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千葉県の巨木を訪ねるトレッキングコース5選|自然のパワーを歩いて体感!

千葉県の巨木を訪ねるトレッキングコース5選
千葉県にはインパクト抜群の巨木が点在!清澄寺の千年杉や養老渓谷の森を巡る、自然と癒しのトレッキングスポット5選を紹介します。
目次
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はじめに|森の奥に待つ、“歩いて出会う巨木たち”

巨木好き、集合!千葉の森で“スケールの大きな出会い”を楽しもう

森の中を歩いていると、ふと現れる圧倒的な存在感の一本の木。
太い幹、ねじれた枝、足元に広がる根――それはただの木ではなく、何百年もその地に立ち続けてきた巨木です。

千葉県には、そんなスケール感あふれる巨木たちが点在しています。
神社のご神木だけでなく、渓谷沿いや山道の奥、森の静寂の中で、“歩いた人だけが出会える木”が数多く息づいているのです。

自然の中を歩く、その先にある静かな感動

本記事では、「歩いて巨木に出会う」という視点で、千葉県内のトレッキングルートを5つ厳選しました。
距離や難易度はさまざまですが、どの道も自然と静かに向き合うことができる道ばかり。
整備された遊歩道から、少しだけ冒険気分が味わえる登山道まで、幅広く紹介しています。

森の奥で静かに待つ巨木に出会ったとき、きっと心の中の何かがリセットされるはずです。
スニーカーと少しの好奇心があれば、特別な一日が始まります。

清澄寺の千年杉(鴨川市)|千葉最大級!圧倒的な存在感に圧倒される一本

清澄寺の千年杉(鴨川市)
写真では伝わらない、なぜなのか。

古刹・清澄寺の参道脇にそびえる千年杉は、見るだけで背筋が伸びるような迫力。整備された山道を少し登るだけなので、初心者にも安心。

― アクセス
安房天津駅からバス+徒歩/駐車場あり

― トレッキング難易度
★☆☆☆☆(短めの坂道)

― おすすめポイント
神聖な雰囲気と写真映え◎

樹齢1000年以上。堂々たる姿に思わず息をのむ

鴨川市にある「清澄寺(せいちょうじ)」は、日蓮宗の開祖・日蓮が修行を行ったとされる由緒あるお寺。その境内にそびえるのが、千葉県最大級とされる清澄の千年杉です。

高さ約47メートル、幹周はなんと14メートルを超えるとも言われており、実際にその根元に立って見上げると、まるで天然の高層ビルのよう。杉の巨木がこれほどのスケールで残っている場所は、関東全体でも珍しい存在です。

訪れる人の多くが写真を撮らずにはいられない、まさに自然のモニュメントといえる一本です。

アクセスも良好、初心者でも安心のトレッキング

清澄寺へは、JR安房天津駅からバスと徒歩でアクセス可能。寺までは緩やかな坂道が続く舗装路なので、登山装備までは不要。スニーカーでも十分に歩けます。

境内から千年杉までは整備された石段を少し登るだけなので、トレッキング初心者や小学生連れでも安心。道中の杉並木も趣があり、心がすっと落ち着く時間が過ごせます。

巨木×信仰の地が生む、唯一無二のパワースポット

単なる自然観察にとどまらず、信仰と巨木が交わる場所という点もこの杉の魅力。樹齢千年の杉が仏教の聖地と共に時を刻んできたと想像すると、神秘性が一層高まります。

「巨木=ただ大きい木」ではなく、「時代を超えて人と自然が共に歩んできた存在」として感じられるのが、この場所ならではの体験です。

大山千枚田近くのスダジイ(鴨川市)|棚田の風景に溶け込む、静けさの巨木

大山千枚田近くのスダジイ
里山の巨木はトトロの森を彷彿とさせる

大山千枚田の一角に佇むスダジイの巨木は、まるで里山の風景そのもの。開けた田園と静かな森が交差する場所に、ひっそりと立っています。

― アクセス
安房鴨川駅から車で約20分(公共交通はやや不便)

― トレッキング難易度
★☆☆☆☆(舗装路中心)

― おすすめポイント
棚田と巨木の癒し空間/四季折々の景観美

田園風景に溶け込むスダジイの存在感

大山千枚田といえば、日本の原風景のような美しい棚田が有名ですが、実はその周辺に点在するスダジイの巨木も見逃せません。
中でもひときわ存在感を放つ1本は、根元のうねりや幹の太さが印象的で、まるで何百年もこの景色を見守ってきたような佇まいです。

棚田と巨木という、自然と人の営みが共存する風景は、ほかではなかなか味わえない魅力があります。

散策がてら気軽に立ち寄れる

千枚田周辺は整備された遊歩道や舗装路が多く、歩く距離も短め。
特別な登山装備も必要なく、スニーカーと飲み物があれば十分楽しめるエリアです。
ふらっと訪れて巨木と出会うにはちょうど良い立地で、初めての巨木探訪にもぴったりです。

春も秋も、訪れるたび違う表情を見せる

春は緑の新芽、秋には黄金色に染まる棚田越しに見るスダジイは、季節ごとに異なる魅力があります。
風に揺れる田の音とともに、静かに立つその姿は、忙しい日常から離れて“何もしない時間”を楽しませてくれる存在です。

養老渓谷のチバニアン周辺の巨木(市原市)|渓谷歩きと巨木巡りが同時に楽しめる自然体験

養老渓谷の川と木に包まれる。

養老渓谷には、スギやカエデの大木が点在しており、渓谷沿いを歩くことで複数の巨木と出会える。トレッキングとしての満足度も高く、自然の魅力が凝縮されたエリアです。

― アクセス
小湊鉄道・養老渓谷駅から徒歩(約30〜60分)/駐車場あり

― トレッキング難易度
★★★☆☆(片道1〜2時間/アップダウンあり)

― おすすめポイント
渓流の音と巨木の静寂を同時に味わえる/歩きごたえ◎

「チバニアン」だけじゃない!森に点在する名もなき巨木たち

地質年代「チバニアン」で一躍有名になった養老渓谷エリアですが、その魅力は地層だけにとどまりません。
渓谷沿いのハイキングルートには、樹齢数百年級のスギや広葉樹の巨木が静かに立ち並んでおり、まるで森が時を止めてくれているような空気が流れています。

特に、「中瀬遊歩道」や「粟又の滝」周辺には見上げるほどの巨木が多数。名が付いていない木々でも、そのスケールと存在感は見応え十分です。

自然をたっぷり感じる、渓谷×巨木の贅沢トレッキング

養老渓谷のトレイルは、川沿いの変化に富んだルートが魅力。
大小の滝や奇岩、湿った空気と巨木のコントラストが絶妙で、歩くだけで癒されます。

コースによってはややアップダウンがありますが、整備された遊歩道も多く、初心者〜中級者まで幅広く楽しめるのが特徴です。
途中で川のせせらぎに耳をすませたり、苔むした根元に手を当てたり――五感をフルに使って自然と向き合える時間になります。

巨木の間を抜け、時代の断層を歩く

「チバニアン地層」を訪れつつ、その周辺で巨木と向き合うことで、
“地層=時の流れ”、巨木=“命の時間”という異なるスケール感を同時に感じられる、貴重な体験ができます。

“パワースポット”という言葉が軽く感じるほどのスピリチュアルな空気が、養老渓谷には息づいています。

亀山湖の森に佇むアカガシ(君津市)|静けさの中にたたずむ、秘境の巨木

亀山湖の木々。この中に巨木が。

亀山湖の自然歩道の途中、森の奥深くにひっそりと立つアカガシの巨木。観光地としての派手さはないが、だからこそ出会えたときの感動はひとしお。

― アクセス
JR上総亀山駅から徒歩または車/駐車場あり

― トレッキング難易度
★★☆☆☆(緩やかな登りあり)

― おすすめポイント
静寂の森に溶け込む巨木/知る人ぞ知る存在感

森の中に現れる“名もなき主”

観光地としても知られる亀山湖。その湖畔を囲むように伸びる森の中に、ひときわ目を引くアカガシの巨木が存在します。
ガイドブックにもあまり載らないような“地味スポット”ですが、実際にその場に立って見上げると、**「これぞ森の主!」**と感じさせる堂々たる姿。

湿気を帯びた空気の中、木漏れ日に照らされたその幹は、まるで何かを語りかけてくるよう。
この木のそばに立つと、不思議と自分の呼吸がゆっくりと深くなるのがわかります。

道中も楽しい、湖畔と森のコンビネーション

アカガシの巨木へ向かう自然歩道は、湖畔沿いの緩やかなアップダウンが特徴
道幅も広く、整備されているので初心者にも歩きやすいコースです。ときおり聞こえる鳥のさえずりや水の音が、森歩きの気分を盛り上げてくれます。

ベンチなどの休憩ポイントも点在しているため、巨木を目指しつつ、自然観察も楽しめるのが魅力です。

巨木に出会える“偶然性”も楽しみのひとつ

このアカガシの巨木は、看板などが設置されていない場合もあり、歩いている途中に「ん?なんだこの木は…!」と気づくことも
まるで森に選ばれた人だけが出会えるような、ちょっとした冒険感があります。

自然の中で偶然に出会う体験こそ、記憶に残る旅の醍醐味。
ありふれた観光地にはない、“静かなる感動”が、ここにはあります。

高宕山のスダジイとシイ林(富津市)|原生林に包まれて歩く、巨木たちの楽園

出典 : blog.livedoor.jp
高宕山の観音堂

標高330mの高宕山(たかごやま)を歩くトレッキングルートでは、スダジイやタブノキなど、南房総ならではの巨木たちが出迎えてくれる。山登りと巨木探索が同時に楽しめる、まさに“森の楽園”。

― アクセス
JR上総湊駅からバス+登山口まで徒歩/駐車場あり

― トレッキング難易度
★★★☆☆(本格登山・約2〜3時間)

― おすすめポイント
広葉樹の巨木が連なる登山道/自然との一体感◎

スダジイとシイ林が創り出す原始の風景

高宕山の登山道を歩いていると、他の山ではなかなか見られないようなスダジイやシイの巨木が次々と現れます。
それぞれが樹齢数百年級とされ、特に中腹から山頂にかけての自然林は、まるで“太古の森”に迷い込んだかのような迫力です。

木漏れ日の差し込む登山道、ねじれた幹、苔むした根元――まさに**「歩いて感じる自然の美術館」**。人工物が一切ない森の中で、木々の命の重みを肌で感じることができます。

本格トレッキングで得られる“出会いの価値”

高宕山のコースは、登山初心者にも対応できる整備レベルですが、しっかりと歩く山道であることは間違いなし
急登こそ少ないものの、距離とアップダウンはそれなりにあり、達成感もしっかり味わえます。

それだけに、森の中で出会う巨木たちは「よく来たな」と語りかけてくるよう。
この“たどり着いた先の感動”が、高宕山を特別な場所にしている理由のひとつです。

展望と静寂、両方が手に入る

山頂からの展望も魅力で、天気が良ければ房総半島の山並みが一望できます。
その道中では、野鳥のさえずりや木々のざわめきに耳をすませながら、心身ともにリセットされるような静けさを味わえるのもポイントです。

“歩く価値のある巨木ルート”を探しているなら、ここ高宕山はまさにぴったり。
登りきったとき、あなたの足元には静かに根を張る巨木たちが、優しく見守ってくれているはずです。

よくある質問|巨木トレッキングを楽しむために知っておきたいこと

Q. 千葉県で巨木が見られる場所は限られていますか?

実は千葉県には意外と多くの巨木スポットがあります。神社仏閣にあるご神木から、森の中にひっそりと立つ原生木まで、海・山・田園すべてのエリアに点在しています。今回紹介した以外にも、地元の人だけが知る穴場がたくさんあります。

Q. トレッキング初心者でも楽しめますか?

はい、各スポットは初心者にも対応できるルートを選定しています。舗装された遊歩道が中心の場所や、軽いハイキング感覚で歩けるコースがほとんどです。急斜面やロープ場のような本格登山要素は少なく、スニーカーでも楽しめる場所もあります。

Q. 巨木を訪れる際の服装や装備は?

季節にもよりますが、動きやすい服装と歩きやすい靴(スニーカーまたは軽登山靴)が基本です。森の中は日陰が多く、朝晩は冷えることもあるので、薄手の上着を一枚持っておくと安心。虫よけや飲み物も忘れずに持参しましょう。

Q. 巨木の場所には案内板がありますか?

スポットによって異なります。清澄寺や高宕山などはルート案内が整備されていますが、亀山湖や大山千枚田のような“穴場系”は案内板がない場合も。地図アプリや事前の下調べがあると安心です。Google Map上で「巨木」と検索すると出てくることもあります。

Q. 巨木の近くでキャンプや宿泊はできますか?

一部のエリア(亀山湖など)では周辺にキャンプ場や宿泊施設もありますが、巨木エリア自体は保護目的で立ち入り制限がある場合もあります。私も正直やりたいのは山々ですが、巨木観賞はあくまで日帰りトレッキングを前提とし、宿泊を希望する場合は周辺施設を別途確認しましょう。

まとめ|巨木との出会いは、歩いた人だけの特権

千葉県の自然の中にひっそりと佇む巨木たちは、ただの木ではありません。
長い年月を生きてきた存在感、圧倒的なスケール感、そして静かな癒し――どれも、写真や地図だけでは伝わらない“その場に立った人だけが感じられる体験”です。

今回ご紹介した5つのスポットは、初心者でも無理なく歩けるコースばかり。
普段の生活では味わえない空気を吸って、森の奥で出会う一本の巨木に心を委ねるひとときは、日常を少し豊かにしてくれるはずです。

次の休日は、ちょっと早起きして「でかい木」に会いに行ってみませんか?
自然の中を歩いたその先で、きっとあなたの感覚が少し変わるはずです。