湘南の海と江ノ島を巡る海岸サイクリング
潮風を感じながら走れる絶景ルートといえば、湘南海岸は外せません。特に片瀬江ノ島駅周辺から茅ヶ崎までの海沿いの道は、湘南らしい開放感あふれる景色が広がります。
江ノ島をスタートにすれば、湘南のシンボルである江ノ島大橋や湘南港、さらには遠くに富士山を望む絶好のフォトスポットも点在。サイクリングロード自体はフラットで初心者にも優しく、カフェやレストランが充実しているので休憩ポイントにも困りません。
天気の良い日はキラキラと光る海面と青空が広がり、リゾート気分を味わえるのがこのエリアの魅力。朝は比較的人も少なく、静かな海とともに一日を始めるにはぴったりです。夕方にはサンセットライドも楽しめ、時間帯によって異なる表情を見せてくれます。
【距離の目安】
片瀬江ノ島駅〜茅ヶ崎駅間:約10km(片道)
【アクセス】
小田急線「片瀬江ノ島駅」からスタート可能。輪行もしやすく、都内から1時間程度で到着。
【おすすめ季節】
春・秋(気温が安定していて快適)/夏は海水浴客が多いため早朝〜午前中がベスト。

山中湖で富士山を望む絶景ライド
湖畔から眺める雄大な富士山と、爽快な風を受けながら走る快感が魅力の山中湖サイクリングロード。関東から日帰りでも訪れやすく、非日常感を味わえる人気の絶景ルートです。
湖をぐるりと囲むように整備された「山中湖サイクリングロード」は、全長約14km。大きな起伏もなく初心者にも安心のコースながら、どの角度からも富士山が見える贅沢なロケーションです。特に晴れた朝は逆さ富士や雲海とのコラボも狙え、カメラ好きにも大人気。
サイクリングロード沿いには公園や休憩所も多く、途中でソフトクリームや地元グルメを味わうのも楽しみのひとつ。春には新緑、秋には紅葉、冬は雪をかぶった富士山と、四季折々で違った絶景に出会えます。
【距離の目安】
山中湖一周:約14km(フラットな周回ルート)
【アクセス】
富士急行「富士山駅」からバスで約30分。山中湖周辺にはレンタサイクルも多数あり。
【おすすめ季節】
10月〜11月(空気が澄んで富士山がクリアに見える)、春の桜もおすすめ。

荒川サイクリングロードと葛西臨海公園の風景美
都心からすぐアクセス可能で、信号の少ない快走ルートとして有名な荒川サイクリングロード。その終点に広がる葛西臨海公園は、東京湾の大パノラマと広々とした緑が楽しめる絶景スポットです。
荒川CR(サイクリングロード)は、埼玉県寄りの羽根倉橋や秋ヶ瀬公園あたりからスタートし、河川敷をひたすら南下するルートが人気。信号も車も少ないため、自分のペースで気持ちよく走れるのが最大の魅力です。途中にはスカイツリーや荒川放水路、広大な田園風景など見どころも多く、風景の移り変わりを楽しめます。
終点となる葛西臨海公園は、東京湾を望む絶好のロケーション。展望広場や大観覧車、クリスタルビュー展望台などがあり、海と空と都会が交わるフォトスポットが満載です。ピクニックや食事もできるので、サイクリングの締めにのんびり過ごすのもおすすめ。
【距離の目安】
羽根倉橋〜葛西臨海公園:約45〜50km(片道)
【アクセス】
起点は埼京線「武蔵浦和駅」から自走、終点の葛西臨海公園駅から輪行可能。
【おすすめ季節】
春(菜の花や桜並木)・秋(風が心地よく快適)。真夏は日差しが強いため注意。

川越・小江戸の街並みと田園風景を楽しむルート
江戸時代の面影を色濃く残す小江戸・川越。風情ある蔵造りの街並みと、周囲に広がるのどかな田園地帯をサイクリングで巡るコースは、まさに和の絶景ライドです。
川越市街地には石畳の通りに古民家や和菓子店が並び、タイムスリップしたような雰囲気が漂います。特に「時の鐘」や「菓子屋横丁」など、観光スポットを自転車でのんびり巡れるのが魅力。観光向けレンタサイクルも充実しており、観光客でも気軽に楽しめます。
市街地から少し足を延ばすと、一面に田んぼが広がる関東平野ならではの景色が出迎えてくれます。遠くに秩父の山々を望みながら、川越水上公園や入間川沿いの緑地を走るのもおすすめ。市内の混雑エリアを外せば、ゆったりと自然を感じられる区間が多く、初心者にも優しいルートです。
【距離の目安】
川越市街〜入間川河川敷往復:約20〜25km
【アクセス】
東武東上線「川越駅」またはJR「川越駅」下車。市街地にレンタサイクル多数。
【おすすめ季節】
春〜秋(桜や彼岸花の名所も多く、風景の変化を楽しめます)

房総フラワーライン|海と花と灯台の絶景道
南房総の最南端を走る「房総フラワーライン」は、太平洋を望む開放的な海岸線と、四季折々の花々が咲き誇る道。春は菜の花、夏はマリーゴールドと、色彩豊かな風景が魅力の絶景サイクリングルートです。
起点として人気なのは館山駅からスタートし、洲崎灯台を経由して白浜の野島崎灯台まで走る約20〜25kmの区間。道中では右手に青い海、左手に花畑や畑が続き、海風を感じながらのライドが楽しめます。交通量も少なめで、ゆったりと景色を楽しみたい人にぴったりのルートです。
野島崎灯台周辺は岩礁と海が織りなすダイナミックな風景が広がり、フォトスポットとしても有名。灯台に登れば太平洋の大パノラマが一望できます。白浜の道の駅や海沿いのカフェで休憩すれば、旅情あふれるひとときを過ごせます。
【距離の目安】
館山駅〜野島崎灯台:約25km(片道)
【アクセス】
JR内房線「館山駅」スタート。都内から輪行で約2時間。現地にレンタサイクルもあり。
【おすすめ季節】
1〜3月(菜の花シーズン)/5〜6月(マリーゴールド)/秋は気温が快適でサイクリング向き。

筑波山麓とつくばりんりんロードのパノラマ
旧筑波鉄道の線路跡を活用した「つくばりんりんロード」は、信号がほとんどない快適なサイクリング専用道。筑波山を仰ぎ見る広大な田園風景が続き、開放感と郷愁が入り混じる関東屈指の絶景ルートです。
全長約40kmにおよぶこのコースは、土浦駅から筑波山の麓を経由して岩瀬駅までを結びます。舗装は良好でフラットな道が続くため、初心者やファミリーライドにも最適。特に筑波山に近づくにつれ、田畑越しに雄大な山の姿が迫ってくる光景は圧巻です。
春には沿道に桜が咲き誇り、秋は黄金色の稲穂が一面に広がるなど、四季の彩りが豊かなのも魅力。途中の藤沢休憩所や筑波山口ではトイレやベンチも整備されており、休憩しながら無理なく走れます。時間に余裕があれば、筑波山神社への立ち寄りやロープウェイ体験もおすすめです。
【距離の目安】
土浦駅〜筑波山口:約25km(片道)/全線走行で約40km
【アクセス】
JR常磐線「土浦駅」からスタート可能。駅前にレンタサイクルあり。TX「つくば駅」からバス利用も可。
【おすすめ季節】
春(桜並木)・秋(稲穂と紅葉)。夏は午前中の涼しい時間帯がおすすめ。

奥多摩湖畔の静かなヒルクライム絶景
東京都とは思えないほどの大自然が広がる奥多摩。青く澄んだ湖と山々のコントラストが美しい奥多摩湖周辺は、ヒルクライム好きにも人気の静かな絶景スポットです。
メインルートは青梅街道(国道411号)を利用して奥多摩駅方面から湖畔へ向かうコース。序盤は緩やかな登りが続きますが、道は広く、交通量も控えめ。途中の深山橋から見る湖のパノラマや、月夜見第一駐車場からの眺望は息をのむ美しさです。新緑や紅葉の季節は特に絶景が広がります。
奥多摩湖沿いの道はアップダウンがありやや中級者向けですが、静寂な湖面を眺めながらのライドは格別。登り切った後の達成感と清涼感がクセになるコースです。補給ポイントが少ないため、事前に水分・食料を準備しておくと安心です。
【距離の目安】
奥多摩駅〜奥多摩湖(小河内ダム):約13km(片道)
【アクセス】
JR青梅線「奥多摩駅」下車、そこから自走。輪行も比較的スムーズ。
【おすすめ季節】
春(新緑)・秋(紅葉)がおすすめ。夏は涼しく走れるが、夕立に注意。

秩父・荒川沿いを走る渓谷と鉄橋のコース
渓谷美と鉄橋が織りなすダイナミックな風景が魅力の秩父エリア。荒川沿いのルートは山々に囲まれ、静けさの中に迫力ある自然を感じられる絶景ライドが楽しめます。
おすすめは「秩父鉄道 三峰口駅」周辺から、長瀞・寄居方面へ下っていくルート。スタート地点には渓流や滝、歴史ある温泉地が点在しており、スタート直後から自然と文化を感じられるエリアです。途中には鉄橋の上を走る秩父鉄道のSLや、断崖に沿って流れる荒川など、視覚的にも飽きさせない景色が続きます。
特に長瀞周辺では、ライン下りの舟と並走するような道があり、川と共に走る感覚を楽しめます。道は比較的フラットですが、一部は旧道や狭い区間もあるため注意が必要。観光地をつなぐ形になるため、途中で立ち寄りスポットも豊富です。
【距離の目安】
三峰口駅〜長瀞〜寄居:約25〜30km(下り基調)
【アクセス】
秩父鉄道「三峰口駅」または「秩父駅」スタート。都内から輪行可能。
【おすすめ季節】
春(桜と新緑)、秋(紅葉と渓谷美)。冬場は寒冷地のため防寒対策を。

芦ノ湖と箱根旧街道の歴史×自然ルート
歴史と自然が交差する箱根エリアでは、芦ノ湖周辺と旧街道の石畳を巡るルートが人気。湖畔の絶景と杉並木に包まれた静かな空間は、まるでタイムスリップしたかのような感覚を味わえます。
芦ノ湖の北岸にある「箱根関所」や「元箱根」周辺からスタートし、旧東海道の石畳道(自転車は押し歩き推奨)を経て、杉並木の林道や峠道を走るコース。ヒルクライム区間もありますが、その分、下りで見晴らしの良い芦ノ湖の大パノラマが広がります。
湖畔には「箱根神社」や「九頭龍神社」、遊覧船やカフェも点在しており、途中での立ち寄りにも困りません。天気が良ければ湖面越しに富士山が望めるスポットもあり、写真映え抜群。歴史好き・自然好きのどちらにも満足度の高いルートです。
【距離の目安】
元箱根〜芦ノ湖一周:約20km(アップダウンあり)
【アクセス】
小田原駅からバスまたは輪行で「元箱根」へ。芦ノ湖周辺にレンタサイクルもあり。
【おすすめ季節】
5月(新緑)・10〜11月(紅葉)・冬晴れの日(富士山が見えやすい)

多摩川サイクリングロードで味わう武蔵野の風景
都市と自然が共存する関東の名サイクリングロードといえば、多摩川サイクリングロード(多摩サイ)。東京・神奈川を流れる多摩川に沿って走るこのルートは、武蔵野台地の穏やかな風景と川のせせらぎを感じられる癒しの道です。
起点は東京都心寄りの「羽田空港周辺」または「多摩川河口」から、上流の「羽村堰」まで続く約50km超のロングルート。途中には二子玉川のショッピングゾーンや、調布の多摩川原橋、府中の郷土の森公園など、見どころが点在しています。
都市部から少し離れると、両岸に広がる草原や武蔵野の緑が広がり、季節ごとの風景の変化も豊か。特に春の桜並木や秋のススキの群生は見応えあり。道幅が広く、初心者からベテランまで誰もが快適に走れるのも魅力です。
【距離の目安】
羽田〜羽村:約50〜55km(片道・フラット)
【アクセス】
起点は京急「大鳥居駅」やJR「川崎駅」からすぐ。複数の駅で途中合流や離脱も可能。
【おすすめ季節】
春(桜・菜の花)、秋(紅葉・夕暮れライド)。夏は日陰が少ないため早朝スタート推奨。

記事のまとめ
関東には、都心から日帰りで気軽にアクセスできる絶景サイクリングスポットが数多く存在します。今回紹介した10選は、いずれも「景色の美しさ」×「走る楽しさ」×「アクセスの良さ」を兼ね備えた、自転車旅の入門にもぴったりなコースばかり。海辺の道では潮風を浴びながらリフレッシュでき、湖畔や高原では開放感に包まれた非日常の景色が広がります。また、歴史や街並みを感じるルートもあり、走るだけでなく「観る・撮る・食べる」といった楽しみも満載です。
特にロードバイクやクロスバイク、ミニベロを始めたばかりの方にとって、無理なく走れる距離と変化に富んだ風景は、サイクリングの魅力を再確認できる貴重な体験になるでしょう。さらに、どのスポットも輪行やレンタサイクルが可能なため、装備や移動手段に不安があっても安心して挑戦できます。
週末や休日、ふと自然に触れたくなったら、ぜひ今回のルートを参考に、自転車でしか味わえない“絶景の旅”に出かけてみてください。次なるお気に入りの場所が、きっと見つかるはずです。