でも1泊2日で無理なく楽しめる構成になっています。

スタート地点としておすすめなのが、高岡駅周辺。東京からは北陸新幹線で新高岡駅まで約2時間半、そこから自走または在来線でアクセス可能。海沿いに向かって走り出すと、氷見(ひみ)や雨晴(あまはらし)といった絶景スポットが続き、天気が良ければ正面に雪をかぶった立山連峰が現れます。まるで絵画のような景色に、ペダルを漕ぐ手が止まるほどです。

このルートの魅力はなんといっても海の幸。氷見の寒ブリに代表される魚介グルメは全国的にも有名。昼食には「氷見うどん」や「のどぐろ丼」、夕食には海鮮居酒屋で新鮮な刺身を堪能しましょう。

途中、氷見や滑川には宿泊施設も充実しており、露天風呂付きの温泉旅館やオーシャンビューのホテルも多数。特に「氷見温泉郷」では、夕暮れの富山湾を眺めながら湯に浸かる贅沢な時間が過ごせます。

レンタサイクルは富山市や新湊、氷見エリアなどで提供されており、乗り捨ても可能なサービスもあるので、復路は電車でゆったり帰るのもアリ。距離的に不安があれば、半分の距離で区切ってのんびり旅にするのも良いでしょう。

ざっくり費用感(1泊2日)

  • 東京〜新高岡:片道約15,000円(新幹線+ローカル線)

  • 宿泊費:8,000〜12,000円(温泉付き旅館想定)

  • レンタサイクル:2,000〜3,000円/日

  • 食事・温泉・観光費など含めた総額:約35,000〜40,000円

富山湾と立山連峰
積雪の山がある。それだけで東京とは違う

飛騨高山・白川郷ライド|歴史と自然を感じる癒やしの旅

まるで時が止まったかのような合掌造りの集落「白川郷」と、江戸時代の町並みが残る「飛騨高山」。この2つをつなぐサイクリング旅は、古き良き日本の風景と清涼な山岳の空気を味わえる、夏の癒やし旅です。

東京からは高山本線でアクセス可能。名古屋経由で高山駅まで輪行で約4.5時間。1日目は高山の町を自転車でゆったり散策し、古い町並みや朝市、酒蔵巡りを満喫。飛騨牛にぎりや朴葉味噌などのご当地グルメも堪能できます。宿泊は高山市内の温泉宿や情緒ある町家宿がおすすめです。

2日目は、白川郷方面へ向けたローカルな峠越えライドに挑戦。国道360号や471号は起伏がありますが、距離にして約50km前後と、1日かけてじっくり走れば初心者でも十分到達可能なルート。夏でも標高が高いため比較的涼しく、道中では清流や田園風景が目を楽しませてくれます。

白川郷に着いたら、世界遺産に登録された合掌造り集落を散策。日帰り温泉「白川郷の湯」でひと休みして、飛騨牛バーガーや五平餅でエネルギー補給。宿泊者向けの民宿や旅館も多く、1泊してからバスまたはタクシーで高山駅に戻るのもアリです。

なお、白川郷は坂が多いため、電動アシスト付きのEバイクでの移動が特におすすめ。高山駅や白川郷でもレンタル可能な場合があるため、事前予約を推奨します。

ざっくり費用感(1泊2日)

  • 東京〜高山:片道約16,000円(新幹線+在来線)

  • 宿泊費:9,000〜15,000円(温泉付き民宿〜ホテル)

  • レンタサイクル(Eバイク含む):3,000〜4,000円/日

  • 食事・温泉・観光費含む総額:約35,000〜45,000円

白川郷は結構初期の世界遺産

信越エリア 湯田中〜小布施|温泉三昧とスイーツ巡りの旅

長野県の北部、信州・信越エリアには、温泉と文化が融合する魅力的な自転車旅コースがあります。その代表格が「湯田中温泉〜小布施」エリア。標高差の少ない走りやすい道が多く、グルメも観光も楽しめる初心者向けコースとして密かに注目を集めています。

スタートは湯田中温泉。東京から北陸新幹線で長野駅まで約1時間半、そこから長野電鉄で約45分でアクセス可能です。湯田中は老舗旅館が立ち並ぶ温泉街で、「よろづや」「一茶のこみち 美湯の宿」など風情ある宿が豊富。到着後はまず温泉でひと息。夕食には信州牛や地元の野菜を使った郷土料理が楽しめます。

翌日はサイクリングで小布施方面へ。片道約25kmと短めのコースですが、川沿いの道や田園風景が続き、気持ちのいいペースで自然の中を走れる快適ルート。途中には「小布施ワイナリー」や「北斎館」などの見どころもあり、観光も満喫できます。

小布施はスイーツ好きにはたまらない町。栗の名産地として有名で、「栗鹿ノ子」や「モンブラン」など栗スイーツの名店が集まっています。走ったあとのご褒美に、和と洋のスイーツ食べ歩きもおすすめです。

帰路は小布施駅から長野駅へ戻り、東京へ輪行すればOK。距離は控えめながら、温泉→観光→グルメ→また温泉と、贅沢な流れを1泊2日で体験できます。

ざっくり費用感(1泊2日)

  • 東京〜湯田中(長野経由):片道約13,000円

  • 宿泊費:8,000〜12,000円(温泉宿)

  • レンタサイクル(小布施で借りる場合もあり):1,500〜3,000円/日

  • 食事・スイーツ・温泉など含めた総額:約30,000〜38,000円

小布施といえば栗

琵琶湖一周(ビワイチ)|日本最大の湖をぐるっと巡る冒険

「いつかはやってみたい!」とサイクリストなら誰もが憧れる、日本最大の湖・琵琶湖一周(通称:ビワイチ)。お盆休みにぴったりな1泊2日のロングライド旅として、初心者にも優しく整備された定番中の定番ルートです。

琵琶湖の全周は約200kmですが、1泊2日であれば北湖(長浜〜近江今津あたりまで)約150kmの区間に絞るのが現実的。道のりはほぼフラットで、自転車専用道やサイクルピット(休憩所)も整備されており、初心者でも安心して走れる環境が整っています。

スタートは米原駅または長浜駅がおすすめ。東京からは新幹線で約2時間半。到着後すぐに走り出せるレンタサイクルも充実しており、クロスバイクやEバイクの貸出も可能です。

コース沿いには滋賀ならではのグルメと文化が点在。近江牛のステーキ丼、鮒寿司、近江ちゃんぽんといったご当地グルメや、白髭神社・長浜城・彦根城などの観光名所もルート内にあります。

宿泊地としては琵琶湖西岸の今津やマキノ周辺が人気。湖畔の温泉宿やリゾートホテルが多く、温泉に浸かりながら夕日が沈む琵琶湖を眺める時間は格別。翌日は早朝ライドで湖岸の朝焼けを楽しむのもおすすめです。

暑さ対策としては朝〜午前中のライドを意識し、こまめな水分補給と休憩を。「道の駅 湖北みずどりステーション」などの施設では、冷たいドリンクや地元グルメも手に入ります。

ざっくり費用感(1泊2日)

  • 東京〜米原:片道約14,000円(新幹線)

  • 宿泊費:8,000〜12,000円(湖畔の温泉宿など)

  • レンタサイクル:2,000〜4,000円/日(Eバイク対応あり)

  • 食事・観光・入浴など含む総額:約35,000〜42,000円

琵琶湖
琵琶湖を初めて見る人は海だと思うだろう

岐阜・郡上八幡〜美濃|清流と古い町並みに癒やされる旅

“水の都”とも称される郡上八幡(ぐじょうはちまん)。透き通る清流と昔ながらの町並みが調和するこの町は、暑い夏のサイクリング旅にぴったりのロケーションです。郡上八幡から美濃市までをつなぐ約35kmの道のりは、適度なアップダウンと絶景が魅力の癒やしルートです。

アクセスは名古屋から郡上八幡駅まで高速バスまたは鉄道+バスで約2時間半。東京からの輪行なら、新幹線で名古屋へ(約1時間40分)、そこからはバス輪行が現実的。現在バス輪行は一部制限がありますが、自転車バッグに完全収納すれば持ち込める路線もあります(事前確認推奨)。

1日目は郡上八幡をゆったり散策。古い町並みや水路、郡上踊り会館など観光スポットが点在し、サイクリング前のウォーミングアップに最適です。名物の「鶏ちゃん(けいちゃん)」や「天然鮎の塩焼き」など、グルメの充実度も高め。

2日目は、長良川沿いの道を走って美濃市へ。川のせせらぎを聞きながらペダルを回す感覚は、まさに“涼”の極み。途中にある「道の駅 美並」では地元野菜やソフトクリームも楽しめます。

美濃市は和紙の町としても有名で、手漉き和紙体験ができる施設も充実。観光後は美濃太田駅から名古屋・東京へ帰路につくのがおすすめです。

宿泊は郡上八幡の古民家風の宿や温泉旅館が人気。町全体が静かで落ち着いた雰囲気なので、日常を忘れてのんびりしたい方にぴったりです。

ざっくり費用感(1泊2日)

  • 東京〜郡上八幡:片道約14,000円(新幹線+高速バス)

  • 宿泊費:7,000〜10,000円(旅館・町宿)

  • レンタサイクル:1,500〜3,000円/日(郡上八幡で貸出あり)

  • 食事・温泉・体験費含む総額:約30,000〜38,000円

郡上八幡の古い街並み
郡上八幡は昔ならがの街並みを保存する

【番外編】しまなみ海道キャンプ旅|テント泊で味わう夏の自由

「もっと自由に、自然と一体になりたい!」
そんな方には、しまなみ海道×キャンプのスタイルがおすすめ。宿ではなくキャンプ場に泊まることで、より深く夏の旅を味わえる、自転車旅ならではの醍醐味がそこにあります。

しまなみ海道沿いには、サイクリスト歓迎のキャンプ場が点在しています。代表的なのが「多々羅しまなみ公園キャンプ場」「見近島キャンプ場」「サンライズ糸山オートキャンプ場」など。いずれも瀬戸内海の目の前というロケーションの良さが魅力で、夕焼けに染まる海を眺めながら過ごす夜は格別です。

輪行でのアクセスは、宿泊型しまなみ旅と同様に尾道駅を起点にスタート。キャンプ装備を自転車に積載する必要があるため、バイクパッキングスタイル(サドルバッグやフレームバッグ活用)が基本。装備の選定がやや難しくなりますが、それもまた旅の一部として楽しめます。

一部のキャンプ場では事前予約が必要なほか、直火禁止やゴミの持ち帰りなどのルールもあるため、キャンプ初心者は設備が整ったオートキャンプ場を選ぶと安心です。

また、最近では「グランピング風」設備を整えた施設も登場しており、テント設営不要で泊まれる場所も。荷物を最小限に抑えたい場合は、そうした選択肢も検討すると良いでしょう。

グルメはもちろん現地調達。地元のスーパーや道の駅で食材を買って、キャンプ飯を作るのも楽しい時間です。冷えた飲み物と瀬戸内の風景をお供に、ゆったりと過ごす夜はきっと忘れられない夏の思い出になります。

ざっくり費用感(1泊2日・キャンプ泊)

  • 東京〜尾道:片道約18,000円(新幹線+在来線)

  • キャンプ場使用料:1,000〜3,000円程度

  • レンタサイクル(自転車持ち込みの場合は不要):2,000〜4,000円/日

  • 食材・装備レンタル・雑費含む総額:約28,000〜35,000円
    ※テントや寝袋がない場合、レンタル費用が追加で5,000〜10,000円前後かかることも

どこでも宿になる。それがキャンプツーリングの強み

まとめ|お盆休みは“ちょっと遠くまで”自転車旅へ

「宿泊ありの自転車旅ってハードルが高そう…」
そう思っていた人も、今回紹介したコースを見れば“ちょっとの勇気と工夫”で思いのほか手軽に実現できることに気づいていただけたのではないでしょうか。

今回紹介した旅先はどこも輪行でアクセスでき、距離も1日50〜80km程度と無理のない設定。温泉やグルメ、絶景、歴史、そして宿でのんびりタイムがそろった、初心者に優しい“夏のごほうび旅”です。

ポイントは以下の3つ:

  • 無理せず距離を区切る or 電動アシスト自転車を活用する

  • 荷物は最小限、必要な装備だけに絞る

  • 宿やレンタサイクルは事前予約で安心旅に

2025年のお盆休みは、自転車と一緒にちょっと遠くまで。
いつもと違う夏の冒険に出かけてみてはいかがでしょうか?

FAQ|宿泊付きの自転車旅に関するよくある質問

Q. 宿泊付きのサイクリング、初心者でも本当に大丈夫?

はい、今回紹介したコースは初心者でも安心して走れる距離とルート設計になっています。1日50〜80km前後を目安に、電動アシスト自転車やレンタサイクルを活用すれば、体力に自信がなくても楽しめます。

大丈夫です。多くのエリアでクロスバイクやEバイクのレンタルが可能です。旅先で乗り捨て可能なサービスもあるので、輪行や持ち運びに不安がある方にもおすすめです。

輪行とは、自転車を専用の袋(輪行袋)に入れて電車などで移動することです。JRでは無料で持ち込めますが、分解・袋詰めが必要です。初心者の方は「現地レンタル」か「事前に輪行の練習」をしておくと安心です。

温泉宿、ビジネスホテル、町家風ゲストハウスなど、地域により様々です。サイクルラックがあるか、早朝出発がしやすいかなど、自転車旅に配慮のある宿を選ぶのがポイントです。

東京からの往復交通費+宿泊費+レンタサイクル+食費などを含めて、**おおむね3〜4万円台(1泊2日)**が目安です。テント泊などを活用すればもう少し抑えることも可能です。