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🚴‍♂️【初心者向け】自転車旅行におすすめの車種と選び方完全ガイド

自転車旅行を楽しむためには、快適に長距離を走れる自転車選びが欠かせません。本記事では、初心者にもわかりやすく、旅のスタイルや予算に応じた最適な自転車の選び方を紹介します。ツーリングバイクから折りたたみ自転車、eバイクまで、それぞれの特徴を解説し、後悔しない選び方をお伝えします。
目次

どんな自転車が旅行に向いている?

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自転車旅行に適した自転車を選ぶ際には、長時間・長距離の走行に耐えられる「快適性」と「実用性」が重要です。日常の街乗りに使うママチャリやシティサイクルでは、重い荷物を積んでの長距離移動は厳しく、旅先でのトラブルや疲労につながりやすくなります。そのため、旅に出るなら「旅に適した仕様」の自転車を選ぶ必要があります。

まず確認すべきポイントは、走行性能・積載性・耐久性・メンテナンス性です。長距離走行では、クロモリやアルミフレームなど振動吸収性に優れた素材が快適性を高めてくれます。また、登り坂に対応できるように、ギアが多段であることも重要です。特に山間部やアップダウンの多いコースを走る場合、フロント・リア共に変速機があるモデルを選びましょう。

荷物の積載に対応するキャリア(荷台)が取り付けられるフレームであることも、旅行には欠かせない条件です。サイドバッグ(パニア)を使う場合は、リアキャリアの有無が決め手になります。さらに、タイヤは太めのもの(700×32C〜35Cなど)を選ぶと、段差や荒れた舗装でも安定した走行が可能です。

最後に、自分の旅行スタイルに合わせて選ぶことも大切です。キャンプ道具を積んで走る本格的なツーリングにはツーリングバイク、都市部を快適に走りたいならクロスバイク、電車や飛行機を利用するなら折りたたみ自転車、体力に自信がないならeバイクなど、選択肢は多岐にわたります。「どこを、どれくらい、どう走るか」を明確にしておくと、失敗しない自転車選びにつながります。

ツーリングバイクの魅力と注意点

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ツーリングバイクは、その名の通り長距離の旅を快適に走ることを目的に設計された自転車です。荷物の積載力、走行安定性、長時間の快適性を兼ね備えており、国内外問わず自転車旅行者に高く支持されています。特に、日本一周やキャンプツーリングを考えている人には最適な一台です。

ツーリングバイクの最大の魅力は「積載力の高さ」です。頑丈なフレームには前後にキャリアが装着可能で、大きなサイドバッグ(パニアバッグ)やテント、寝袋などの荷物をしっかり積むことができます。さらにホイール径が安定しやすい700Cや26インチで設計されており、重い荷物を載せても走行バランスを崩しにくいのが特長です。

また、フレーム素材にはクロモリ(クロムモリブデン鋼)が採用されることが多く、これが長時間の乗車でも疲れにくい「しなやかさ」と「衝撃吸収性」を生んでいます。クロモリはアルミよりも重い反面、修理がしやすく、耐久性にも優れるため、旅先でのトラブルにも柔軟に対応できます。

一方で、注意すべき点もいくつかあります。まず、車体重量が重く、平地ではそれほど気にならなくても、登坂では体力を消耗しやすくなります。また、街中や輪行時には取り回しが不便で、スピードを重視するロードバイクや軽快なクロスバイクに比べると機動性には欠けます。加えて、一般的なスポーツバイクよりも選べるモデル数が少なく、価格帯も10万円〜30万円前後とやや高めです。

それでも、旅を本気で楽しみたい人にとって、ツーリングバイクは最も信頼できる相棒です。ARAYAの「ツーリスト」や、ブリヂストンの「アンカー RNCシリーズ」など、日本製ブランドも品質が高く、長期旅行に安心して使えるモデルが揃っています。旅を快適に、そして安全に走り切るためには、ツーリングバイクは非常に心強い選択肢といえるでしょう。

ロングライドに強いクロスバイク

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クロスバイクは、ロードバイクとマウンテンバイクの中間的な性格を持つ自転車で、街乗りからロングライドまで幅広いシーンで活躍する万能型です。軽量でスピードが出やすく、初期費用も比較的抑えられるため、自転車旅行を始めたい初心者に特に人気があります。

クロスバイクの魅力はその「軽快さ」と「汎用性」。アルミフレームを採用したモデルが多く、10kg前後の軽量設計で、坂道や長距離走行もスムーズにこなせます。変速は前2〜3段、後ろ8〜9段が主流で、さまざまな勾配に対応できるギア構成が魅力です。また、前傾姿勢がロードバイクほどきつくなく、自然な姿勢で乗れるため、長時間のライドでも疲れにくい点もポイントです。

一方、標準状態では荷物を積むことを想定していないため、旅行仕様にカスタマイズする必要があります。まずはリアキャリアを取り付けることで、パニアバッグや荷物を安定して積載できるようになります。キャリアが取り付けられるダボ穴(ネジ穴)があるモデルを選ぶと、カスタムの自由度が高まります。あわせて、サドルやグリップも快適性を重視したものに交換しておくと、長距離走行がより楽になります。

もう一つの注意点は、タイヤサイズです。クロスバイクは700×28C〜35Cのタイヤが標準で、細すぎると段差や未舗装路で不安定になりがちです。旅行を意識するなら、耐パンク性の高いタイヤに交換したり、やや太めのタイヤを選んでおくと安心です。

価格帯は5万〜10万円前後と、スポーツバイクの中では導入しやすい部類です。「まず1台試してみたい」「街乗りと旅行を両立したい」という方には非常にバランスが良く、旅のエントリーモデルとしては最適といえるでしょう。代表的なモデルとしては、GIANTの「ESCAPE R3」、TREKの「FXシリーズ」などが挙げられます。

コンパクトで便利な折りたたみ自転車

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折りたたみ自転車は、自転車旅行の自由度を大きく広げてくれる存在です。特に「輪行(自転車を袋に入れて電車やバスに持ち込むこと)」を前提とする旅では、その携帯性と利便性が非常に大きな武器になります。自宅から電車で目的地近くまで移動し、そこから自転車で走るというスタイルに最適です。

最大の特徴は、車体を小さく折りたためること。これにより、公共交通機関への持ち込みが可能になり、移動の幅が一気に広がります。また、旅先の宿泊施設での保管や、雨の日の避難にも便利。軽量モデルであれば、10kg前後で持ち運びも苦になりません。女性や初心者でも扱いやすく、トラブル時にも対処しやすい点も魅力です。

旅用に選ぶなら、信頼性の高いブランドを選ぶことが重要です。特にDAHONやTern、Bromptonといったメーカーは、耐久性・走行性能・折りたたみ機構の完成度が高く、旅先でも安心して使えるモデルが揃っています。中でもBromptonはコンパクトさと美しいデザインで人気があり、海外旅行にも持ち出しやすいサイズ感が魅力です。

一方で、折りたたみ自転車はタイヤ径が小さい(14〜20インチ)ため、ロングライドでは走行安定性やスピードで劣る傾向があります。また、ギア数が限られるモデルも多く、登り坂では体力を消耗しやすいというデメリットもあります。舗装が荒れている道や強風の中では、車体が振られやすくなるため、体力やスキルに応じた使い方が求められます。

それでも、交通機関との併用を前提にした“旅の自由度”を求めるなら、折りたたみ自転車は非常に魅力的な選択肢です。車に積んでおいて現地でサイクリングを楽しむスタイルや、雨天時の対応を考えてのサブ機としての利用もおすすめです。

電動アシスト付き自転車(eバイク)はアリ?

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電動アシスト付き自転車、いわゆるeバイクは、ここ数年で自転車旅行の新たな選択肢として注目を集めています。特に体力に不安のある方や、坂道の多いコースを走る予定がある旅行者にとっては、非常に頼もしい存在です。今では多くのスポーツeバイクが登場し、長距離走行にも耐えうるモデルが増えています。

eバイクの最大の魅力は、やはり「坂道や向かい風でも楽に走れる」というアシスト力です。長距離を走っても疲労が溜まりにくく、ペースが安定するため、旅の終盤でも元気に景色や食事を楽しむことができます。また、荷物を多く積んでも、加速時のアシストがしっかりしているため、負担が大幅に軽減されます。中高年層や運動に不慣れな方にとって、自転車旅行のハードルを一気に下げてくれる存在です。

ただし、eバイクにはいくつかの注意点もあります。まず車体が重く、20kgを超えるモデルも少なくありません。輪行が難しくなるだけでなく、バッテリーが切れた状態では重いだけの自転車になってしまいます。また、バッテリーの航続距離はモデルによって異なり、100kmを超えるものもありますが、充電スポットが限られる旅先では計画的な行動が必須です。

さらに、購入価格も高めで、一般的なeバイクの価格帯は20万円〜40万円が相場です。ただし、日常の通勤や街乗りにも使えることを考えれば、コストパフォーマンスは十分に見合うと感じる人も多いでしょう。また、最近では旅先でeバイクをレンタルできる観光地も増えてきており、「お試し旅行」として体験するのもおすすめです。

eバイクは、特に「旅の快適さを最優先したい」「疲れを減らして旅を満喫したい」という人にとって、強力な味方となります。自転車旅行のスタイルを変える可能性を秘めた一台として、ぜひ選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

まとめ

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自転車旅行を成功させるためには、目的やルート、荷物の量、自分の体力に合った自転車選びが何よりも重要です。長距離を快適に走り、荷物もしっかり積める「ツーリングバイク」は、旅慣れた人にとって最も信頼できる相棒です。軽快さと手頃な価格を両立する「クロスバイク」は、初めての旅にぴったりで、通勤や街乗りとの両立も可能です。輪行や旅の自由度を重視するなら「折りたたみ自転車」が選択肢となり、特に短距離や観光地巡りに向いています。そして、近年注目されている「eバイク」は、坂道も楽々こなせるアシスト機能が魅力で、体力に自信がない人や快適性を重視したい人に最適です。それぞれにメリット・デメリットがありますが、大切なのは“自分の旅に最適な1台”を見極めること。準備の段階から旅は始まっています。ぜひ、あなたの旅にぴったりな自転車を見つけて、最高のサイクルトリップを楽しんでください。